原発停止?? と「公示地価」のインチキ度

私は、日本人というのは世界の標準からみて
相対的にかなりレベルの高い文明人である、と考えています。
しかしながら、時にどうしようもなく落胆させられます。
「ああ、俺たちはこんなにアホなんだ」とう気持ちになるのです。

今日の新聞に、東京電力のすべての原発が停止するとありました。
これなんかも、本当にウンザリさせられるほど
この国の人々の馬鹿さ加減を実感させられる出来事です。
火力発電をフルに稼働させても、ピーク時から13%足らないとか。
はっきりいって、そんなことは心配していません。
去年の夏を思い出せば、13%分を節約するなんて
今の日本人にとっては屁でもないことでしょう。

そんなことより、ここまで原発開発に努力を続けてきたのに
ただ1回の事故でそれを全部パーにしてしまいそうなこの現実。
かの事故は「想定外」の津波がやってきたことで起こりました。
だったら、今までの想定を全部見直し、
「想定外」が「想定内」になるように改善を加えればいいだけです。
であるのに、ヒステリックに「原発は何が何でも停止」
というのが、今の日本全体を覆っている空気。
まったくの思考停止に陥っています。
もう、これこそ情けないばかりです。

確かに、あれだけの大事故です。
何十万人もの方々が今でも不自由な避難生活を強いられ、
周辺の農業漁業林業に致命的な影響を与え続けています。
しかし、視点を変えれば「騒ぎすぎ」によるところも大きいはず。
低レベルの放射線に被曝するとどうなるのか、
科学的な検証もできないものを大げさに取り上げすぎています。
そのことによる産業への悪影響は計り知れません。

実際のところ、この福島第一原発の事故による放射能漏れが
周辺に住む人々や、そこから取れた農作物、漁獲物を摂取した人々の
建康にどれほど影響を及ぼしたのかは、精密なデータを取り続けて
50年も経たなければハッキリしないはずです。
チェルノブイリでさえ、未だに明解なデータがないようです。
というか、ロシア人のいい加減さを考えれば、
信頼に足るデータなんて未来永劫出てこないでしょう。

日本でも様々な報道がなされていますが、
放射線によるガンの発症なんて何年も先にならなければ分かりません。
つまり、冷静に考えれば今のところ
「誰にも何も確かなことは分からない」のです。
朝日新聞や東京新聞、毎日新聞がさも大げさに報道する
放射能による健康被害の内容は、ほとんどが憶測です。

そして、原発を叩いて放射線被曝の不安を煽る記事なら
少々のことなら何でもOK、みたいな風潮があるように見受けます。
まるで、韓国のメディアは「日本を叩くのならどんな嘘でもOK」
と、ほとんど同じレベルにまで落ちています。
ほとほと情けなく感じます。

そして、メディアというのは客観報道をしているのではなく、
自分たちの都合のいいようにバイアスを掛けていることを、
ほとんどの人が気付いていません。
3.11の直後にあれだけ放射能不安を煽ったメディアは、
その後何らかの目に見える被害が出てもらわないと困るのです。
だから、懸命に放射能漏れによる発症や被害の
眼に見える証拠を探し求めているのです。
実際には一人も死んでいないから、彼らも頭を抱えていることでしょう。
だから、ちょっとした出来事にも大騒ぎします。

そういったバイアス記事に、多くの日本人が振り回されている現状が
私にとっては何ともバカバカしい限りです。
日本人というのは、マスコミの報道を信じすぎます。
また同時に、お上の言うことを真に受けすぎます。
様々なアクシデントを「想定内」にできるのなら
原発は断固稼働させるべきです。

さて、ここからは身近な話題に振りましょう。
数日前、ツイッターで散々書いたことなのですが、地価の公示について。
私のツイッターをフォローしているのは350人ほど。
このブログの定期読者はその10倍弱はいらっしゃるようなので
改めてここでも書かせていただきましょう。

先日、国土交通省から全国の地価が公示されました。
例の如くメディアはやれ「下げ止まった」だの「上がった」だのと大騒ぎ。
まあ、毎年のことなので飽きたと言えば飽きたのですが・・・
いったいどうして、あんなもので騒ぐのでしょうか?

まず、そもそも「公示地価」って何でしょう?
国交省のHPによれば
地価公示法にもとづき国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日における標準地の正常な価格を公示するものです。
 一般的な土地取引の指標や公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、適正な地価の形成に寄与することを目的としています」
だそうな。

順番にいきましょう。
まず「地価公示法」というもの。
その第1条にこの法律の目的が記されています。
「都市及びその周辺の地域等において、標準地を選定し、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し、もって適正な地価の形成に寄与することを目的とする」
ふうーん、という感じですね。
この法律ができたのは1969年です。
地価が年々うなぎ上りに上がっていた時代ですね。
しかし・・・「標準地を選定し、その正常な価格を公示」ですって。
まるで日本は社会主義国みたいじゃないですか。
私の理解するところによると、例え土地であろうが、
その価格を決めるのは役所ではなくて「市場」のはずです。
つまりこの法律、かなり自由主義経済の理念に反しています。
でもまあ、土地が高騰していた時代には、
その行き過ぎにブレーキを掛けて「適正な地価の形成に寄与する」ために
多少の役割があったのかもしれません。
でも、もうとっくに終わっています。

