民主主義は最低の政治システム

昨日は連載原稿1本とネットメディアからの依頼原稿1本、
さらには有料相談も1件こなして「よう働いた」という気分でした。
しかし、4月というのは何かと物入り。
今月は新卒者の年収くらいの払いがあって、ヒエーという状態。

つくづく思うのは、消費税は悪税ですね。
年間の売上が1千万円以上ある、というだけですげー負担ですよ。
あれって、当初3%で導入されたときは「三千万円未満」でした。
いつの間にか、それが「1千万円」になってしまいました。
そいでもって8%でしょ。ウチら零細業者にはたまりませんわ。
それを今度は10%にするだと!

私、普段はめったに安倍君の悪口を書きませんが、
仮に奴さんが「10%」を強行したら、天下一の反安倍になりますからね。
もう、ギャンギャンと吠えまくりますけん、その覚悟で。
なーんて、安倍君がこのブログを読んでいるはずもなく。

今日のニュースで気になったのが、アメリカのトランプ君。
なんか本当に共和党の大統領候補になりそうですね。
別にヒラリーのほうが「百倍マシ」などというつもりはありませんが、
民主主義というシステムの大いなる欠陥を感じます。

チャーチルがかつて「最悪」と評した政治システムは、
ポピュリズム(人気主義)というどうにもアホなビョーキに陥りがち。
人間社会でも、他人の評判ばかり気にする薄っぺらな連中がいるでしょ。
「誰々が・・いっている」ということを金科玉条にする輩。
あのビョーキの延長線上にあるのがポピュリズムですよ。

つまりは、世の中の多数派であるアホに迎合しているのです。
民主主義というのは、民衆が「賢明な選択をする」のが前提。
「民衆がアホな選択」をすれば、「アホな結果」を招きます。
だから、民衆がアホだった場合はグチャグチャになります。

ジンバブエという国がありますね。
私が社会科を習っていた頃はローデシアと呼ばれていました。
その頃は英国人が支配するアパルトヘイトの国です。
1980年に「民主的」な総選挙が実施されてジンバブエに。

少数白人に支配されていた国なので、選挙で黒人政権が誕生したわけです。
その後は、もうグチャグチャ。世界のお荷物国家です。
中央銀行がお札を刷りまくったので、何京倍という天文学的インフレ。
白人の大農場主を追放したので、農業生産がガタ減り。
アパルトヘイトを廃して、公平な多数決民主主義に移行したことで
あの国にはなんかいいことがあったのでしょうか?

私は、民主主義ならなんでもいい、なんていう硬直した考えが嫌いです。
マンションに例えれば、区分所有法は徹底的に民主主義です。
区分所有者の多数決によって何事も決まるルールになっています。
1住戸が1票なのか、専有面積割合なのか、資産価値に応じた
票数の分配なのか、なんて枝葉末節のくだらないお話。
そんなことよりも、「民主主義」であることによる欠陥の方が重大です。

つまり、何事も多数決によらないと決められません。
また、重要事項は「4分の3」、建替え関係は「5分の4」の
賛成がないと決議できないことになっています。
そいでもって、日本は世界のどの先進国よりも私有財産権を尊重します。

どういうことかというと、私有財産である区分所有(分譲)マンションの
あーのこーのについて、公権力は法的に介入できないのです。
まあ、区分所有者の多数がニコニコ顔の賢人たちばかりなら
いたって穏やかに運営されていくはず。
日本の大多数のマンションはそういう状態かもしれません。
でも、少数の悪党にいいように食い荒らされているマンションって、
結構な割合であると思いますよ。

カンタンに見分けるコツをお教えしましょうか?
1 理事の立候補制を認めている
2 理事の金銭的報酬を定めている
3 理事たちの宴会費が予算に計上されている

こういうことって、マンションが引き渡された時の原規約には
まずあり得ない規定なのですね。理事はボランティアであるのが健全。
管理組合の運営は「政治」なので、清廉であることが重要なのです。
国交省の示すひな形にもこういう規定は一切ありません。

ところが、管理組合を食い荒らそうという悪人が入り込むと、
「4分の3」決議という「民主主義」的な手続きを経て
管理規約上で上記1から3が合法であるように改訂されます。
これらの規定は、一部理事の利権拡大を図るためだけのもの。
管理組合の運営は利権なので、特定人物に長期間支配されると
かなりの割合で腐敗します。

民主主義というのか、かくも脆い体質を持っています。
アメリカという、民主主義の模範ともいうべき国で現在起こっている、
大統領候補選びの現実が、そのことを如実に証明しています。
民主主義は万能ではありません。「最低の政治システム」です。

しかし、チャーチルはそのあとでこう言っています。
「人類は、今のところこれ以上マシなものを発明していない」
区分所有法も、その民主主義の権化みたいな存在。
今のところ、それ以上のものは・・・・ない、
なんて私は思いません。
その先をお聞きになりたいのなら、拙著をお読みください。

