欠陥マンション事件が繰り返されるワケ

27日の日曜日から3日ほど、関西方面へ出張っておりました。
その間、いろいろと事件が起こっていてビックリ。
知り合いのメディア関係者さんが忙しくしているであろう様子を
思い浮かべながらこのブログを書いています。

いろいろありますが、まずは拉致誘拐事件の被害少女が突発的帰還。
何やら謎の多い事件で、まだよーわかりませんね。
なぜ、大阪出身の千葉大生が埼玉の女子中学生をさらったのでしょう。
なぜ、2年間も脱出の機会がなかったのでしょう。
なぜ、2年間もおとなしくマンションに閉じ込められていたのでしょう。
なんや、よーわかりませんね。ここは週刊誌の活躍に期待。

王将の社長銃殺事件の背景が明るみに出てきましたね。
まあ、以前に想像した通りといえば、それまでの話。
関西人なら「やっぱりな」と腑に落ちるところですわ。
「Bグループ」というのは、名実ともに日本社会の宿痾ですよ。
個人に罪はないけれど、グループになると滅茶苦茶な存在。
大阪の街を地盤沈下させた原因のひとつではないかと思っています。

それでもって、マンション関連はパークスクエア三沢公園の住民説明会。
住友不動産側の「全棟建替え、一律200万円、1.2倍買い取り」
提案に対して怒号が飛び交う大荒れの展開。
まあ、13年間ウニャウニャとごまかし続けた膿が吹きでましたな。
売主側の自業自得です。モンスター住民との交渉は難儀そう。
個人的には1.2倍で買い戻してもらって、さらに200万円もらって
とっとと出ていくのが一番手っ取り早い解決かと思います。

gendai.ismedia.jp/articles/-/48268

ここにも出ている通り、住友側は管理組合に面倒を押し付けました。
「5分の4決議」がそう簡単にできるとは思われません。
とっとと売り払って出て行った方が、残りの人生が建設的になるはず。
ゴネたところで、今以上の条件を引き出すのは大変です。

文京区の「ル・サンク小石川後楽園」も、悲惨なことになっています。
しかし、契約書通りなら「手付金倍返しの解約」で契約解除。
ゴネたところでそれ以上に引き出すのは難しいでしょう。
法的にも何かが引き出せる根拠はないはずです。
それよりも、早く「次の物件」を探した方が建設的。

不動産屋という業種に誠意や誠実さを求めてはいけません。
時には、そういう会社や経営者や社員もいますが、
大まかに言って「消費者軽視」が基本の業界です。
この2つの事件は分かりやすいチョンボをしてくれたので、補償があるだけ。
ヒューザーの時は倒産してお終い。無補償でした。
それに比べれば100倍マシなので三沢や小石川後楽園。

人間というのは、事が起こった時に本質が表れます。
相手がミスった時に嵩にかかって喚き散らすのは小人(しょうじん)。
取れるものを取ってさっさと退場するのが大人(たいじん)。
「困った、困った」と右往左往しているのが凡人(ぼんじん)。
世の中、凡人が8割。小人と大人が1割ずつでしょうか。

ネット社会というのは、情報の伝播を一気に進化させました。
色々なことが一瞬で分かってしまいます。
でも、それを扱う人間はちっとも賢くなっていませんね。
逆に、情報を処理するコンピュータの能力は日進月歩。
遂に囲碁でも人間に勝ってしまいました。
そして、これからはAIの時代だとか。

この3日間、車を1200キロほど運転しました。
疲れました。自動車の運転も早く自動化すべきですね。
しかし、そうすれば「運転手」が大量に失業します。
ただ、今の日本社会は労働者が不足しているので、吸収できるはず。
特に建設業なんて、未だに人手不足ですから。

人間の能力というのは、コンピュータのスペックによく似ています。
メモリーというのは記憶力ですね。
色々なことをたくさん記憶していいて、
必要に応じて引き出せればいいのですが・・
一方、CPU(演算能力)というのはIQでしょう。

私立文系というのは、アタマの構造がメモリーに偏っています。
多面的な情報を整理してその複雑な構造を理解したり、
あらたな構造物を創造する機能が不足している人が多いですね。
複雑な構造物に接すると、その仕組みを理解しようと努力せず、
感覚で捉えようとする傾向があります。
カンタンにいうと「理屈に弱い」。CPUの能力が低いのです。

残念ながら、不動産屋さんたちの圧倒的多数は私立文系です。
そして、不動産の取引というのは「定型」があります。
まあ、100パターンも覚えておけば、その道のプロ。
とってもエラそうにできます。底の浅い世界だと思います。

この業界が、なぜに消費者軽視なのかというと、
それでも「儲かる」からにほかなりません。
自動車業界が消費者をとっても大切にするのは、
ミスってそっぽを向かれると「儲からない」どころか
会社が倒産してしまうからです。

10年くらい前に三菱自動車が大チョンボをやらかした時には、
あの「三菱」でさえ倒産の危機を迎えたといいます。
ただ、マンションデベロッパーもチョンボをやると
当然に倒産する可能性があります。
多分、今回のバブルが終わったら独立系専業デベロッパーは、
ほとんど退場の憂き目を見ると思います。
でも、まさか三井や三菱、住友が倒産したりは致しません。
大資本は5年や10年の氷河期にも耐えられるのです。

