少年老い易く学成り難し、を実感する年初

何年か前に自然エネルギーだけで街の電力を
まかなっている、ということをテーマにしたドイツ人の
講演がある、というので聞きにいったことがあります。
まあ、私が自ら進んで他人の講演なんか聞きに行くのは
何年かに一度しかないことです。で、やっぱり後悔。

そのドイツ人のオッサン、理念しか語っていませんでした。
そんなん「こうあるべき」という話やったら誰でもできる。
「どうしたらそんなことができるのか」という話が
聞きたかったのに、そういうことは一切なし。

しかし、ああいう話をありがたがる日本人も多いのが現実。
キレイごとを並べていればいつか世の中がよくなる、
というサヨク的な発想から抜け出せない人が多過ぎです。
まあ、キレイごとはもっぱらそちらの方々にお任せして、
私はひたすら現実路線を行くことにしています。

よく「大学なんか行っても意味がない」という人がいます。
それは多分、その通りです。大学と名のつくところを卒業した
日本人の中で、自分が受けた大学教育がその後の人生に
プラス効果をもたらしている人なんて全体の5%もいないはず。

誤解のないようにいいますが、そこには
大学生としての体験や経験は含めません。
あくまでも大学教育。単位を取るためになさったお勉強です。
あれをその後の人生で生かしている人は医者や弁護士や学者を
含めても全体の5%未満ではないかと私は考えるのです。

で、私はどうなのかというと、大学で学んだことは
その後の人生で滅茶苦茶役に立っていますよ。5%の内側。
一番目の学校は法学部政治学科。最近になってしょっちゅう裁判の
当事者になりますが、だいたいの書面は自分で書けます。
もちろん、専門家にチェックしてもらいますけど。

外交史のゼミで国際政治を学んだことは、
このブログやメディアに出す原稿づくりに役立ちます。
一般教養で学んだ会計学は会社経営の帳簿の理解に。
財政学や行政学もブログを書くときに役立ちます。
刑事学は映画やテレビで刑務所のシーンを見る時に思い出します。
中国語は東アジアへ海外旅行をした時に新聞を読むのに便利。
どんな所にも中国語と英語の新聞はありますから。
宗教学は私にイスラム教の基本を教えてくれました。
その他、理系科目も私は結構好きでしたね。
地震の報道を見るたびにプレートテクトニクスを
教えてくれて地球科学を思い出します。
ただし成績は最低ですよ。それこそ単位を取っただけ。
それよりも、知りたいことを知り得た、ということが重要。

2番目の大学が文学部で国文学専攻。こっちは趣味ですね。
でも欧米系の外国人にサムライの価値観や道徳観を
解説するときには大いに役立っています。
また、普通の古文や漢文なら原文でほぼ読めます。便利。
まあこれは実利的ではありませんが、教養には役立ちます。

こういうことを楽しめない人は大学に行く必要はありません。
でも、大学は学問を楽しめない人の入学も歓迎します。
もちろん、それは授業料を払ってくれるからです。
まあ、そういう関係もお互いに悪くないかもしれませんね。

私は高々学部を二つ出ただけで、学問の入口を覗いただけ。
でも、そこで学んだ最大の意味は「自分のアタマで考える」
というノウハウを少しだけ身に着けたことでしょうか。
他の多くの人が高い評価を与えているようなことも、
それを鵜呑みにしないで、自分のアタマで捉えてみます。
だから、冒頭のドイツ人のオッサンはインチキであると
最初の15分で疑い、その15分後にはほぼ確信しました。
まあ、一応話は最後まで聞かせていただきましたが。

その後、ドイツのエネルギー政策はキレイゴトを
実行しようとして、完全な失敗に至ったと知りました。
日本で言えばちょっと前の民主党みたいなのが
政権に加わっている時に滅茶苦茶にしてしまったそうです。
ああいう連中は常に国を危うくしています。

大学を出ても、あるいは修士や博士を取っても
自分のアタマで物事を考えられない人はいっぱいいます。
学校の成績がいいのと、自分のアタマで考えることは
必ずしもシンクロしませんね。学校の成績だけだったら
世の中の学者は東大卒だけで十分、となります。

また、自分のアタマで考えられない人は、
才能のあるクリエイターや作家や芸術家になれません。
ただし、私のような評論家にはなれます(笑)。
まあ、あまり世間に受けはよくないでしょうが。

もうひとつ、重要なことがあります。
「他人の考えないこと」を考えることができると、
それはビジネスやクリエイティブな営みにつながります。
日本では毎日200冊程度の書物が新しく刊行されます。
そのうち、増刷がかかる率はどれくらいでしょうか。
学術書や雑誌などを除いて1割あるかないか。

本当は2回目の増刷(3刷)に価値があります。
1回目の増刷は、最初の売れ行きの勢いだけで判断している
場合が多いので、直後にそのまま止まってしまうこともあります。
だから3刷以上が本当に売れている本、となります。

私は古本屋の息子だったので、読んだ本は必ず
何刷か確かめます。「15刷」となっていると「さすが!」。
「1刷」で終わっていると「やっぱりな」となります。
だいたい、ありきたりのつまらない内容は「1刷」。
ちなみに、私はこれまで出した7種類の著作で、
3刷以上は3冊。最高は6刷。5刷も1冊。
一度でもいいから「10刷」とかやってみたい(笑)。

やはり、他人が思いつかないような内容で
しかも面白いことを盛り込まねばならないのです。
まだまだ私には学びが必要なのに、年齢は
すでに現役の最終コーナーに差し掛かっています。
まさに少年老い易く学成り難し、ですね。
年の初めにはついついこういうシュールなことを
考えてしまいます。

人形町のお奨め中古マンション

新しいユーチューブでの動画を制作しました。
資産価値レポート「港区総集編」のPRです。
新しい編集ソフトを使い始めたので
まだタイトルを入れた程度です。
ただ、音が小さいのでボリューム上げてください。

ゲンダイさんでのユーチューブでの配信も続いています。
このシリーズ、これで何本目やろ?
これからもどんどん出てきます。

2019年2月2日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

この相談会を開催して3年余り。
すでに十数物件、総額6億円以上の相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:2月2日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室(以前の4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

2月2日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は2組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2019/1/7 21:59 Comments (0)

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