台湾よ、「独立」しなさい!

ここのところ、例の横浜LaLa事件の関係のアレコレや
「おうちダイレクト」など、真面目なマンションのお話が多かったので
今日はちょいと脱線をさせていただきます。

先週、中国と台湾の「史上初」という首脳会談がありました。
場所はシンガポール。一応、「中華圏」の国ですね。
このニュース、あまり関心を持たれていません。
そもそも、「台湾」について日本人は関心が薄すぎですね。

いつもの通り、超カンタンに説明しておきますね。
「台湾」の正式国名は「中華民国」です。
でも、日本とはもちろん、世界の主要国と国交がありません。
つまり、お互いに大使館を置いていない関係。
台湾政府の大使館は、日本にもアメリカにもありません。
「中華民国」が国交を結んでいるのはバチカンなど十数か国。

今回、「一つの中国」みたいなのを強調していましたね。
元々、今の中華人民共和国が「2つの中国を許さない」として、
台湾の「中華民国」と国交を結ぶ国とは正式な関係を持たない
方針で外交を行ってきたので、今のような変則関係になりました。
別に、この世界に「中華人民共和国」と「中華民国」が
共存していても他の国には何のデメリットもありません。
むしろ、競い合ってくれた方がいいこともありそうです。

逆に統一されても、それはそれで結構。
勝手にして頂戴、という世界。
しかし、そもそもなぜ統一できないのでしょう?
台湾が中華人民共和国のひとつの省になったとしても、
日本人にとっては何の不都合もありません。
ところが、これが台湾人にとってはおおごとです。
なぜなら、大陸式になると言論や経済活動の自由がないうえに
人権や私有財産権も保障されないのですから。

今の中国が、民主主義で自由に自分たちの政府を選択できるのなら、
台湾の多くの人も統一を望むでしょう。
その方がスッキリします。何よりも台湾企業にとって市場が拡大します。
しかし、今の中国でそれは無理。
国民の自由選挙で政権を決めるとすれば、共産党は選ばれないでしょう。
だから、民主主義の台湾は一党独裁の大陸とは統一できないのです。

台湾に関する問題の根本はそこにあります。
だから、1回や2回首脳会談を行っても、無意味。
「話し合った」という記録が残るだけの話です。
ただ、習君にとっては意味があります。
それは「独立への動きをけん制する」ということです。

習君たち大陸中国が警戒するのは「台湾の独立」。
これって「なんじゃそりゃ?」と思うでしょ。
台湾はどこの国にも支配されていないので、「独立」しています。
国名もしっかりとあるじゃないですか。「中華民国」。

ところが、大陸中国からすると、そうではないのです。
台湾は中国の一部なのに、共産党政権の支配が及んでいない
「反乱地域」のようなもの。中東のISと同じ扱い。
だから、「中華民国」と国交を結んでいる国とは外交関係を築かない。

台湾はかわいそうです。
大陸中国が国際機関や外国に、このいびつな価値観を
ゴリ押しで押し付けるので、国連にも加盟できず。
オリンピックには「チャイニーズタイペイ」という名称でしか
参加が認められていません。
私から見れば、大陸中国が意地悪をしているだけ。

台湾人自身、こういう「差別待遇」には大いに不満を持っています。
だから、日本統治時代から台湾に住んでいた人を中心に、
「自分たちは中国を名乗らなくてもいいじゃないか」という
動きがあって、そういった運動もしています。
これが台湾内の「独立派」。今の民進党の一部です。

例えば、台湾人が「台湾共和国」として「独立」を宣言すると・・・
そこはもはや「中国」ではないので、他の国も国交を結べるかも。
今の安倍君だったら、即座に国交を開くかもしれません。
まあ、現実には大陸が邪魔するので難しいでしょうけれど。
きっと、大陸は反日暴動の嵐が吹き荒れるでしょうね。
また、国連にも「台湾共和国」で加盟申請がなされるでしょう。
大陸中国が拒否権を発動することは火を見るより明らかですが。

分かりやすく考えると、シンガポールのような国が
もう一つできるようなもの。
実質的に中国人が支配していながら、大陸中国に属さない国。
あってもいいでしょ? 我々にとってはぜんぜんOK。

しかし、それを大陸中国は絶対に許しません。
台湾が「独立」すると、ミサイルを撃ち込んで軍隊を送るでしょう。
武力で統一してしまおうと考えるはずです。
そうなれば、アメリカも黙ってみているワケにはいきません。

アメリカは台湾について、1971年の国交断絶時に
「台湾関係法」を成立させました。
これは基本的に、それまで「中華民国」と結んでいた
軍事同盟条約の義務を守る、ということ。
大陸中国が台湾に侵攻すればアメリカは軍事的に台湾を支援する、
ということが決められているのです。
まあ、今のオバマ君みたいな軟弱政権なら
この義務を履行するかどうか怪しいものですが。