「新築マンションは買ってはいけない」

さて、先日開催した「売却相談会」がそれなりに好評だったので、
2回目を開催することにいたしました。
開催日以外の中身は第1回と同様です。
あえて予約制といたしませんので、
少しお待ちいただくことになるかもしれません。
簡単な茶菓などご用意しておりますので、どうぞお気軽にお越しください。

5月21日 榊淳司の不動産売却ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はバリ島不動産セミナーと同じところ。

開催日時:5月21日(土)12時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

5月21日土曜日の12時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください

メルマガ


2016/4/27 13:41 Comments (4)

4 Comments

まろたんさん、こんにちは。

江戸庶民の暮らし、貧しかったけれども
楽しみもたくさんあったみたいですよ。
浮世絵を見ていると、中産階級以上は
本当に輝いて見えますもの。

ホンマはね、その倍くらいの金が飛んでいきますのよ。
あーあ。また、いろいろおカネ儲けの算段せんと・・

貧乏人は働くしかおまへん。

ごきげんよう 榊淳司

2016/04/28 13:55 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

そうでしたか。
徳川幕府は、260年も。
タナボタに見えるけれども、さにあらずと。

渡辺京二さんの「逝きし世の面影」。
徳川・江戸の時 の庶民の暮らし。
それはそれは、貧しかったでしょう。

すべって転んで。泣いて、わろうて。
でも「不幸ではなかった」ような。
如何でしょうか?

> 笑い三年、泣き三日。

と言いますね。

ああ。
百万円は、きつー。
ですな。(笑)

ごきげんよう。

2016/04/28 13:41 | by まろたん

まろたんさん、こんばんは。

徳川時代はだいたい260年です。
1600年に関ヶ原、1603年に幕府開幕、
1867年に大政奉還という順序です。
で、日本の民主主義はタナボタではありません。
明治維新、自由民権運動、普通選挙運動を経て
戦前の日本は世界水準の民主主義国でした。
戦時、大政翼賛会による選挙の有名無実化や
敗戦後、GHQによって女性参政権が確立したことで
日本の民主主義があたかもタナボタであったかとの
言論が成されますが、事実と異なります。
しかし、民主主義とは虚しいものです。

もう昨日になりましたが、わが事務所には様々な人士が参集。
談論風発、楽しい宵を過ごしました。
政治の話は出ませんね。金融と宗教の話は出ました。
私も一席ぶちました。それよりも・・・・
私にとって有意義だったのは、弁護士先生とのコソコソわるだくみ。
わたしはどーも、こういうところが小悪人ですね。
「どうしてやろうか」と、にやにやわらないながらこのコメントを書いています。
まあ、それはいいとして。

あしたは百万円くらいのお金を税金その他の支払いに回して
あとは寝ています。チクショー。

ごきげんよう 榊淳司

2016/04/28 02:33 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

私は不勉強で歴史をあまり知りません。
が、何故だろうと思うことがひとつあります。
それは、
徳川幕府が15代・200年余りも続いたということ。
これは「事件」ですよ。(笑)

士農工商。直参・譜代・外様。
などなど階層はありましたが、武士による統治。
多少のゴタゴタはあったようですが、なんと200年超ですから。
やはり、これは「事件」ですよ。(くどいか・笑)

民主主義=民主制は「タナボタ」ですから。
日本人にとってはね。
やはり西洋人とはチート違うような。

日本人はデモクラシーの「根っこ」がありませんから、
そもそも「根付かない」のでは有馬温泉。
「タナボタ・デモクラシー」ではねえ。(笑)

中内功の言う。
「成長は、すべてを癒やす」
とすれば、マイナス成長になったら、
「すべて蹴り合い」ですかあー。(笑)

経済でしょう。やっぱ、お金ですよ。
豊かになれば、人はみなノンポリになります。
すべてが癒やされて。
一部のプロ・サヨク、左巻きは除きますが。

敗戦後しばらく、大方の日本人は貧しかった。
ですから、当時の日本人は政治的でした。
わが世代、高校生どうしで政治の話しをしていました。
熱く、かつエラそうに。(笑)

それが 、経済成長のオコボレで、そこそこ豊かになり、
大方が「ノンポリ」と成り果ててソウロウ。

さて。
この先、日本人は、どうなるのでしょうか?
変わるのか、変わらないのか。

経済格差がひらき、ボトムが更に沈んでゆくでしょう。
大方の日本人が「下りのエスカレーター」に。
これは「時代の宿命」でしょう。

> 働けどはたらけど、わが暮らしラクにならず。
> じっと、手を見る。

「タナボタ・デモクラシー」が試されるときが・・・。

そのとき私は、もう「風」になっていますが。(笑)

ごきげんよう。

2016/04/28 02:14 | by まろたん

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。