アメリカの大統領選挙を楽しもう

このところ気になっているのは、アメリカの大統領選挙。
私はもっぱら日本語メディアしか読んでいませんが、
どうやら混とんとしているようです。
今の時点で予想をするのはかなり難しいですね。

俄然注目を集めているのはトランプ氏。
「なんで?」と、思いますが、そこがアメリカ。
もう、言っていることは滅茶苦茶ですね。
でも、人気があります。

インテリの間では、トランプを「反知性主義の象徴」と
位置づける解釈が多勢を占めているように思えます。
私も、別段これに異を唱えません。
では、「反知性主義」とは何なのでしょう。

私はそれについてみなさんにキチンと説明する能力を有しません。
でも、私の感覚だけで書かせていただきますね。
それは「踊る大捜査線」における青島刑事の名言、
「事件は会議室で起きているんじゃないんだよ!」に通じるかと。

つまり、学識や机上の空論は実際の現場では通じない。
現実にやってみて結果を出せよ、という考え方です。
トランプ氏は、ご自身で「1兆円の資産がある」と言っています。
ビジネスで大成功を収めた人間です。政治家ではありません。

アメリカは、欧州大陸のガチガチに規制された社会から
逃れてきた人々が作り上げた人工国家です。
グダグダとした理屈よりも「結果がすべて」という価値観が優勢。
上手に演説する政治家よりも、トランプのように分かりやすく、
何事も明解に言い切ってしまう人間を好む傾向があります。
特に、高等教育を受けていない層はそうですね。
こういった合理主義的に結果を出すことを、
ウニャウニャと理屈をこねるよりも良しとするのが
「反知性主義」ではないでしょうか。

トランプ氏の人気の基盤はインテリ層ではなく一般大衆。
日本人の感覚でいえば、テレビのバラエティ番組を
1日何時間も飽きずに見られる方々。一般ピープルです。
ただ、こういう人々は世論調査には答えても、選挙には行きません。
したがって、仮にトランプ氏が共和党の代表になっても、
民主党の候補には勝てないように思えます。

一方、民主党の候補者選びも迷走していますね。
ヒラリー・クリントンがやや優勢です。
でも、この人は幅広い層に嫌われていますね。
見るからに「私は賢い人間です」という雰囲気があります。
それに弁解が上手で嘘つきの印象を持たれています。
ピューリタンを国の基にする国ですから、嘘つきは日本以上に罪悪です。
そこのところが、庶民層に受けないのでしょう。

賢いことは十分に証明されています。
「全米100人の弁護士」に何度も選ばれたお方ですから。
実務にも長けているのでしょう。
国務長官のお仕事もそつなくこなしました。
もしも大統領に当選すれば、ここ最近でも最も有能かもしれません。
もちろん、旦那のビルをも凌ぐ存在になるはずです。

ただ、彼女はいかにも「当選できなさそう」な雰囲気が満々。
アメリカ人の嫌いな「エリート臭」がプンプンしますから。
それに、演説に長けた「ワシントンの政治家」というイメージ。
一般ピープルからすると、親しみから遠い存在なのです。

アメリカ人は「夢見る連中」です。
子どもっぽい夢を本気で語る人々。妙に楽天的です。
そういう人々だからこそ、オバマに騙されたのです。
彼は「核なき世界を」なんて非現実的な夢を語り、
まんまと大統領に当選してしまいました。
結果、ロシアや中国やISの好き勝手を許してしまい、
アメリカは世界の大国から凋落しかけています。

それに比べて、ヒラリーはかなりの現実主義者です。
民主党のお方としては珍しいほど夢を語りません。
それでいて、基本はリベラルです。ちょっと不思議。
「尖閣諸島は日米安全保障条約の適用範囲内」と
アメリカ政府の高官として最初に明言したのは彼女。
その点、私には好ましい人物ではあるのですが・・・・

今の時点で私の単純な予想として、大統領になるのは
トランプでもヒラリーでもなさそうな気がします。
民主党ならバーニー・サンダース、共和党ならマルコ・ルビオ、
あるいはベン・カーソンあたりが途中から化けるのではないかと。
まあ、まったくの当てずっぽうですけれど(笑)。

