「大暴落」三刷り決定と55歳の人生観

ここ9年くらい、私の人生は「物書き」です。
それ以前も、基本的には日本語の文章を作ったり、
アホな不動産屋を騙して広告を作る人生を歩んでいました。
まあ、大きな意味では物書きですね。

いちばん最近に刊行された拙著「2025年東京不動産大暴落」の
三刷りが決まったと、昨日イーストプレスの編集担当者から
連絡が入りました。刊行から48日目ですか。早くはありません。
でもね、この「2025年東京不動産大暴落」はその前作の
「マンションは日本人を幸せにするか」とか、
去年の9月に出した「マンション格差」と比べると、広告ゼロ。
まったくの徒手空拳で三刷りですよ。すごいでしょー。
しかも、直近3作がすべて増刷ですよ!
直近4作目の「新築マンションは買ってはいけない」は品切れ。
出版社には増刷の意欲がないようですね。残念。
本当だったらそれも増刷だったのに・・・

こういうことを書くと、また嫉妬ブタ軍団を懊悩に狂わせるのでしょうね。
私は自分の自慢を天然にやってしまうおめでたい性格を備えています。
何度も書きますが、自分のことを真剣にエライと思っています。
その代り、私に無害なおバカさんにはいたって寛容です。
知的な面でのノブレスオブリージュがあると思っていますから。
まあ、それってものすごーく傲慢ですが(笑)。

ただし、広い世の中私よりもエライ人なんて何百万人もいると思います。
そういうお方に会うと、ひたすら借りてきた猫に徹します。
というか、少しでも得になることを引き出して持って帰ろうとします。
そういう面では、ものすごーく知的に貪欲な人間です。

突然ですが、来週の25日に55歳となります。
55歳ってねえ・・・自分でも不思議。
鏡を見ていても不思議です。「こいつはどういう男や?」と。
自分で見ていても、眼光だけは鋭いですね。
油断できないタイプですよ(笑)。

私が小さい頃、世間の定年は55歳でした。
私が就職するころに、定年は概ね60歳になったと記憶しています。
だから、社会人になってずっと定年は60歳だと思ってきました。
今もそれは変わりませんね。60過ぎたら2年ほど嘱託。
私がサラリーマンだったらあと5年で本番は終了ですか。
まあ、私もあと10年くらいは現役をやるつもりですが。

しかし55歳になるといろいろと衰えます。
先日、60歳になられたお金持ちの投資家さんが
「歳を取るとミスが多くなるのよ」とおっしゃっていました。
その通りですね。私は彼女より5歳若いのですがそう思います。

「老い」というものを実感してくるのが55歳ではないでしょうか。
それでも、心のどこかで「まだまだいける」と思っている
ところがあるのも事実。でも、慎重な私は無理をしません。
特に体力についてはすっかり自信を無くしました。

それにしても、暑いですね。
私は従来、暑いのにも寒いのにも耐力がありました。
冷房にも暖房にも、極力お世話になりたくないタイプ。
特に冷房は体質的に好きではありません。
でも、最近は使っていますね(笑)。嫌いは嫌いですが。

最近、しみじみ実感したのは人間と言うのは歳を取っても
余り賢くはならない、という冷厳な事実です。
たくさんの経験を積むので、ズルくはなります。
危険を避けるための方策には長けてくるわけです。
それは色々と痛い目に遭ってきたわけですから。

しかし、根本的に賢くなる、というのはなさそうに思えます。
劣情を持った人間が、歳と共にそれを枯らす、と言うことはなさそう。
つまり、妬みやっかみといった劣情は何歳になっても付きまといます。
さらに言えば「年寄りは僻みっぽい」という冷厳な事実。
大半の高齢者が自分の人生を少なからず恨んでいますね。
まあ、不幸なのは誰の責任か知りません。

私はかつて卒論で平家物語をテーマにしたことがあります。
カンタンに言ってしまえば「諸行無常」な世の中で
何が大事かと言えば「名こそ惜し」ということ。
かみ砕けば「栄誉や富なんてのは一時にモノだから、最後までかっこよく」
生きようぜ、というのが平家物語に通暁する精神なのです。
それが分れば、あの古典はめちゃくちゃに面白いですよ。
齊藤別当実盛や平知盛、木曽義仲にしびれます。

西洋の古典で言えば、ギリシアのアナバシスも最高ですね。
アリストテレスの修辞学が西洋の知識人の基礎教養になっている、
という実態が良く理解できます。
あと、お勧めはカエサルの「ガリア戦記」
「来た、見た、勝った」というセリフの原本。
カエサルの偉大な才能を感じさせる一冊。
まあ、ちょっと話が脱線しましたね。

私はもうすぐ55歳。浮世にさほどの未練はありません。
しかし、困ったことに未達成の義務はいっぱいあるのですよ。
だから、浮世の端っこにしがみついて俗世の小成功を祈ります。
「四刷り、五刷りまで行ってくれ!」
まあ、ただの小市民のほざきでございました。


7月22日 (土)榊淳司の不動産売却&投資相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:7月22日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

7月22日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は4組様。
ただ、10分ほどお待ちいただいた方もおられました。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
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2017/7/19 7:41 Comments (5)

5 Comments

榊さま。

女性ファッション雑誌を拾い読みしますと、
ちょくちょく再々、こんなフレーズが。
「抜け感が出ます」と、こんなふうな。

「抜け感」を私なりに推測したのですが、
抜け感は「あか抜け」のことではないかなと?
つまり、こういうふうにすると野暮ったさが消え、
あか抜けた、都会的な感じになる、ということかなと。
以上、野暮な小生の推測ですが。

