長谷工「オーシャンステイツ湘南平塚」に鉄槌を!

本日は私としてはまずまずの早起きをして、
東京地裁に行ってまいりました。
私の「神奈川の大規模マンション 全解説32物件」というレポートで
「買ってはいけない」カテゴリーのレギュラーとして紹介している
「オーシャンステイツ湘南平塚」に対する建築確認取消訴訟の
最終弁論が行われたのです。

最終弁論といっても、原告と被告が丁々発止とやりあうわけではなく、
裁判長が出てきて「本日が最終ということで、よろしいですか?」と聞き、
原告・被告双方が同意し、それぞれ少しだけ意見をいっただけ。
でもまあ、その僅かなやりとりに意味があったりもするのです。

本日も平塚から原告団の方々が十人弱、傍聴に来られていました。
終わってから、そのうち数人の方と松本楼で昼食をご相伴。
上品な味のオムライスハヤシソースを堪能させていただきました。
知的で善良な方々との会話は、何とも楽しいものです。

あのように「良き市民」の見本のような方々の生活環境を破壊し、
訴訟に駆り立てるほど憤怒させたのは、長谷工コーポレーションという会社。
彼らが作り、訴訟の対象となっているのが「オーシャンステイツ湘南平塚」。
ひとことで言ってしまえば「ロクでもないマンション」です。
いったいどんなマンションなのでしょう?
1年ほど前に書いたブログがありますので、ご興味のある方は
「(仮称)湘南平塚プロジェクト」に呆れた!をお読みください。

裁判は今日で結審し、11月11日に判決が下されます。
私は法律の専門家ではありませんが、決して楽観はできない状態です。
被告側は首尾一貫して「建築基準法上では適法である」という主張。
「法令上問題なければ、どれだけ不細工で環境を破壊する建物を作ろうがいいじゃないですか。いったい何が問題だというのですか?」
カンタンにいってしまえば、被告はそういう態度を貫きました。
彼らの企業文化には「利潤追求」はあっても
「企業市民」としてのモラルはひとかけらもないらしいですね。
でなければ、あのような酷いマンションは作れないはずです。

裁判官が原告に有利な判決を下すためには、
法令の解釈においてかなり「勇気を要する」飛躍が必要です。
建築基準法という法律は、そもそも建物内外の
人間の安全を守るために制定されたものである、と私は解釈しています。
ほとんどの法律がそうであるように、完璧ではありません。
条文の隙間を利用して、住む人を明らかに危険にさらす
マンションを作ろうと思えば作れます。
そうやって、抜け穴を最大限に利用して建てられたマンションが、
今回の訴訟の対象になっている「オーシャンステイツ湘南平塚」なのです。

裁判長には、ぜひこの建築基準法立法の精神に立ち返り、
住む人の安全を守るための「勇気ある判断」をしていただきたい。
ここでもし、原告の主張が認められる判決が下されれば、
長谷工コーポレーションがあっちこっちで建設している、
多くの下らない大規模マンションについて、
計画の大幅な見直しが必要になるでしょう。
業界は、ちょっとした混乱に陥る可能性すらあります。

もし、判決が従来通りマンションデベの「法の抜け穴戦術」を
許容する内容なら、今後も長谷工型の開発が続くことになります。
それは、日本の住宅文化の退廃であるばかりか、
我々の子どもの世代に醜悪な造形物を数多く残すことにつながります。
私としては、原告団の主張が認められる判決を切望する次第です。

さて、私の数あるレポートの中でも、
最も過激なタイトルを1年ぶりに更新しました。
その名も「ただ今値引き販売中マンション」。
これで3回目の最新情報への更新。だから「第4弾」となりました。

ここでは、東京を中心に「売れない」ので「値引き」をしている
20物件のマンションをご紹介しています。
もちろん、「00%から00%」といった値引き率も示してあります。

ほとんどが「竣工済み」のマンションです。
あの住友不動産や野村不動産、三井不動産レジデンシャル、
三菱地所レジデンスなどが売主になっている物件も入っています。
というか、ある程度大規模な物件のみを取り上げたので
大手企業が売主になっているものばかり、といっていいでしょう。
「ええっ、あのマンションが」と思われるような
ド派手な広告で人目を引いていた物件も入っています。

中には「00%値引きがあれば買ってもいいかな」という物件もあります。
このレポートを参考にした上で、じっくりと交渉し、
市場価格適正範囲まで値引きされたマンションを買うのも、ひとつの手法。
ただし、いくつかの物件は、価格が高いだけというだけではなく、
それ以外の面で「買ってはいけない」条件を備えていたりもします。
株の世界でいえば「ボロ株」みたいなシロモノ。
きちんと見極めて、さらに十分に値引き交渉をした上でないと、
軽々しく手を出すべきではありません。

ご興味がある方は、ぜひ参考になさってください。
その辺の週刊誌よりも、よほど面白いかもしれません。

ただ今値引き販売中マンション 4
首都圏編20物件 2011年8月改訂版
価格 3,980

さらに、お知らせ。
ここのところお知らせしてきた9月3日の無料セミナーですが、
間もなく定員に達する見通しです。
当日はドタキャンもあるでしょうから、
多少は余裕をみてお申込み受け付けいたしますが、
突然に締め切らせていただくこともあり得ます。
お迷いの方は、早めにお申し込みください。

9月3日の土曜日に無料セミナーを開催
今回は会場費がさほどでもないのと、
経費が販売等で賄える見込みもあるので
「榊淳司セミナー」としては、初めての無料開催です。
ただし、定員になり次第締め切りですので、お申し込みはお急ぎください。

場所は、新宿区余丁町の「発明学会」というビルのセミナー室です。
全体を2部制に分けています。
第一部は私の講演「人口減少時代の住宅選び」と、
大友さんの講演と無料相談(大友さん、福岡さん、大村さん)。
今回、私の無料相談は実施しません。

無料ですが、いつもの「レポート廉価販売」は実施します。
レポート購入後希望の方は、「大人買い」のチャンスかもしれません。

第2部で「余丁町コーポラティブ計画」の説明会を開きます。
もちろん、こちらは参加自由です。
詳しくは、このHP左上のバナーか こちら をクリックしてください。

※なお「発明学会」さんからは会場をお借りするだけで、業務上の関係は一切ございません。


2011/8/29 18:16 Comments (1)

1件のコメント

興味深く読ませて頂きました。仰る通りだと思います。
ここのマンションは見た目ばかりで、普段見えない部分の工事はとても雑なのを目の当たりにしています。

実は長谷工マンションで酷い目にあったのですが、詳しくは控えます。
テレビCMをみる度に怒りに震えます。
本当に酷い会社だと思います。

この会社の低コストの真実とずさんな闇を暴露して下さる事を願います。

2014/05/04 05:12 | by 匿名

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