「そのまんま」で生きるのが一番ラク

日大アメフト部のあの事件も、財務省の書類隠蔽も
その根っこにあるのは同じマインドです。
「バレなければいいんだ」
実際、世の中にはバレない悪事が山の様にあるでしょう。
「シメシメ」と思っている小悪党はウジャウジャいるはず。

でも、それはそれでキチンと報いを受けるのですよ。
何かというと40過ぎると不細工な顔になりますから。
まあ、ブサイクでなければ「涼しくない」とでもいおうか。
目が淀んで、そこから人格まで見えてくるようになります。
その次に、人格の優れた人がまわりに集まらなくなります。

日頃から嘘をついたり、バレなければいいという
悪事を繰り返している人は、自然とそういう劣性な人柄を形成します。
それを、口先や態度でごまかせると小悪党どもは考えます。
少数の人間やいくつかの局面はそれで誤魔化せるかもしれません。

しかし、それで誤魔化され続けるのはただのアホ。
ちょっと良くモノが見える人にはすぐに見破られます。
気が付けば、自分のまわりにはごまかされる程度のアホか
つまらない人間しかいなくなっています。

そういう人を横目で眺めていると不思議ですね。
「なんでわざわざそんなしんどい生き方してるの」と。
だって、ウソを10個もつけば1つや2つはバレますよ。
バレたら「あいつは嘘つきや」と思われるでしょ。

あるいは、決定的なウソを守るためにしんどい言い訳や
さらに苦しいウソをつき続けなければいけません。
一昨日の日大監督とコーチの会見がまさにそれでしょ。
最初にごめんなさいしといたら騒ぎは今の10分の1未満。

財務省の書類隠蔽でも、構造は同じですやん。
最初に出しておいた方が、今よりずっとラク。
「書類は破棄しました」なんてウソをついたおかげで、
面目丸つぶれ。ものすごくしんどいやり方です。

わたし、しんどいのが嫌いですからウソは避けます。
最悪は、「言わない」ことにしています。
そうすれば、あとでしんどくなることはありませんから。
もう50代も半ばを過ぎて、今さらしんどいのは嫌です。

世の中には見栄っ張りがいるでしょ。
あれも広い意味ではウソついているのと同じです。
本来の自分を膨らませて他人にイメージさせようとするのが
「見栄を張る」ということではないのでしょうか。

タワーマンションには見栄っ張りが集まる傾向にあるので、
そこに住んで人付き合いをすると見栄の張り合いになります。
まあ、しんどそうですね。それにめんどくさそう。
持っていないお金を「持っている」フリするのって最悪。
そんなん「ないものはないでええやん」、と思います。

「おれはスゴイ人間やで」と言いたがるのも見栄っ張り。
マンションのモデルルームを見学して書かされるアンケート。
年収をわざと膨らませて書く人がいるとか。ただのアホ。
かと思えば「自分は・・世界でわりあい有名なんです」
なんてアホな自慢を垂れる奴もいるとか。
不動産屋相手に見栄を張るというのは、かなりのおバカ。

自分がちょっとでも優位な立場にあると分かると、
すぐに「教えてあげよう」とか「こうすればいい」と、
上から目線でモノを言いたがる輩も多いですね。
なぜか、彼らは比較的ウソつきとマインドが近そうです。

まあ、ウソをつくとか見栄を張るとか、説教たれたがる
というのは、どこかで自分に自信がないのでしょうね。
等身大の自分は他人に軽く見られるかもしれないから、
ちょっとでも大きく見せようとなさるのでしょう。
それにしても、それはとってもしんどいことです。
私にはまったく理解できない心理的な構造です。

考えてみれば私も若い頃は多少見栄っ張りだったかもしれません。
しかし、20代の後半で年収が実質3千万円になった時、
世の中を「こんなものか」と睥睨するようになりました。
たったの3千万で何をエラそうに、と思いますけどね(笑)。

そのあと、そんなに稼げなくなりましたが、
まあマインドはほとんど変わっていません。
この2月、上から下まであわせて8千円くらいの恰好で
20代のドイツ人をあっちこっちへ案内しました。

「ホームレスのような格好なのに、まるで街の主のような感じで歩いている」

彼はとってもおしゃれで、キチンとした格好。
日本で「100人のオピニオンリーダー」に選ばれた
オッサンがホームレスみたいな恰好で街を歩くことが、
彼にとってはとても信じがたい現象のようだったとか。

