アメリカを相手に危険なゲームを続ける北と中国

トランプ氏の「オバマケア廃止法案」が撤回されました。
「トランプは大丈夫か?」という不安が世界を駆け巡っています。
今日、東京の株式市場は大きく下げています。
その原因は、いうまえもなくトランプ政権への不安。
このままでは、産業界が期待する減税もいつ実現できるのか・・・

彼が大統領に就任して約70日。ほとんど実績なし。
まだ政治任命の役人さえ整っていないご様子。
「政治経験ゼロ」というのが、やはり足を引っ張っていますね。
共和党の保守派からさえ白い目で見られているところなど、
今後の不安を大いにかきたててくれます。

それで、何よりも心配なのが乾坤一擲、起死回生の大勝負。
前からここで書いているように、アメリカ国民は戦争でまとまります。
世界を見渡して、今のところ最も発火しそうなのが北朝鮮。
正恩君がアラスカ沖あたりにミサイルを撃ち込んでくれれば、
トランプ君にとっては十分に軍事行動の口実になります。
国連の決議を再三破っているので、国際社会からも非難されません。

しかし、巷間囁かれているような「斬首作戦」が実行されて
正恩君の生涯が縮まったとしても、根本的には解決しません。
朝鮮半島が2つの国家に分かれて緊張が続いている限り、
常に戦争の危機は続くわけです。

仮に正恩君の生涯が縮まった場合、その後継はどうなるのか?
後見人の中国は正男君の息子のハンソル君を送り込むのでしょうか?
それについて、アメリカと中国はどの程度打ち合わせをしているのか?
政治どころか外交にはまるで素人のトランプ君とそのスタッフで、
そういった高度な駆け引きができるものなのか?
トランプ君は国務省どころかCIAやFBIとも仲が悪そうです。
唯一、軍との関係は何もマイナス的情報が流れてきません。

実のところ、斬首作戦が実行されでもしたら、日本経済へも影響甚大。
どちらかというと、大きなマイナス要因となりそうです。
なぜなら、「すわ、戦争」となったら人々の心が委縮します。
消費が大いに減退する可能性が高いのです。

日本経済にしめる個人消費の割合は6割とされています。
その6割の個人消費が10%でも減ると、GDPはマイナス6%。
それはもう、不況を通り越して恐慌状態に陥ります。
しかし、十分にあり得る話。

実のところ、もっとも影響を受けるのは住宅市場だと思います。
戦争が起こって日本にもミサイルが飛んできそうなのに、
住宅ローンを組んで自宅を買おうと、というマインドにはなりません。
ありていにいえば、新築マンションなんて全然売れなくなります。

リーマンショック後の一時期や、東日本大震災の後も売れませんでした。
世の中が落ち着かないと、人々は新たに
大きな借金を背負おうとは思いません。
マンションが売れないと、価格は下がります。
一部エリアは暴落状態でしょう。
不自然に価格が高騰したところが最も危険ですね。

しかし、斬首作戦が実行されることを私は望みません。
日本にとってはいいことが何もないからです。
アメリカが北朝鮮に対して何らかの軍事行動を起こす場合、
その兵站基地になっているのは言うまでもなく日本。

「日本は平和憲法があるので、戦争には加担しません」
という寝言を聞いてくれる国なんてありません。
日本とアメリカは間違いなく軍事同盟国なのです。
また、今の日本にとってはアメリカとの同盟は生き残りの必須。
したがって、同盟国としての義務は果たすべきでしょう。

もう、リアルに戦争を体験した世代はかなりの少数派になりました。
しかし、私たち日本人には「アメリカとだけは敵対できない」という
強烈な意識がDNAに刷り込まれています。
かつて、大日本帝国は太平洋でアメリカと四つに組んで戦い、
最後はフルボッコにされてしまいました。戦没者230万人。

今の中国や北朝鮮は、朝鮮戦争でアメリカと戦いました。
彼らは「勝利した」とその国民に教えています。
確かに、中国、ロシア、北朝鮮が全力を注いだ結果、
アメリカに敗れることはなかったのです。
しかし、勝ったとも言えない戦いだったと思います。

仮に今、朝鮮戦争の第2ラウンドを、核兵器なしの
通常兵器でやってみたらどうでしょう。
先日書いたように、北朝鮮空軍は48時間以内に壊滅です。
中国の空軍が加勢しても1週間で空の戦いは終わります。
ただ陸の戦いは、かなりアメリカ軍もてこずるでしょうね。
イラクのようにはいかないと予測されます。
しかし、2週間もあれば平壌までは落とせると思いますよ。

正恩君や中国の習君が、アメリカに対してやけに強気なのは、
「俺たちは朝鮮戦争で勝った」という思いがDNAに
刷り込まれているからなのでしょうが、かなり危険です。
あの頃とは戦争のやり方がガラっと変わっていますから。

アメリカという国は、手前勝手なことを
言ってばかりいるように見えて、存外甘いところがあります。
だから、表立って敵に回すよりも交渉相手にした方がお得。
TPPについては、やってみなければわからなかったところは
あるにしろ、日本の生き残る道としては悪くなかったはず。

ともかく、習君や正恩君には言いたい。
日本のまわりでドンパチはご免ですよ。
アメリカに逆らってもいいことはありませんよ。
特に今は「キチガイに刃物」状態ですからね。


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2017/3/27 14:10 Comments (2)

2 Comments

まろたんさん、こんにちは。

今日の東京はまあまあ暖かいです。
油断はできませんが。
桜はまだまだの様子。

私、アベノミクスで懐は潤っておりませんよ。
まあ、苦しくもなっていませんけれど。

経済は悪くありません。
日本も世界もそうです。
トランプは別に減税をする必要がないのです。
なのにやったら、バブルですね。
日本はいい加減バブっていますから、
もうこれ以上は必要ありません。

さて、今日もこの後アクセク働きます。

ではまた。ごきげんよう。

榊淳司

2017/03/28 15:33 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

トランプ迷走気味と。でもね、
それを織り込んで大統領に選んだのでは?
オバマからトランプへの変化の過渡期。
過渡期は荒れるものです。

しかし、です。
何と言っても「景気=経済」でしょう。
国民のフトコロが潤えば無敵でしょう。
中内功の言う通り「成長は、すべてを癒やす」
ですけんね。

さて、ニッポン。
アベノミクス・バブルでフトコロが潤った御仁。
例えば、榊さまのように。(笑)
それ以外の民草は平常運転のまま。
ですが、生活の窮乏感は不思議とありませんね。

来月から老齢年金が0・1%減額されるそうです。
年金・300万円の御仁で、年・3千円の減。
財務官僚、細かくキザンデ来てますわ。(笑)

ウエスタン。レイニイ。
サクラは、しばしオアズケでしょうか。

ごきげんよう。

2017/03/27 15:44 | by まろたん

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