働かない正社員とバカな上司は国民の敵だ!

昨日はさる地上局に出かけて、局内の会議室で改めてV撮り。
先日、郊外に出かけて撮ったVが、ある事情で使えなくなったそうです。
まあ、テレビではよくある話だと思います。
そのテーマは「マンションの老朽化」。

しかし、ディレクターさんはよく調べておいでです。
全国で分譲マンションは590万戸あって、建て替えされたのは14000戸。
物件数にすると183だとか。私の理解と微妙に異なりますが、
まあ基本的なところは同じですね。
それに合わせてコメントをさせていただきました。
しかし、V撮りは生のオンエアに比べてすごーく楽ちん。

その合間に聞いた興味深い話。
とある地方都市で廃墟化したマンションを取材されたそうです。
すごいですねえ。本当にあったのですよ、廃墟マンション。
まあ、東京ではほとんど聞いたことがなかったけど。

さらに、中銀のカプセルタワーがもう一度建替え決議をなさるとか。
そのディレクター氏にあのマンションのことを
ちょっと前に電話で話したそうなのですが、
実のところ私はほとんど覚えていなかったりして(笑)。
2,3か月前に、毎日のようにどこかのテレビ局から
電話がかかってきた時期があったので、あの頃ですね。
きちんと私が紹介した不動産業者にも取材をされていたみたいです。流石。

傍で見ていて思うのですが、テレビのディレクターって大変な仕事。
まず、彼らにおバカはいません。バカじゃあできない仕事ですね。
さらに、思考がとても柔軟。それでいて行動力抜群。
長時間労働や徹夜なんてヘッチャラ。責任感も強いですね。そして緻密。
広告や不動産の業界にいたなら、飛び抜けた存在になれるようなお方ばかり。
いつもながらに感心させられます。

しかし、私が接したディレクターは、ほとんどが下請けの社員。
局員のディレクターは、よほど若くない限り現場の担当者にはなりません。
私のところへは、せいぜい電話をかけてくる程度。どこか横柄。
そりゃ、立派な学校を出て厳しい採用試験をパスした方々ばかりだから、
かなり優秀なのでしょうが、エリート臭さを感じますね。

その点、下請けさんのディレクターは親しみやすいですね。
みなさん口調も丁寧だし、腰の低い方が多いです。
色々な人間を取材するためには、そうあらねばならないのでしょう。
それにしても、大変なお仕事ですよ。私にはできません(笑)。
まあ、若い頃からやっていればできたのかもしれませんが。

私は、3流の広告屋と1流から5流までの不動産屋を見てきました。
あとは、予備校の先生たち。これはちょっと特殊な方々。
不動産屋も一流になるとなかなかのものです。
特に、大手商社なんぞは東大卒がマンションをやっていたりします。
しかし、2流3流になると、もうガタガタ。
一部上場企業でも「アっと驚く為五郎」がいっぱい。
まあ、騙しやすくてよかったですけど(笑)。
だからかどうか、この前のリーマンショック後にバタバタ倒産。

いつも思うのですが、日本社会は人材の配分がどこか歪んでいます。
傍で見ているとあまり仕事をしていないテレビ局の局員が、
下請けディレクターの倍以上の年収を得ています。
2流以下の不動産屋には「大学で何を勉強したのか」と
疑いたくなる連中がワンサカといました。

3流の広告代理店では、漢字の読めない部長が20名の部下を差配。
何もディレクションできないのにクリエイティブディレクターだったり。
何も仕事をしていない「部長」に1千万円以上の年収を与えていたり。
まあ、その会社も潰れかけて、そんな部長はみんなクビになりましたけど。

今回の総選挙で、どこかの政党が「同一労働同一賃金」というのを
公約に打ち出していました。大いに賛成。
日本の年功序列制度は、もう半分以上崩れました。
このままでは近未来に非正規雇用の労働者が、全体の半分を超すでしょう。
これは日本社会の構造を今以上に脆弱にする仕掛けです。

大企業の正社員たちは、自分たちの雇用と賃金には有利で、
非正規雇用の労働者には不利なシステムを徐々に広めています。
政府や自民党は派遣社員制度の使い勝手をさらに高めようとしています。
結局、それらはみな既得権者の利益を守るためのものです。

そんなことよりも、正規雇用者と非正規雇用者の間にある壁を
取り払う制度を目指すべきではないでしょうか?
そのためには「同一労働同一賃金」の原則を浸透させることが必要。
派遣社員制度は、この考えに逆行するものです。

これからの日本は、経済が成長するのではなく縮小していきます。
毎年人口が20万人以上も減るのですから、成長は理論的に無理。
成長できる余地としては無駄を取り除いて効率化すること。
「女性を活用」なんて言っていますが、それよりも効率化です。

広告屋時代に感じたことは、あまりにも無駄が多いこと。
特に、司令塔にあたる人間がおバカさんだった場合は、
無駄な活動が幾層倍にも膨らみます。
どうも、日本人は「無駄=悪」という感覚が薄いように思えます。

