今でも広告コピー、書いています

「人間50年」なんて言いますね。
私の年齢は、すでにその50代の半ばに達しています。
「人生の風景」というものを考える季節ですね。
現役引退、なんてことも少し意識し始めます。

世を眺めていると、80過ぎて現役の方もいますね。
私の仕事は多分、そこまではできません。
せいぜい65歳かな、と思っています。
となると、あと10年チョイ。

60過ぎれば、今のように都内18区をカヴァーする体力が
怪しくなるような気がします。今でもヒー、ヒー。
新築マンションの供給が、私の予想通り激減すれば大丈夫。
60歳を過ぎてからでも23区全域をカヴァーできるかも。

昨日は、久しぶりに広告の仕事の打ち合わせをしました。
昔の仲間たちの消息をアレコレ聞けて楽しかったですね。
不動産広告の世界は、リーマンショック後に激変しました。
私のようなクリエイティブ系の人間も含め、3分の2が消えました。
他ならぬ私も半ば「足を洗った」うちのひとりです。
ただ、昨日にように今でも話さえあればやっていますけれど(笑)。

大学を卒業した時、私は就職に失敗しました。
ゼミの仲間たちは超一流企業やマスコミ、上級公務員に。
私は松下政経塾を落ちて、しがない予備校の職員になりました。
人間万事塞翁が馬。なにがどうなるか分りません。
まあ、政治家にならなくてよかった(笑)。

私が今、最も苦手なのが早起き。
サラリーマン時代に最も苦手だったのがゴマすり。
今でもまずやらないのが、へつらい。
バカに頭下げるのが大嫌い。
よくよく考えれば、これって政治家にはまったく向いていません(笑)。

今だからこそ分りますが、大手企業に就職しても
まず中途で退社して自分の会社を作ったでしょうね。
でも、ビジネスの才能はないので、多分失敗したでしょう。
そんなにすばしこい方でも、図太い人間でもありません。
だから、起業家としては成功しないタイプだったと思います。
実際、小さな会社を作りましたが、たいしたことはなし。

結局は小商売をやるタイプの人間だったと思います。
もしくは、評論家。今やっていますけど(笑)。
小心者なので大儲けもしない代わりに大失敗もなし。
これまでは不思議と何とか生きてこられました。

そして、まわりを見渡して嘆息します。死屍累々。
最近、大手企業に就職してまあまあの出世をしていた同窓生が
「どうやらウチも危ないらしい」と転職活動中。
へえー、あそこでもそうかいな、と思いました。

何年か前、ゼミのOB会に出たらパナソニックに就職した先輩が
「前期は5千億、今期5千億で、計1兆円の赤字を出しまして・・」
とスピーチ。「いろいろ申し訳ございません」と謝ります。
おいおい、僕らは株主でも社員でもないから、謝る必要ないんでねーの。

彼は超がつくほどクソ真面目。学生の時は秀才系でした。
自分の人生が会社とまったくシンクロしているのですね。
ゼミのOB会に来てまで自社の赤字の弁解をするなんて、理解不能。
しかし、サラリーマンを突き詰めるとそうなるのですね。
いやはや、ビックリしたのを覚えています。

会社に同化する、というのはああいうことを言うのですね。
私のように生涯無所属の人間には異星人の価値観、生き方です。
何よりもその先輩、学生の時の印象とまったく変わってしまっていました。
あの溌剌とした秀才君はどこへいったの? という感じ。

その時も、私はいつもながらのお笑いスピーチ。
学生の時と全く変わりません。と、自分では思っています。
むしろ職業柄、スピーチはちょっと得意になりました。
人生の風景が、30年の間に少しずれていまったのかも。

世の中、少しずつ変わっています。年月を経ると大激変。
今年は「新築マンション」という商品形態の「終わりの半ば」でしょうか。
すでに、かつての半分以下の規模に市場が縮まっています。
さらに、縮小のペースを加速しそうですね。

我々が広告屋として巣食っていた新築マンション業界は、
縮小段階の第3幕に入ろうとしているような気がします。
変わる世に、変わらぬ生き方はできません。
住宅ダダ余り時代の幕開けは、意外に早かったかも。
そんな気がする今日この頃です。

このブログ、マンション広告の業界人もお読みみたいですね。
千原(本名)は未だに現役のコピーライターですよ。
多分、フリーランスでは最年長、最ベテランの一人。
しかも、都心のマンション市場の現状については、
どのマーケッターよりも詳しいと自負しています。
マーケの企画書なんて書きたくはございませんが(笑)。

現役のコピーライターで
マンションに関する著書を3冊も出しているのは、多分私だけ。
なのに、みんな怖がって私にマンション広告の
コピーライティングを依頼してこなくなりました(笑)。
ギャラはみなさんの言い値でやって差し上げるのに。