その後、そのドイツ人はヨーロッパに帰って、
日本旅行の印象を誰かに聞かれると、
浅草や鎌倉や靖国神社で見たことではなく、
「日本でスーパークールにぶっ飛んでいるオッサンに会った」
言いまくっているそうです。ふーん。まあええけど。

多くの人が見栄を張りたがる中に合って、
私のようにほぼほぼ見栄を張らない人間は、
却って目立つのではないでしょうか。そう思いました。
格好だけではなく、ものの考え方でもそれは言えます。

よくこのブログの読者さんから言われること。
「自分も賛同できる正論をズバっと書かれているところがすごい」
でも、それってそんなに難しいことではありません。
考えていることをそのまま書けばいいだけですから。
しかし、そういうのってそう簡単ではないらしいですね。

見栄を張らずに生きるということは、格好にも
ものの考え方にも余計な装飾を施さないこと。
実のところ、その本質的なところは同じ。
でも、人は文章を書くときにちょっとでも「格好良く」、
あるいは「賢く思われるように」と考えるようです。

私はそんなことぜーんぜん考えません。
何かを考えるとすれば、分かりやすく、読みやすく。
私の場合、自分で「俺は賢いねん」なんて言わなくても、
初対面で15分話せば当方の知性が伝わると、
勝手に考えています。すごい傲慢でしょ。

でも、だから話していても文章を書いていても、
「賢く」装飾する必要をまったく感じないのです。
これが中々難しいことのようです。
つまり、人々の心に宿る見栄っ張りの心が、
簡明な文章を綴ることを妨げているのですよ、きっと。

むしろ、私の書いたものを読む人の知的水準は自分よりも
低いと想定して文章を整えます。
私の父親は、私が10歳くらいの時に、
「世の中10人おったら8人か9人まではアホや」
と教えてくれました。今でもそうだと思います。
だから私は基本的に他の8人か9人に向けて文章を書きます。

ただ、こういう傲慢な生き方をしていると、
時々「残りひとり」にあって、えらく恥を掻きます(笑)。
でもまあ、この私のスタイルは見栄を張るのとは違います。
ひとことで言えば、何事も「そのまんま」。
どっかの淫行おやじとは違いますから誤解なきように。

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待ち時間が多少はございました。
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2018/5/25 0:02 Comments (2)

2 Comments

奏子さん、こんにちは。

「吾輩は猫である精神」とはうまいこと言いますね。
見栄を張らない人間から見ると、見栄を張る輩は「アホかいな」です。
見栄を張る人間は、まわりを常に意識しています。
自分がどうみられているのかが気になって仕方ない。
まあ、承認欲求の塊ですね。

ドイツ人はでかいですからねー。
でも、若く見られることはいいことです(笑)。
うちの客は185cmでしたか。よく食べました。
あまりに私のことを不思議がるので
「僕は日本人のスタンダードだと考えない方がいいよ」
といったら I Know. と(笑)。
日本人の8割くらいは見栄っ張りですね。
だからこの国ではタワーマンションが良く売れる。
でも賢い人は、あれが見栄っ張りの住まいだと気づいたのが今。
これからジワジワ見栄っ張りをバカにする風潮が
世間に広がっていきますね。

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2018/05/26 11:09 | by Sakaki Atsushi

こんにちは。いつもながらの吾輩は猫である精神ですね。
…と勝手に名付けております奏子です。

夏目さんの名著の大好きな一節。
「自分で勝手な用事を手に負えぬほど製造して苦しい苦しいというのは
自分で火をかんかん起して暑い暑いというようなものだ」

初めて読んだ小学校低学年の頃は「この猫うまいこと言うな」くらいしか
思いませんでしたが、
20代も後半になって、気付いたら見栄の塊のような人間に囲まれていて
ようやく真理だなぁと実感した次第です。

そういえば、20代後半の頃に妙なご縁でドイツ人歌手のレコーディングに
参加したことがあります。
そのドイツ人歌手は帰国後「日本でクールなベースを弾く子供に会った」と
言っていたそうです。繰り返しますが当時20代後半です。

同じ頃にヨーロッパを周遊した行く先々で可愛いお菓子をもらえていたのは
そういうことだったのかと、何とも微妙な気持ちになりました(苦笑)

2018/05/25 18:31 | by 奏子(Kanako)

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