それにしても不思議ですね。消費者はなぜか不動産屋には甘い。
住友不動産がこの13年間パークスクエア三沢公園で
やってきたことなんて、まさに噴飯ものの消費者軽視事例ですよ。
なのに、「住友不動産のマンションなんて買わない」という
運動が起こるかというと、全然その気配なし。

私は、不動産屋がミスるのは彼らのビジネススキームに
問題があるからだと考えています。
だから、メディアはもっと厳しく彼らのビジネス環境の
非合理的構造を暴いてしかるべきかと。ただ・・・・
残念ながら、メディアも私立文系の頭脳構造で動きます。

まあ、不動産屋たちの消費者軽視姿勢を甘々に許している
日本の一般消費者にも責任があります。
一般消費者も大多数が私立文系的な頭脳構造をしています。
つまり、構造ではなく感覚で事件を捉えようとするのです。

そして、ミスると「ほっかむり」というパターンに逃げ込む
マンションデベロッパーである不動産屋ども。
みんながみんな、私立文系的な目線でいるから、
同じパターンの事件が繰り返されるように思えますね。

ところが、自動車産業の場合、ミスの基本は技術的問題です。
そして、ミスの種類によっては人命に直結しています。
だから、消費者もメディアも技術面に関心を寄せます。
ただ技術的な問題は、一旦解決してしまえば理論的に再発しません。
ところが、不動産屋のミスは構造的問題だから、
何回建て直しをして行っても、何度でも繰り返します。

だから、不動産屋の消費者軽視の姿勢と、ミスの発生は構造的問題。
これからも繰り返し起こるでしょう。
そして、それを報道するメディアの姿勢も定型スタイル。
まあ、私としてはそこがある程度メシの種になるのですが(笑)。

恒例の「バリ島不動産セミナー」を4月23日に開催します。
会場は少し移動して、馬喰横山駅徒歩1分。
「セトル」さんという仲介業者さんが入るビルの4階会議室。
今回から、ご好意でお借りできることになりました。
以前の会場よりも狭いので、定員は10名です。

4月23日バリ島不動産セミナー開催

3番目、初めての試みなのですが

4月9日 榊淳司の不動産売却ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はバリ島不動産セミナーと同じところ。

開催日時:4月9日(土)12時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

4月9日土曜日の12時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
今回は、とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。

まあ、何人くらいいらっしゃるのか、あるいはゼロなのか・・・
こういうことはやってみないと分かりません。
何人もいらっしゃるようだと、次回からは予約制にいたします。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
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2016/3/30 19:09 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

暖かくなってきました。
ネット情報はたれ流し。
まあ、テレビもそうですね。

しかし、SNSや掲示板サイトに「張り付いて」
たれ流し情報に一喜一憂しているバカも多いのが現実。
ネットは人間社会を便利には変えましたが、
人間そのものを賢くはしていませんね。
むしろ、バカとビョーキを増やしたかもしれません。

メールしますね。

ごきげんよう 榊淳司

2016/04/01 16:26 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

弥生・三月。別れの季節。
桜咲くまで、待てません。(笑)

「情報」とは?
世の中に流れるアレコレ。つまり情報。
ぜーんぶ「たれ流し」です。

ネット情報は、言うまでもなく「たれ流し」筆頭。
ではでは、既存メディアの情報はあー?
ちーとは、自分で考えようね 。
テレビ中毒・厚化粧のオバン。(笑)

今日。
或る男と会いました。
静かで熱き、満たされた時間。しばし。

で、別れぎわ。
彼、ひとこと。
「お名残り惜しいですが」と。
われ、じっと眼を見て「うんうん」と、うなづく。
ただただ「うんうん」と。

弥生・三月。別れの季節。
桜咲くまで、待てません!(笑)

今日は、暖かい日でしたね。

八代亜紀の歌を、聞きながら。
ながら、ながら、今日も夜が。

ごきげんよう。

2016/03/31 21:49 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

「雇われマダム」も経営者になると勘違いするのですよ。
まるでオーナー社長になった気分になるようです。
東芝がいい例ですね。

しかしオトクン論議がかまびすしいですね。
ショーン君もこれでひと息ですか。
オボちゃんは残念がっているでしょうね。
「もっとアタシに注目してよ!」

今年はまだ第1Qが終わってもいないのに
週刊誌ネタは大豊作。
彼らには干天の慈雨でしょうね。
まあ、主に文春だけですが(笑)。

トキオへバイバイが近づいてきましたね。
私も伺いたいのに、中々時間が・・・
その時はメールで連絡しますね。

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2016/03/30 22:43 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

「どっちも、どっちやんか」と。
・・・ その繰り返されるワケたるや。

三井・三菱・住友・安田などの御歴々なーんてゆうても、
所詮「雇われマダム」では有馬温泉?

さて。
まもなくトキオを去るに当たって、
おとといと、今日。二人の男と会いました。
しばしの時間、語り合う。これぞ人生。

「よくぞトキオを捨てて」と言われた。
で、わが返答は。
「ハラ、決めましたけん」と。
何故か明治男、わがオヤジの顔になる。

血は水よりも濃い。
とゆう。
血は争えんのおー。

さて。会った駅で別れた。
別れぎわ、
「落ち着いたら、ぜひ、おいでませー」
と言うと、
「ぜひ、行きますけん」と。堅い握手。

ま、こんなもんだろう。
男同士の別れは。

おお、そうか。
弥生・三月も、もうおわりか。

ごきげんよう。

2016/03/30 20:10 | by まろたん

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