石原都知事の退場がマンション市場にどう響く?

 

石原慎太郎氏が都知事をやめて新党結成。
次期衆議院選挙に打って出るとか。
まあ、それはそれで大いにやっていただきたい。
彼の様に本気で国を憂う保守政治家が少なすぎますから。

さて、ここで考えたい問題は石原氏が都知事を辞めることによる
首都圏マンション市場への影響です。
現時点で、すぐに思いつくことは2つ。

1 オリンピック招致はどうなるのか?
2 築地市場移転はどうなるのか?

オリンピック招致は元々東京都民に不人気な政策。
支持率が低いことが3年前の敗退の主因に上げられています。
私も、どちらかというと迷惑な話だと思っています。
これは石原知事の強力なリーダーシップで進められたプロジェクト。
他の誰かに代わるとどうなるのでしょう?

ただ、オリンピック招致が成功すると
東京の湾岸エリアがその瞬間だけ活気づくのは間違いないことです。
特に、有明地区には世間の注目が集まります。
不動産の資産価値も少しは上がるでしょう。
本来なら売れないマンションまで売れるかもしれません。
でも、そういう一時的な熱気に浮かされて上がった市場価格は
いずれ元に戻るはずですから、あまり好ましくありません。
スカイツリー人気であの辺のマンションの価格が
ほんのちょっぴり上がったのとよく似ています。
ただのアブクに過ぎないのですが。

2番目の築地市場の移転。
これはすでに基本的に決定していて、開業は平成26年の予定。
工事は来年から始まることになっているのですが・・・・
このプロジェクトも石原都知事主導型。
現状の築地市場に問題があるというよりは
移転後の再開発を睨んでいる、という気がする事業です。
これについても、私はあまり賛成しません。
新豊洲という恐ろしく不便な場所に、
都民の台所がわざわざ移転する意味を見出せません。
飲食店の方々が買い出しに行きにくくなるではないですか!

そして、こちらも新豊洲近辺の不動産価格を上げる効果があります。
非常に短絡的な見方をすると「東京ワンダフルプロジェクト」という
現状ではどうしようもないダメマンションの販売促進材料になっています。
ところが、もし豊洲移転が延期や凍結になると
このマンションの価値を寒々しい今のままにとどめることになるでしょう。
どちらかと言えば、その方がいいと思います。
そもそもロクでもない場所です。
「市場が来る」からといって新豊洲の島が100メートルでも
銀座に近づくわけではないのです。
だから、そういった脇の現象に騙されてああいうマンションを
「買うべきではない」と私は考えています。
新豊洲はしょせん新豊洲です。
新浦安がしょせん新浦安であったのと同じ。

石原都知事の退場は、さらに大きな影響がありそうです。
それは、これまでの13年間に渡って都政で発揮してきた
稀に見るほど力強いリーダーシップを失うということ。
次に誰が都知事になるのかは分かりません。
でも、彼ほどの指導力は期待できないでしょう。

マンション市場からの視点で考えれば、都心の開発事業が
今ほど活発に行われなくなりそうですね。

東京も、これからは衰退期を迎えます。
だから、湾岸エリアで無駄な開発を行う必要は何もありません。
東京が活力を失わないためには、都心が栄えていることが必要。
大手町のビジネス街が神田方面に広がっている現状の動きは
「歓迎すべき」ものだと思っています。
八重洲や日本橋も、もっと活性化すべきでしょう。
新宿は、都庁のある西側よりも山手線の内側である
東部エリアでもっと大胆な開発を行うべきです。
歌舞伎町の繁栄も、テコ入れが無ければいずれ衰退期を迎えます。
日本橋や浅草が元気を失ったのと同じ軌跡をたどるのです。
文京区は全体として建築規制を緩めるべきでしょう。
台東区の上野は、開発次第でかつての輝きを
取り戻せるポテンシャルを秘めていると思います。

つまり、東京の都心ではまだまだ「やるべきこと」があります。
僻地である湾岸に無駄な予算をつぎ込むことはないのです。
そういった戦略的視点を次の都知事がもてるのか・・・
私はかなり懐疑的にならざるを得ませんね。

国自体が成長している時の都市政策は容易です。
膨張に合わせて開発を進めればよいからです。
しかし、日本は明らかに衰退期に入っています。
こういう時期の都市政策を成長期の価値観で行うべきではありません。
次の都知事は、そのことを肝に銘じるべきだと思います。

こんな時代に、我々はどうすればいいのか、一緒に考えてみませんか?