どうでしょうか。
マンションに於いても、この「抜け感」は。
まあ、デベによって異なるのでしょう。が、
ウンジュウネンも存在するものですから、
単なるアキンドでは荷が重いフィロソフィーでしょう。

所詮、アジア、ということでしょうか。
がさつな成金の、模倣趣味の、田吾作、という。
三島由紀夫の、懸念、憂国。
もっともっと貧しくなれば、と。

今日は午後、掛かり付け開業医のクリニックでの、
「生きいきサロン」なるイベントに女房と出席。
麦酒は出ませんが、麦茶は出ます。(笑)
まったくの無料。
当年70になる先生の、まあ道楽でもあります。(笑)

トシを取ったなら「道楽な人生」で良いのではと。
各界各層、それなりに苦労して来たんですけん。
「人生、ドンブリ勘定」で。(笑)
なんか、おおざっぱな話になりました。

榊さまとは、再会、一献いきたいものです。
榊さまのオゴリで。(爆笑)
ま、オゴリはともかく、御縁がありましたら。

失礼致しました。
ごきげんよう。

2017/07/22 10:25 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

そちらに移転されてまだ2年と経っていないのに、
ずいぶんといろいろなお付き合いができたのですね。
しかも、お聞きしている限り
強力な組織の一員となられたわけでもないのに。
まろたんさん、中々の社交家ですね。

私もひとりで酒を飲むのが好きです。
カッコよく言えば自分との対話ですか。
所詮、他人は自分のすべてを分かってくれません。
それよりも、誤解している部分の方が多かったりして。

衣食が足りた後の人間の苦しみは
病苦を除けば人間関係。
これに尽きますね。
私も日々ややこしいことに巻き込まれます。
その度に、人間のくだらなさに呆れます。
しかし、それを慰めるために
お酒というものが有馬温泉。

それではまた ごきげんよう

榊淳司

2017/07/21 17:22 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

昨夜、当地は夏祭り。神輿も出ての賑わい。
まあ、裏方さんは御苦労さまでしょうが。
小生、もう神輿を担ぐトシではありません。
ただただ、突っ立って傍観。

当地での人付き合いをリストラしますわ。
掛かり付け開業医のS医師。
フリーのIT技術者・Tさん。
シルバー人材のスタッフ・Oさん。
以上の3名以外は没交渉へと。自然消滅に。

もう少し書きたいことがありますが、
「ややこしい」話なんで、止めときますわ。
不肖68。男イッピキ酒を呑む。
男と言ったって、ジッチャンですがね。(笑)

夏ホンバン。猛暑。熱波。
くれぐれも養生、御自愛を。
ごきげんよう。

2017/07/21 16:26 | by まろたん

まろたんさん、こんにちは。

「ハイカラさん」ですか。
まろたんさんには2回しかお会いしていませんが、
風采に孤高な雰囲気が漂っています。
狭い仲間内の狎れ合いを嫌う気性が、
何となく伝わってきます。
私はそういうのが結構好きです。

この歳になっても、
人間関係では戸惑うことが多いもの。
特に、年上あるいは同年代で「ええとし」の
ジジイたちが劣情に惑乱する姿を見るのは、
何とも悲しくもアホ臭い気分です。

人間、なかなか枯れませんね。
枯れる時は死するとき。
私は生きながらに枯れたいと思っています。
仏教の世界で言う解脱に近い状態でしょうか。
そんなにたいそうなものではないかもしれませんが。

夏風邪をこじらせています。
まろたんさんもご自愛を。

ごきげんよう 榊淳司

2017/07/20 10:17 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

トシヨリは僻みっぽい、と。
もうひとつ、地方の人はトキオに対し僻みっぽい。
これは当地に移り感じたことです。

21世紀の今でも、地方人はトキオを仰ぎ見ています。
偏見。コンプレックス。うーん。ホント意外でしたわ。
トキオで何年か暮らした経験のある人はマシですが。
例えばトキオに進学し、しばし働いたとか。

ですからトキオに50年近く暮らしたことを、
小生、必要な人を除き口外していません。
トキオからの転校生はイジメラレルから。(笑)
まあイジメはともかく、得も言われぬ複雑なものが。

ウチの近くの焼鳥屋でのエピソード。
小生、独りカウンターで呑んでいたところ、
隣りにいた同年輩の男がポツリと言ったのです。
「ハイカラさん」と。(笑)

初対面ですし、もちろん口をきいたこともナシ。
それがポツリと「ハイカラさん」ですよ。
苦笑いするしかない。
漱石の「坊ちゃん」の時代ではあるまいし、
カンベンしてよ、でしょ。(笑)

トキオ暮らしを黙っていても何か感じるのでしょうか?
知らず知らずのうちに身についた「トキオ臭」を消すのに、
少々時間が掛かりそうですわ。

榊さま。もうすぐ55才ですか。
俗っぽく言えば「エートシ」ですよね。(笑)
小生、9月で68。ま、初老でしょうか。

昨今、物忘れが増えましたね。
それから、榊さまの言われる「男の更年期」らしきものは、
経験しなかったですわ。
ただトシを重ねるごとに時代の風景やらニンゲン模様を見る眼が、
変わって来ますね。

五木寛之さんの近著「孤独のすすめ」。
本書の詳細は割愛しますが、
人生終盤には孤独になって豊かな時をもっては如何、と。
肯けますわ。

長くなりました。
梅雨明けしたようですね。
熱中症・脱水に気をつけて、日々、お互いに。

ごきげんよう。

2017/07/20 02:35 | by 匿名

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