だから、私としては台湾にぜひ独立して欲しいと思います。
大陸には共産党がある限り民主化することは不可能です。
たとえ、遠くない未来に共産党政権が倒れても、
民主主義国家が誕生することはないと推測します。
また、形の上だけで民主主義になってもロシアみたいに
腐敗が蔓延して機能しないはず。
だから、民主主義国家になった大陸との平和的統一は無理。
だったら、とっとと「台湾共和国」になりましょうよ。

大陸中国はさかんに「一つの中国」、「両岸の統一」
なんてほざきますが、それはテメーラが民主主義になればできること。
それはできないから、何とか誤魔化して
「俺たちの言うことを聞け。そうすれば経済的恩恵を与える」
というのが、今の状態。
その本質を今の馬英九はまったく理解していませんね。

2016年1月、台湾では総統選挙が行われます。
民進党の蔡英文氏が当選することがほぼ確実。
彼女は穏健派を装っていますが、「隠れ独立党」かもしれません。
まあ、オバマ君が大統領のうちはおとなしくしているはず。
もし、来年のアメリカ大統領選挙でトランプが当選したら・・・
ちょっと面白いことになりそうですね。
まあ、たまにはこういう楽しい想像をしてみるのも悪くありません。

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2015/11/9 15:58 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんばんは。

最近、養生できていません(笑)。
まあ、それはいいとして。

安倍君の腹の内は「増税凍結」。
でも、それをどの段階で表明するかですね。
去年は財務省の「安倍おろし」で殺されかけたので
今年は野田聖子の出馬さえ封じました。
あのボンボン、最近は中々老獪になりました。

来年、5月末から6月が天王山。
衆議院解散と「増税凍結」の打出し。
2回の参院選と3回の総選挙でいずれも
大勝した総裁を下す力なんて、
今の自民党の誰にも有馬温泉。
来年の見物は 安倍君VS財務省 でしょう!
私の知る限り、ここ30年で財務省に正面盾突いた
総理は一人もおりまヘン。
さて、どうなることやら。

ごきげんよう 榊淳司

2015/11/11 22:46 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

グローバルに見て、やはり、今世紀は「米・中」でしょう。
米国は「ポスト・オバマ」で動いていることかと。
まさに「見切り千両」こそが、生き残りの掟でしょうから。

で、シナは如何?「ポスト・シーチーピン」は。
しぶとく、どぎつく、ポーカーフェイス、ですか。(笑)

さて。
来年の話を。
電気・ガスの料金が「自由化」されると。
以前にお知らせした通りですが。

報道によりますと、目下、9法人が出馬だと。
しかし「自由化」と言われても、電気・ガスですから、
具体的にはピンと来ませんわ。
はてさて、どう変わりますことやら。

もうひとつ。やはり、
「マイナンバー」が、来年の正月からスタート。
当面の3年くらいは「若葉マーク」でしょうが、
日本社会の「変動ファクター」の大きなひとつになりそうな。
いやいや、そういう方向にするでしょう。官僚は。

ハッキリしておますのは、以上の2点。
未確定の本丸は「参議院選挙」。
安倍晋三も、今や、これだけでしょう。
ズバリ「改憲」でしょう。
一億総活躍社会なーんて、眼くらましに過ぎません。
ま、それなりの「花火」は打ち上げるでしょうが。(笑)

で、予想屋のおっさんになって、来年の予想。
ズバリ「消費増税延期・衆参同日」。
これで、正面突破!?
このまま、野党のバカは「ふにゃふにゃ」であったなら。
そして「改憲」に突撃!と。(笑)

暖かかったり寒かったりと、このところ日替わりですが。
くれぐれも養生を。お互いに。

ごきげんよう。

2015/11/11 22:19 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

中国の台頭は、所詮アメリカは許さないと思います。
かつて、日本の台頭を許さなかったように。
いずれ衝突するでしょう。
中国が今のような拡張主義を続ける限り。

CIAあたりは「和平演変」の準備を密かに続けているのではないですか。
大統領が変わってGOがでればいつでも実行できるように。

いずれにしても修羅場。

ではまた。 ごきげんよう 榊淳司

2015/11/10 16:31 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> 台湾よ独立を!と。

そうですよね。その通りですよね。
しかし、
どう選んだとしても「修羅場」です。
これは、わが国にも言えることです。

アメリカとシナ。
この2国以外の国は、どう選んだとしても、
「修羅場」ですよ。
ですから、それぞれの民族の覚悟こそ。

もっともっと、書きたい思いあれど、
われ疲れ果て、もはやこれまで。

ごきげんよう。

2015/11/10 15:48 | by まろたん

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