「不動産不安定化の時代をどう生きるか」

い わゆる「土地神話」が崩れ、マイホーム購入が「資産形成」ではなく「資産リスク」になってしまった現代。我々は不動産とどう向き合い、どうかかわっていく べきなのでしょうか? あるいは、マイホームについてどのように考えればいいのか? そして、どのような不動産投資が有利なのか?
このような疑問に対して、榊淳司をはじめとする3人の専門家が一刀両断でお答えするとともに、参加者からのご相談もお受けするセミナーを開催いたします。
セミナーで取り上げる3つのテーマは次の通り
●不動産の「選択と購入」
●これからの不動産投資のあり方
●取引の安全を図るために
幸せな人生のために不可欠な住宅、そして不動産の問題について、3人の専門家が時代に即した明解な指針を示すセミナーに、ぜひともご参加ください。

日  時:2012年11月18日(日) 午後3時30分より
場  所:ルーテル市谷センター 第1・第2会議室
東京都新宿区市谷砂土原町1-1
地下鉄有楽町線「市ヶ谷」駅徒歩1分、JR中央線「市ヶ谷」駅徒歩5分
電話 03-3260-8621
参加費:お一人様5000円(ご夫婦で参加の場合は二人で7000円)
定  員:50名(定員になり次第締め切り)
お申込:下記の申込フォームに必要事項を入力の上、お申し込みください。

当日の予定
セミナーの部 15:30~
講演1 「人口減時代、住宅をどう選ぶべきか」 15:30~16:50
講師 榊 淳司(住宅ジャーナリスト・榊マンション市場研究所代表)

講演2 「不動産取引を安全に導く基本知識」 17:00~17:40
講師 大友雅敏(㈱ベストサポート 代表取締役)
不動産業界での幅広い経験と該博な知識で、エンドユーザー側にたった不動産購入をサポート。物件選びや購入手続きなど、法務・実務面を中心にマンション購入に関する様々な悩みにお答えします。

講演3 「明日から収入が得られる不動産投資」 17:50~18:30
講師 根布和明(A.Cast.Partner’s㈱ 代表取締役)
会計事務所、ゴルフ会員権販売、訪問販売など様々な職業を経験した後、不動産業界へ。リーマンショック直後の2009年に A.Cast.Partner’s株式会社を設立。3年で売上高20億円の企業に成長させた投資向け不動産業界の風雲児。著書「年収を売買で増やし続ける 不動産超加速投資術」は、アマゾン不動産部門1位のベストセラーに。

相談会 18:40~
当日のセミナー講師である大友雅敏、根布和明、榊淳司がアドバイザーとしてみなさんのご相談を個別に承ります

参加特典
榊マンション市場研究所が発行する各レポートの廉価販売
セミナー会場にて榊淳司のレポートを超割引価格で販売。
業界を震撼させているあの驚愕のレポートの
PDFデータCD版を通常ダウンロード価格の
半額から3割引程度(2000、3000、5000円均一等)で販売いたします。
話題の「マンション値引き交渉術」も通常12800円のところ
当日は旧版CDながら5000円で販売しております。
どうぞ、この機会をお見逃しなくご利用ください。
※ 但し、ご用意する枚数などには制限があります。

今回のセミナーは、じっくり時間をとってお話します。
また定員は50名ですが、実際の参加者は20名程度を想定。
個別の無料相談もしっかりとさせていただきます。

お申し込みはこちらから


2012/10/26 13:51 Comments (0)

コメントはまだありません

No comments yet.

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。