日本にとって誰がいいのか、となると現時点ではわかりません。
基本的に共和党の方がいいと思います。
なぜなら、共和党の方が対中政策は厳しくなるからです。
また、歴代政権でも共和党の大統領は親日的。
「日本は同盟国だ」と明言してくれる人が多かった。

これに対して、民主党は親中反日の人が多いですね。
今のオバマもついこの間まで明解に親中反日。アホです。
特にご夫人のマーガレットはとにかく親中ですね。
中国人に騙されているとしか思えません。

しかし、仮にヒラリーが大統領になったとしたらどうでしょう?
彼女は中国に批判的です。
なぜなら人権と民主主義を尊ぶリベラルだから。
でも、親日的かというと、さにあらず。是々非々の現実主義者。
日本にとっては「悪くはない」けれど、良くもない存在。

まあ、どうなるかは今後の展開次第。
面白いのはトランプ氏ですね。
彼の体現する「反知性のアメリカ」がどこまで伸びるのか。
考えてみれば、ヒットラーもどちらかというと「反知性」でした。
単純に「強いドイツ」と「反ユダヤ人」をスローガンに、
支持を広げて最終的に政権を簒奪したのです。

民主主義というシステムは、チャーチルが言った通り「最悪」です。
しかし、人類はいまだにこれにとって代わるべき
合理的な政権選択の手法を編み出していません。
それもチャーチルが嘆いた通り。
人類は紀元前からそのことを知っていました。
少なくとも、大昔のギリシャ人はそういう記録を残しています。

アメリカやフランスは、その民主主義というシステムの卸元。
「それが本来あるべき政治のスタイル」という価値観を、
世界中に広げようとしてきました。あるいは、押し付けてきました。
でも、だからといって世界中でうまくいっているとは限りません。
韓国のようにポピュリズムとしての「反日」が
たちの悪い政治的な道具に使われている国もあります。

民主主義は絶対ではないし、必ずうまくいくとは限りません。
それは、卸元であるアメリカにおいてさえそう。
4年に一度行われるアメリカの政治祭り。
かなり面白くなってきました。
これから存分に楽しませてもらいます。

さて、本業に戻って資産価値レポートの更新情報です。
港区関連の5本と千代田区を更新しました。
港区に関しては、相変わらず「低迷」状態。
赤坂のバブルタワーは坪単価1千万円に迫っています。
私の体感だとバブルはもうピークアウトしています。
このまま目黒みたいにすんなり売れるとも思えません。

千代田区は今回新たに6物件ほど出てきました。
こちらもバブルを当て込んだ番町や麹町アドレスの物件に注目。
バブルの終末期には必ず出てくるタイプの物件。
このまま本当にバブルが終われば、敗戦処理が注目されます。

千代田区総集編
価格 2,980

■シティインデックス千代田岩本町、■ピアース千代田淡路町、■ルジェンテ千代田神保町、■五番町マンション、■パークコート三番町ヒルトップレジデンス、■ブランズ ザ・ハウス 一番町、■ザ・パークハウス 千代田麹町、■レフィール半蔵門

港区総集編
価格 5,590

■パークコート赤坂檜坂ザ タワー、■ジオ赤坂丹後町、■アークヒルズ仙石山レジデンス、■グランドメゾン白金レジデンス、■パークリュクス白金高輪、■シティハウス東麻布、■シティハウス南麻布一丁目、■フォレストテラス鳥居坂、■アトラス南麻布、■東京ベイシティタワー、■クレストプライムタワー芝、■クラッシィハウス芝浦、■ベイクレストタワー、■ハーバーテラス品川、■ルフォンリブレ浜松町 キャナルマークス