次に「国土交通省土地鑑定委員会」なるもの。
はっきりいって、これがよう分かりません。
国交省のHPによると、委員名簿として以下の人々が挙げられています。
緒方 瑞穂   (株)緒方不動産鑑定事務所代表取締役
鎌田  薫   早稲田大学大学院法務研究科教授
亀本 和彦   土地鑑定委員会委員(常勤)
白田 佳子   筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
瀬古 美喜   慶應義塾大学経済学部教授
中島 康典   (財)日本不動産研究所顧問
増田 修造   大和不動産鑑定(株)代表取締役会長

まさか、この7人で全国津々浦々の土地を鑑定しているはずがありませんね。
きっとこの人たちはお飾り。
多分、国交省の役人が大量に天下っている「公益法人」でも通して
どこかの民間企業に委託しているのでしょう。
そこで、莫大な予算が費消されているのではないかと想像します。
要は、今や立派な役人の権益なのです。アホらしい!

それでもって「標準地の正常な価格」と来ました。
おいおい、誰が「正常な地価」なんて出せるのですか?
それで、言い訳みたいに
「一般的な土地取引の指標や公共事業用地の取得価格算定の規準」
みたいなことが書かれています。
一般的な土地取引の指標なら、レインズで事足りるはず。
公共事業用地の取得価格を決めるのなら、ピンポイント調査で十分でしょ。
何もスカイマークタワーが建ったから周辺の地価に影響するとか、
銀座のまん真ん中の土地の基準を示す必要は皆無です。

つまり、この「地価の公示」というのは、初期の目的が今や時代遅れ。
何のために継続しているのかサッパリ必要性が理解できないシロモノ。
それでいて、公示される地価そのものも疑問だらけ。
例えば、浦安市の地価は7.5%下がったそうですが、
新浦安の液状化したあたりなんて、とてもそんなものではないはず。

お気づきでしょうか?
この公示地価というのは、地価が暴騰している時にはその抑制を、
暴落している時にもその下げ幅を圧縮するバイアスを掛けているのです。
多分、急激な変化を嫌う役人どもの恣意が働いているのでしょう。
つまり、実態を正確にあらわさず、役人の希望価格を表示している、
と推定してもさほど間違っていない、と私は考えます。
それが証拠に、この公示地価にはまったく理由が示されていません。

さて、問題はこのあと。
お役所が勝手に税金を無駄遣いして、
こんなバカげた調査をやるのは日常茶飯事のこと。
メディアも国民もやんわりと無視しておけばいいのです。
そのうち、予算の無駄遣いに気が付いた政治家が騒ぎ始めるか、
会計検査院の調査に引っかかるかもしれません。

ところが、なぜかこの「公示地価」にメディアは毎年大騒ぎ。
「上がった」だの「下がった」だのと、具にもつかぬ報道合戦。
その手の専門家みたいな人を引っ張り出して、
何の意味もないコメントを引き出しているようです。

そして、さらに困ったことに、報道の仕方にもバイアスがかかっています。
というのは「下げ止まりの兆し」とか「回復まではあとしばらく」など
国交省のコメントをそのままに「地価はいずれ下落から反転・上昇へ」
みたいなスタンスを忠実に反映してしまっているのです。
「君たち、なーんにも考えていないね」というのが丸分かり。
地価は今後も下がり続ける、というスタンスをハナから放棄していますね。
いったいどうしてでしょう?
国交省がひとこと「回復する」といえば、
地価は下げ止まって上昇に転ずるのでしょうか?
まったく、お目出度いばかりの発想ですね。

実は、国交省は地価が今より下がることを望んでいないのです。
このまま地価の下落が続くと、彼らの縄張りである
建設業、不動産業、住宅産業の企業体力が落ちます。
すると、役所は連中から金が巻き上げにくくなると共に、
天下り先も減ってしまうのです。権益が劣化するワケですね。
だから、国交省は何のかんのと言いながらも、基本的には
あれらの業界に不利な政策を取ろうとはしません。

そんなことは、ちょっと世間を眺めていれば誰でも分かること。
にもかかわらず、政府の諮問委員会とか調査会などに呼ばれると
ホイホイと出かけていって、それらしいご高見をのたまい、
無邪気にそれがいつか実現すると思っている方もいます。
お上が自分たちのために何かをしてくれる、という発想は、
私のような京都人から見るとかなりユニークで新鮮です(笑)。

そして、さして役に立たない公示地価の発表が、
ここまでの騒ぎになることも、
まるで異国の出来事の様に思えてしまします。
やはり、そんな発想をする私の方がヘンなのでしょうか?

国交省の発表よりもウンと信頼できるのは
わが盟友である如月さんのレポートです。

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2012/3/26 15:10 Comments (1)

1件のコメント

日本はつくづく土地本位制国家ですねー。
土地の(正確には東京の、都心の)価値を維持するために国はあらゆる手を尽くしていくのでしょう。
「国策に売りなし」ともいうしそう簡単に地価は下がってくことはないと思っています。
それでも、例えば30年先、今より3千万(ものすごいインパクト!)位人口が減っている日本を想像した時土地が今以上に価値を維持している未来がどうしても想像できません。

2012/03/27 13:40 | by 通りすがりのにゃん

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