2月11日の祝日に、いつものバリ島不動産セミナーを開きます。
少人数開催です。現在、参加予定者2名。
セミナー終了後は、軽く飲み会を開きます。
どうぞみなさん、お気軽にご参加ください。
2月下旬から3月、私が同行する「バリ島不動産視察ツアー」を催行予定。
そのスケジュール調整も、セミナーの参加者さんと行う予定です。

バリ島不動産セミナー開催
2月11日(祝・木) 午後6時10分より

バリ島ツアー参加者募集 催行ほぼ決定

バリ島への不動産見学ツアーを公式に開催します。
時期は2016年の2月頃です。まだ、正式な日程は未定。
みなさん、ご希望があれば「お問い合わせ」からお知らせください。
ほぼ再考することが決定しました。
日程:2016年2月から3月頃
宿泊:1泊78ドル程度でプール付きヴィレジのヴィラをご用意できます。お二人でも同額。現地精算。
費用:現地で不動産見学1日2万円(車、ガソリン代、運転手などの実費です)
航空便:各自でご手配ください。直行だとガルーダのみ。8から9万円。
乗り継ぎだと、韓国や台湾、シンガポールなどがあります。やや割安。
送迎:不動産ツアーに参加していただく場合、空港への送迎は無料です。
榊淳司:みなさんの不動産ツアーに同行します。お嫌でなければお昼と晩御飯をご一緒します。費用は割り勘。
●現地での銀行口座開設:1口座3万円の手数料で承ります。
●その他、観光やエンタテイメント等のご要望があれば現地スタッフが可能な限りご希望に沿う努力をします。

こんな具合です。日程は参加者の皆さんの希望を優先するつもりです。
ですので、まずお知らせください。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2016/1/13 11:05 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

東京砂漠、ありましたね。
今はつぶれたマンションデベがCFに使っていました。
この街、砂漠といえば砂漠。
年収1千万円でも足りないけれど、
300万円ならそれなりに楽しめる変な街。
欲望渦巻くというよりも、
どこもかしこも嫉妬に満ちた街。
心がビョーキでも、何とか生息できる街。

まろたんさん、東京脱出、おめでとうございます。
私はこの街に飽き飽きしていますが、出ていけません。
まあ、65歳を過ぎたら可能性が出てくるでしょうか。

東京は今でもスラムみたいなものですね。
みんな、取り繕って生きているだけ。
なぜか私の周りはみんなリッチですけど(笑)。
今日も一日、貧乏暇なしに過ごします。

ごきげんよう 榊淳司

2016/01/15 12:18 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

ご存知でしょうか。
もう30年も前、いや40年も前のことですが、
「東京砂漠」なる、流行りうたがありました。

> 空は泣いている、すすけ汚されて
> ひとはやさしさを、どこに棄ててきたのか。

と、そんなフレーズがあったような。
「やさしさを」なーんて言葉を言う余裕が、
当時の東京には、まだまだありましたね。
・・・今、思えば。

で、近未来は「東京スラム」ではなかろうかと、
東京暮らし半世紀。初老の男のたわごとですが。

先ごろ、日本創成会議の増田寛也さんは、
「地方消滅」なる警告を世に投げかけました。

が、欲望の膨張の果てに「すさみきり、荒野と化し」
消滅するのは、東京ではないでしょうか。
まあ「スラム」は大都市の「必需品」ですが。(笑)

今、日本列島の西の果ての地に来て、思うんですわ。
ニッポンの健全なる未来は地方にあり、と。

戦後70年。
すべて勘違いであったとは申しませんが、
いったい何だったのでしょうか?

> ああ、おまえは何をしてきたのかと、
> 吹きくる風が、わたしに言う。

ご存知。中原中也の詩の一節です。

近代の夢から醒める日が、
果たして来るのでしょうか?

ごきげんよう。

2016/01/14 23:57 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

新しい人生へ、線路は続くよ。
夢があっていいですね。
社畜とは無縁の人生を送ってきた私。
「社畜」は、左巻き元日教組評論家の造語かと。
嫌な言葉ですね。

よっぱらいました。 ごきげんよう。 榊淳司

2016/01/13 21:43 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> 社畜。
とは、どこのどなたの言葉でしょうか。
ズバリ言い当てているだけに、誠に残酷ですね。
太るだけ肥らされ、挙げ句「潰して食らわれる」。
で、家畜ならぬ「社畜」。

多くの日本人は、就職ではなく「就社」します。
どこで働くではなく「何をもって稼ぐ」かでしょうに。
かって、こんな歌謡曲がありましたよね。
「包丁イッポン、サラシに巻いて・・・」と。

「職人」と言いますが、本来、みんな「職人」であるべき。
「イッポンどっこ」「イッポン立ち」。
太るだけ肥らされ、挙げ句「潰されて食われる」。
あーあ、懲りないよなー。

> ひとに好かれて、いい子になって、
> 堕ちてゆくときゃ、ひとりじゃないか。

これ「社畜の歌」ではありませんよ。(笑)

今、新幹線車中。
西へ西へ。鉄路は続くよ、どこまでも。

ごきげんよう。

2016/01/13 15:33 | by まろたん

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