赤坂エリア
価格 1,690

■パークコート赤坂檜町ザ タワー、■ジオ赤坂丹後

白金・高輪
価格 1,490

■グランドメゾン白金レジデンス、■パークリュクス白金高輪

芝・港南
価格 2,190

■東京ベイシティタワー、■クレストプライムタワー芝、■クラッシィハウス芝浦、■ベイクレストタワー、■ハーバーテラス品川、■ルフォンリブレ浜松町 キャナルマークス

麻布エリア
価格 1,790

■シティハウス東麻布、■シティハウス南麻布一丁目、■フォレストテラス鳥居坂、■アトラス南麻布

11月29日の土曜日に、いつものバリ島不動産セミナーを開きます。
少人数開催です。現在、参加予定者4名。
セミナー終了後は、軽く飲み会を開きます。
どうぞみなさん、お気軽にご参加ください。
来年にはまた、私が同行する「バリ島不動産視察ツアー」を催行予定。
そのスケジュール調整も、セミナーの参加者さんと行う予定です。

バリ島不動産セミナー開催
11月29日() 午後2時より

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください

メルマガ


2015/11/20 12:03 Comments (8)

8 Comments

まろたんさん、こんにちは。

けだるい日曜日。
家で仕事をしています。
私はネが怠け者なので寝ていたい方ですが、
それ以上に貧乏性なので、ちょこまか働いています。
私の仕事は、やればやるだけ
いかほどかのゼニになりますもので(笑)。

父も360日店を開けていましたね。
店番は家族で交代でしたけれど。

今の私も、まるっきり休むのは年に5日ほどでしょうか。
家でもできる仕事を作っているせいでしょうか(笑)。
まあ、あと10年くらいはこんな感じで働くのでしょう。

まろたんさんも、お体をお大事に。

ではまた、ごきげんよう。 榊淳司

2015/11/22 15:27 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

近き日、お母さまが、旅立たれたと。
もう「本気で」叱ってくれる人が、いなくなっ

うーん。うーん。
そうでしたか。

喪失感。さびしいですね。
かける言葉は、ありません。
このトシになっても、これだけはダメ。

ただただ、コウベを垂れるだけ。
今日は、これだけで。
ただ、

「いい、お母さまだったなー」

ごきげんよう。

2015/11/22 12:58 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

そうでしたね。まろたんさんも本屋さんのご子息でした。
確か、お父上は海軍士官だったような記憶が。

私は177cmで70㎏。腹の出た爺です。
親からもらったものは大きいですね。
初等教育は日教組と超サヨク京大生の家庭教師。
父は大正5年生まれ。バリバリの戦前派。
旧制中学校卒業です。なぜかインテリ。

私が悪さをすると、必ず「恥を知れ」と。
もの凄く古い人間ですね。
でも、私の価値観の大半は父譲りです。

親には感謝していますよ。もの凄く。
先日、母が身罷りました。
親が両方いなくなるのは「こういうことか」と分りました。
もはや、私を本当に叱る人間はいません。
そう思えば、ちょっと寂しいような(笑)。

大した努力もせず、ノウノウと生きてこられたのは親のおかげ。
サラリーマンを「つまらないもの」と洗脳したのは父。
このオツムとココロは親の遺伝子。なんて。
生きていいる内に礼を言うべきでしたね。

ではまた。 ごきげんよう 榊淳司

2015/11/22 00:40 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

榊さまのコメントに、
すこーしばかり、以下「カラんで」みますわ。(笑)

> 自分が親からもらった最大のものは、
> このオツム
・・・ウンヌンカンと。

もちろん、それは有り難いことですよ。
私も、本屋のセガレですから、よーわかります。
バカとは「読書量」が違うぞ。控えおろーとね。(笑)

ま、それはともかく。
このごろ、私は思うんですわ。
「知性」ってナンボのもんじゃいって。
でなくて。
「体格と人格」では有馬温泉と。

以下、
「反知性主義」を承知のうえで、私見ですが。

まず「体格」。
榊さまは身長・175センチくらいでっか?
これはスゴカーですわ。何故って。
私は165センチだもんね。
あーあ。うらやましかー。(笑)

ま、つぎに行こかー。

もうひとつは「人格・性格」。
これは、ものごーつう大きい属性ですね。
この属性の有り様について、私は、2つ思うんですわ。

1つは、遺伝的なもの。
と。

もう、いっちょうは。
幼児からの小等教育の質。

いや、教育というよりは、親の「しつけ」です。
これに尽きるだろうと。
これは、私の「確信」です。

以上の2点が「すべて」です。

ま、語りたきこと、他にも多々ありますが、
今夜は、「男は黙って・・・」
てな、コマーシャルありましたよね。

さて、シメは。
「ふうてんのトラ」さんじゃありませんが、

「男はつれーよな」
と、まあ、こんなところで。

ごきげんよう。

2015/11/21 22:03 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

お神酒が回ってきました。
新しい贈り物をありがとうございます。
事務所のランチタイムにツラツラ読んでいます。
しかし、雑誌はいいですね。
僕はタダのモノしか読みませんが、
最近は買ってもいいなと思い始めました。
自称教養主義ですからw。