私は、若い頃から合理主義をモットーとしてきました。
誰も聞いてくれませんが「何か宗教を信じていますか?」なんて
言われたら「ハイ、合理主義です」と答えたいくらい。
だから、無駄な仕事をさせられたりするのが大嫌い。
何事も最短距離で片づけたい方ですから、サッサとやっつけます。
それで空いた時間を遊んでいると、サボっているように思われました。

日本の会社では私のようなタイプは好かれません。
100の仕事を30の手間で片づけてはいけないのです。
100の仕事を120の手間暇時間をかけて懸命のこなすタイプが
上司から高く評価されます。
なぜなら、たいていの上司は自分よりも優秀な部下を喜びませんから。

私はそんな会社組織は早々に見限って、独立しました。
しかし、広告代理店から仕事をもらう会社を20年以上経営。
彼らの不合理さや、そのクライアントである不動産屋さんたちの
生態をあまねく垣間見てきたわけです。
日本のサラリーマン社会は歪です。適材適所には遠い現実。

その歪さを少しでも正せるのが「同一労働同一賃金」の原則と、
「効率化=正しい」という価値観の浸透ではないのでしょうか。
既得権者が胡坐をかく社会からは活気が失われ、衰退するばかり。
これでは人口減少期には経済成長できません。

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杉並区と千代田区の資産価値レポートを更新しました。
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千代田区はめっきり物件数が少なくなりましたね。
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2014/11/29 13:58 Comments (5)

5 Comments

まろたんさん、こんにちは。

その通りですね。
こんなことはいつまでも続きません。
日本国債の信用力は中国、韓国にも劣り
チェコと同じだそうです。
なんか、ますます円安になりそうで怖い。
やってくるのか、インフレ!

ではまた。ごきげんよう。 榊淳司

2014/12/02 11:27 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

よか天気です。が、以下の現実。

1.社会保障費 31(兆円)
2.地方交付税 16
3.公共事業   6
4.文教・科学  5
5.防衛費    5
6.その他   10

それに加え、
7.国債費   23(これ、借金の返済ですよね)

以上、支出はシメテ、96兆。

かたや、税収入は50兆。

96-50= ▲46兆は、国債の新規発行するしかない。

以上が、2014年度の日本国予算。
実税収が、1~2兆増えるとか騒いでますが、アホかでしょう。

ムーディーズが日本国債を「A1」に格下げしたそうで。
主として、増税2%を先送りすることに対する評価の見直しだそうです。
が、あえて言えば、よくもまあ「A1」に収まっているな、でしょう。

社会保障費=31兆。
これが、毎年、プラス1兆。
国債費(借金の返済)=23兆。
太い!

以上、レビューでした。

ごきげんよう。

2014/12/02 10:30 | by まろたん

榊さま。

まあ、生きていれば、いろんなことがありますね。

本年・2014年も、そんなこんなの師走です。

今宵は、こんなところで。

養生しましょう。

ごきげんよう。

2014/12/02 00:30 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

正社員と非正規雇用者の2極化が進むと、一種の社会不安が広がるでしょうね。
いつまでも正社員になれずに、結婚もできず、恋愛もままならず、
いたずらに歳を取って、最後は生活保護・・・
みたいな人々が全体の2割に達したら、もうこの社会は持ちませんね。
かといって、成長期のような競争ぬるま湯社会に戻るわけにもいかず・・・
さて、困ったものです。

また、コメントお待ちしています。

ごきげんよう。 榊淳司

2014/11/30 19:28 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

その通りです。
榊さまのような「合理的」な働き振りは、おおかた敬遠されます。
誰が言ったか「休まず。遅れず。働かず」と。
日本人は、この手の「自虐ギャグ」が大好きな、自虐民族です。

サラリーマンは、給与として収入が保障されています。
ですから、現状のような「身分保障」を認めてしまうと、
榊さまがご指摘の「働かない高給取り」がはびこってしまいます。
本来「人は石垣、人は城」であるべき、その人びとが、
モラルハザードを起こし劣化してしまうのは、至極当然です。

現状の「過剰な」身分保障は、直ちに改めるべきです。
しかし、この身分保障は既得権者の「生命線」ですから、
徹底的に抵抗して来るのは必定。
ゆえに、突破口が見つからないというのが、日本の惨状ですね。

そして、ワリを食わされているのが、非正規なる「下層労働者」です。
この下層労働者が、将来、生活保護の予備軍ですから、
本人も、この国も、まったくもって救いがない。

現状、行くところまで行くしかない、ということでしょうか。
この案件に限らず、この国は「プレ崩壊」状態です。

外交=特に尖閣も、油断禁物のようです。
月刊文藝春秋の今月号の記事。
短期連載とありますが、尖閣はまさに「一瞬触発」の危険ありと。
シナは「イチビッテいるだけ」という楽観は、
この先、いつまで続けられるでしょうか?

タモガミさんが出馬されたようです。
自公がつるんでいては、真の改革はできない、との訴え。
東京12区ですから、私は清き一票を入れられませんが、
憂国の士が当選させてくれることを願っています。

内政・外交、待ったナシ!
こんなところで。

ごきげんよう。

2014/11/29 19:19 | by まろたん

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