今回バブル、平成バブルとの共通点と終わり方

株価が下がっていますね。なぜだか、よう分かりません。
アメリカのトランプ君がFRBの利上げを罵っています。
中間選挙を前に株価が下がると共和党には不利です。
議会で民主党が優勢になると、トランプ君はやりにくい。

私は斜めから世の中を見ますから「中国の陰謀かいな」と。
中国は一日でも早くトランプ君に消えて欲しいと考えています。
あるいは、ちょっとでもその力を削ぎたいと欲しているはず。
中間選挙で共和党が負ければ、トランプ君政権は弱体化。
そのためには何でもやるのではないですか。
今のところ、中国にはまだお金がありますからね。

さて、今日はこの局地バブルがいつ終わるのか、というお話。
「またか」とお考えの向きは遠慮なくスルーにしてください。

まず、今の日本で起こっている不動産の局地バブルは、
あの平成大バブルと構造がよく似ています。
平成大バブルは1985年9月のプラザ合意がキッカケでした。
あの時、アメリカは主要国に対してドル安誘導を迫りました。
日本は積極的に協力します。理由は貿易摩擦。

当時、日本は工業製品を大量にアメリカに輸出。
アメリカの貿易赤字の半分は対日本だったのです。
アメリカのバカな議員たちが日本車をハンマーでぶち壊す
パフォーマンスをやっていたのもあの頃のお話。

アメリカのご機嫌を損ねないために当時の大蔵省は
プラザ合意を受けて積極的に円高への誘導を行いました。
その結果240円だったドルは1年で120円台に。
日本には凄まじい円高不況がやってきました。

その円高不況の痛みを和らげるために何をしたかというと
「過剰流動性」を発生させたのです。今風に言いかえると
「マネタリーベースの増加」ですね。中身は一緒。
さらに、金利を下げました。これも今と一緒。

その結果、日本経済は一気に好景気へと導かれました。
中でも活況を呈したのは不動産と株式の市場。バブル化しました。
1986年から90年頃がバブル景気ですね。
私事ながら、自分の会社を作ったのは1990年。
世間はまだバブルだったので、最初の2年くらいは謳歌。
まあ、それはいいとして。

この平成大バブルを潰したのは当時の日銀総裁の三重野氏。
何をしたかというと金融引締め。15か月で5回の利上げ。
不動産融資には総量規制を課しました。
これによってバブルは徐々に萎んでいきます。
不動産担保融資の多くが不老債権化しました。
この総量規制的な政策を、今の金融庁は行っています。

さて、1997年から翌年にかけて山一證券、北海道拓殖銀行、
日本長期信用銀行、日本債券信用銀行などが破綻しました。
バブル退治のハードランディングには7年から8年の
年月を要したことになりますね。その後、日本は長期不況。

お気づきでしょうか。その過程は今回の局地バブルと似ています。
今回はまず、リーマンショックという100年に一度の不況。
そこから景気を回復させるために強力な金融緩和を実施。
その結果、不動産がバブル化するまでの道のりはそっくり。

平成バブルでは尾上縫事件というのが起こります。
信用金庫の預金証書を偽造して、興銀から巨額の融資を
引き出していたのです。規模は小さいけれども、
今回のカボチャの馬車事件と似ていなくもありません。

今回の局地バブルにおいては、日銀や財務省がバブルの
バの字もいいません。なぜか? ビビっているからでしょう。
今の異様な金融政策によって局地バブルが生じているとは
認めたくないのです。なぜって、責任を問われるからです。
「お前らが余計なことをしたからバブルやんけ」と。

で、今回の局地バブルもどうやって終わるかというと・・・
仮に今後金融引締めが行われたら、確実に終わります。
しかし、今のところその気配は微かにしか見えません。
このままあと5年以上も低金利が続く、というのも
理論的にはあり得るのです。怖い話ですが。

因みに2006年から08年に起こったファンドバブルは、
今回の局地バブルや約30年前の平成バブルと異なり、
海外からのファンドマネー流入がキッカケとなって発生。
リーマンショックによってファンドマネーが引き上げたことで
強制終了させられました。だからあの大不況だったのです。

今の局地バブルもリーマン級の事件が起きれば強制終了も
あり得る話だと思っています。そして、そういう事件が
起こるとすれば、それはチャイコムからだと思います。
今回の株安騒動で私が一番注目しているのは上海総合。

あの市場は実質的にチャイコム(中国共産党)が支配。
動員できるあらゆる資金を投じて買い支えているのです。
そこが崩れれば、これはチャイナバブル崩壊のゴング。
でも、なかなか崩れませんね。次の目安は2000ですね。

さて、今の日本の局地バブルが崩壊した場合、
最も打撃をこうむるのは個人です。特に個人投資家。
カボチャの馬車でもそうでしたが、このブームに乗って
大量の個人投資家が不動産を買いまくりました。

キャッシュフローに余裕があればいいのですが、
金利が1%上がっただけでマイナスになるような、
ギリギリの投資をなさっている方々は要注意。
そうでなくても賃貸住宅の経営は年数が経てば経つほど
不利になっていく先細りの市場環境なのです。

あと、無理をしてしまったパワーカップルも危険。
不景気がやってくれば収入が伸びないばかりか、
減額になってしまう可能性もあります。
ギリギリでローンを組んでいた場合はかなり危険。
さらに、不況になれば無理して買ったマンションも、
購入額以上では売れなくなっているはずです。
そうなれば二進も三進もいかなくなります。

おお、日経平均がプラスに転じましたね。
日銀の買いでも入ったのでしょうか。
まあ、今はいいですよ。まだ終わりは始まっていません。
でも、終わりは必ずやってきます。

ユーチューブの私の動画、第4弾です。まだまだ出ます。
第1弾はすでに3.8万回の視聴回数です。
ただのオッサンが好き勝手に喋っているだけですが。

早稲田大学エクステンションセンターで開講
マンションの選び方、買い方、住み方、売り方

3回目になりましたが、早稲田大学の市民講座で
集中講義を行います。今秋の10/13, 11/10の2日間。
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10月27日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は1組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2018/10/12 17:01 Comments (0)

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