自分が親からもらった最大のモノは
このオツムだと思っています。
たいして性能は良くありませんが
自ら考える機能はあるようです。
ありがたい限り。

いたずらに他人と比較せず、
みだりに他人と競争せず、
さらには他者に妥協せず阿らず周せず、
唯我独尊、テキトウフキ。

日本人も捨てたものではないと思いますよ。
時代なんて・・・時代ですか、先輩!
健さんの映画が見たくなりました。

それではまた。 ごきげんよう 榊淳司

2015/11/21 00:08 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

鬼才・寺山修司の粋なセリフ。

「競馬場で会おう」

帰らざる昭和の、ダンディズム。
街角に、ひとり立つ男がいた。
こんなセリフの似合う男がいた。

その寺山が書いた。
中央競馬会のキャッチコピー。

> カモメは飛びながら、歌をおぼえ、
> 人は遊びながら、老いてゆく。

昭和のニッポンは貧乏だったが、
決してビンボー臭くはなかった。

豊かだがビンボー臭く成り果てた、日本人。
もう不幸せにも成れなくなった、日本人。

ダンナあ、時代ですよ。
時代ってヤツでさあ。
ま、いっきょく。
ほら、あのシビレルような、おはこを。

ごきげんよう。

2015/11/20 21:45 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

おや、昼間からお神酒でしょうか?
当方も昼飯に缶ビールを2つほどプシュッとやるのが
つい先日までの日課。今は1缶ですw。

団塊さんたちはもうすぐ喜寿に突入ですね。
私ら新人類も、もうすぐ50代の後半へ。
そうなれば現役引退も見えてきます。

引退をにらんで、いろいろ忙しい毎日。
最近は飲みの誘いが多くなって、体力が大変。
昔は毎日飲みに行っても平気でしたけれど。

ただ、最近はほぼ先様の驕りなのでお気軽。
コメンテーターというのは気楽な稼業?
アメリカの選挙なんてまったくの門外漢ですが、
ある意味日本の選挙よりも面白い。
政治家のスケールが違いますからね。

また、ヨタをお願いします。

ごきげんよう 榊淳司

2015/11/20 14:48 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

アメリカとは。
世界一ひらけた田舎でしょうか。
アメリカの幸福、歓喜、悲哀・・・。
全てすべて人類の未来?

だから、アメリカ。
資本主義の成れの果て。
とも言えるかなー。

さて。米国は、
アメリカン・プラグマティズム。
故・トウショウヘイは、シナで、ぶち上げた。
「白いネコでも、黒いネコでも、ねずみを採ってくれるネコは・・・!」
これって、
アメリカン・プラグマティズムそのものでは、有馬温泉。

さて、以上は。
いわゆる「床や談議」ですよ。
でも、今。
すべての議論が「床や談議」。なぜなら、
あしたのこと、わかる人、おりまへんでー。と。

今、ニッポン社会で、ということで言いましょうか。
雑誌「世界」また「中央公論」その他もろもろ。
それらの、全てすべて「床や談議」でっせ。
「知性」はハンパでは、と問われています。
これより先は「神の領域」ですからね。

うーん。むつかしい時代になった。
どうしたら、ええのん?
そんなん、知るか!(笑)

ま、残り少なくなった「団塊」が言えるのは。
「諸兄諸姉、健闘を祈る!」
ね。
こんなところで、いかがでしょうか?
以上、酔っ払いのヨタでっせ。(笑)

でも。今、いま、いま。
いい時代になったなーと。
長生きはするもんだなーと。(笑)

達者で暮らそう。
世のタミ草よ、お互いに。

ごきげんよう。

2015/11/20 14:10 | by まろたん

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。