2011年、マンションは「買い」か「待ち」か?

いよいよ押し迫ってきました。
実は昨日まで、家族サービスで温泉に行っておりました。
毎年、お正月は自宅で過ごすのですが、
年末にはちょこっとだけ出かけることにしています。

今年は、26日の日曜日から長野県の某所へ。
高速料金「休日割引1000円」というのがありがたいですね。
帰りは平日なのでしっかりとカウントされましたが。

考えてみれば、昨年の9月に民主党政権ができてから、
何かやったといえば「高速料金の割引」と「子ども手当て」くらい。
絵に描いたようなポピュリズム(衆愚)政策ですね。
それでいて、財政は悪化する一方。
平成21年度予算では、税収が39兆円しかないのに歳出は101兆円。
超分かりやすくいえば、
年収390万円の家庭の支出が1001万円あるようなもの。
普通ならとっくに破産しているはずです。
現にこれよりも大分ましなギリシアでも、
経済が破綻してEUの管理状態に置かれています。

日本がなぜ破綻しないかというと、
借金に相応する「資産」が国内にあると思われているから。
それは、国民の預貯金であったり、外貨準便だったり・・・
でも、厳密には政府のお金ではないのです。
つまり、それがあるからと言ってあまり意味がないもの。

こんなことを続けていると、本当に破綻するのは必定です。
今と同じようなインチキ財政は、最長でも10年しか続かないそうです。
最も分かりやすいカタチは、国債の引き受け手がいなくなること。
専門用語で「未達(みたつ)」といいますが、
これは来年起こっても不思議ではありません。
そうなると、どうなるのか?

普通なら、「円」の暴落となるはずです。
でも、そこが難しいところ。
日本の財政政策は無茶苦茶ですが、通貨政策は割りあいマジメです。
ドルやユーロ、あるいは人民元などのいずれかが
この両方をマジメにやっていれば「一人勝ち」になるのですが・・・
実は、この3通貨ともダメ。両方ともにインチキです。

ドルは輪転機を最高速度で回して大量発行されています。
つまり、近未来に暴落は必至。
ユーロはPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペイン)という
インチキ財政の加盟国問題でかなり弱含み。
人民元については目先上昇ですが、
発行元である共産党政権の政治経済政策が、
4通貨の中ではもっともインチキで不安定。
バブル崩壊の軟着陸に失敗すれば一気に政権地盤が「液状化」しそうな気配。
資産としてはかなり不安定です。

だから、国債の未達が起こっても、即座に円が暴落するかどうかは微妙。
円が高いとか安い、というのは他の通貨に比べての相対的な価値ですから。
ただし、国内経済は確実にインフレに向かうはずです。
金利もかなり上昇するでしょう。

では、その場合の住宅価格は・・・・
ウーン、これはかなり難しい!
今まで日本経済が経験したインフレの場合、
不動産を所有していることは、かなり有利に働きました。
物価や賃金の上昇以上に不動産価格が高騰したからです。
でも、これから起こる「財政破綻インフレ」の場合、
同じようになるかどうかは、ちょっと分かりません。

不動産屋さんと言うのは、いつもここで書いているとおりに
かなり単純なロジックで物事を考えて行動するので、
インフレになれば一様に「これからどんどん上がる」と叫ぶことは、
ほぼ間違いないでしょう。
一般の方が買う前に彼らが「買い」に出ますから、まずは上昇します。
それは今までの経験から確実に予想できること。
でも、その後が続くかどうかは分かりません。
そもそも需要の実体がないワケですから、長続きはしないはず。

これから来るであろう「財政破綻インフレ」は、
これまでのインフレのように経済が膨張する過程で起こるのではなく、
衰退する途上で発生する、我々が未経験な種類のもの。
どのような現象となって表れるのか、何とも想像しがたいと思います。

もちろん、私のようなトーシローではなく、
専門の経済学者や有名なアナリストたちはいろいろなことを言っています。
ただ、過去に「この人のいうとおりになった」というようなことは
ほとんど起こっていませんから、あまり本気では受け止められません(笑)。

ただ、住宅をめぐる状況についての確実なことだけを申し上げると
1 住宅ローン金利は歴史的な低レベルにある
2 日本の財政破綻は確実に起こる→デフレの終息
3 世界経済は全体としてインフレ傾向である
そして、日本の住宅供給は当面は「過剰」状態が続く・・・

これだけ見れば、ここ2、3年は住宅を買う側にとって
「有利」もしくは「チャンス」と捉えることもできます。
つまり、「ローンが借りやすい」環境であり、
なおかつ「物件の選択肢が多い」という状態。
ただし、これは決して「将来的に資産価値が向上する」ということを
意味するものではありません。
だから、単純に「来年(2011)は買いだ」なんて考えないでください。
買い手にとって「いい条件が揃ってきたということに過ぎません。

ところで・・・・・・
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検討中の方はお早めに手続きください。


2010/12/29 15:23 Comments (1)

1件のコメント

財政破綻で預金封鎖は十分考えられます。
そのために番号制度が確実に行われようとしています。
金利は確実に急上昇するでしょう。

ローンでの住宅購入は固定金利が絶対条件ではないでしょうか。
できれば現金で買いたいものです。

預金封鎖の場合、現金が一番搾取されやすいと考えられます。
固定資産は比較的税金が小さいと思われます。

もしそうなった場合かなりの失業率でローンが払えるかがもんだいになります。

結論、その時が究極の不動産の買い場ではないでしょうか。

2010/12/29 19:00 | by ちょっとまって~

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