人民元が紙くずになる日

巷間、12月の安倍・プーチン会談への期待が高まっています。
ただ、私は何も期待していません。リップサービスくらいでしょう。
ロシアはただの経済協力くらいで領土を返したりしません。
そういう国であることを分かっているのに、
無責任に期待を煽るのはよくないなあ、と思いながら報道を見ています。

そんなことよりも、米中関係の今後に興味があります。
中国の習君は、オバマ君に対してずっと「G2」という
粉をかけ続けてきました。オバマ君は漫然と無視。
「世界のことは米中2国で決めようよ」というのがG2。
「お前らにはまだ千年早い」というのがアメリカの立場。

今回の大統領選挙は、FBIが投票直前に異例の捜査方針を
発表したことでヒラリー君は落選したといわれています。
あれがなければ、当選していた可能性はありますね。
何と言っても、投票数ではヒラリー君が上回っています。

では、なぜFBIがあんな発表をしたのか?
みなさん、FBIはアメリカの連邦警察であることをご存じですね。
国内の犯罪に対して州を越えて取り締まるのがFBIのお仕事。
でもね、彼らのいちばん大事な職務は「防諜」なのです。
カンタンに言えば、外国のスパイからアメリカを守る仕事。

私の当てずっぽうの推量では、FBIは防諜上の理由から
どうしてもヒラリー君を当選させたくなかったのだと思います。
ホラ吹きにせよ、まだトランプ君の方が操縦しやすいと。
噂によると、アメリカの国防省(軍部)も同じ考えだと。

オバマ君の8年間、アメリカの対外的な「睨み」はすっかり弱りました。
ロシアや中国はウクライナ、シリア、南と東のシナ海で好き放題。
習君にG2を持ち掛けられること自体、舐められた証拠。
ヒラリー君のクリントン財団には中国系企業が多額の寄付。
あのオバサンは相手によって言うことを変える上にずる賢く、
国防省やFBIにとって操縦が困難。だから当選の邪魔しよう・・・

さて、トランプ君は中国に対してどう対処するのか?
少なくとも中国からの輸入品に45%の関税をかけることはないでしょう。
しかし、国防省やFBIにとってオバマ君よりはマシな対応をするはず。
つまりは「専門家の意見を聞く」のではないかという期待ですね。

投票前、アメリカの国務省や国防省はスタッフを両陣営に派遣します。
つまり、最新の世界情勢を伝えておいて、どちらが大統領になっても
就任早々バカな外交・軍事政策を打ち出さないようにしてもらうため。
当然、トランプ陣営にも日本風にいうところの「ご説明」係の
高級官僚が派遣されていたはずです。その感触がよかった?

一方、中国の習君たちは戦々恐々でしょうね。
自分たちのエージェントに近いヒラリー君の当選を睨んでいましたから。
また、オバマ時代は奥さんのミシェル君が
中国のエージェントみたいなものでした。
彼女はファーストレディになってから一度も日本に来ていません。
なのに、中国ヘは「私的」に旅行しています。エージェント・・・

折しも、中国国内の不動産バブルがまたしても燃え上がっていますね。
もう「異様」という表現で収まりません。「狂騒」ですね。
私が知る限り、世界の経済史上あれほどまでに
膨らんだバブルはありません。どうするのでしょう?

しかし、中国のバブルは理論的には破綻できません。
有力な地方政府がいくつかデフォルトすると、
それは共産党一党独裁体制の危機です。というか破綻への道。
今の上海の株式市場がそうであるように、
共産党政府が権力を行使して破綻を回避するはずです。

つまり、政府が買い支える。
地方政府や国営企業の借金を、政府が肩代わりするしかありません。
でも、そんなに無尽蔵にお金があるわけがないので、
そこは得意のインチキをやるしかありません。
必要なだけ人民元を発行するのです。

今、人民元はドルに対してじわじわと値を下げています。
1日に基準値の2%という制限があるので、暴落はしません。
でも、毎日2%ずつ下げ続けたらどうなるのか・・・
まあ、基準値は当局が決めますから、それでも大したことなし。

でも、だーれもドルで人民元を買わなくなります。
中国の富裕層や企業は、争って手持ちの人民元をドルやユーロ、
あるいは円に替えようとしますね。
もちろん、正式には制限されたり買い手が現れないので、闇で。
そのうち人民元は公式レートと闇レートが二分して大きく乖離します。

その昔、ソビエト連邦という邪悪な国がありました。
日本の北方領土を不当に占領し続けていた国です。
今のロシアがその継承国。ソ連時代の通貨も、呼び名はルーブル。
交換レートはソ連が崩壊する何十年も前から二重になっていました。
モスクワでは、外国人が歩いていると誰かが寄ってきて
「ドルを売ってくれ。公式レートの3倍で買う」と囁いたとか。
崩壊直後はそんなものではなくなります。何千倍。
ソ連のルーブルは紙くずになりました。

おそらく、人民元も早晩紙くずになります。
今の中国のバブル狂騒を見ていると、その時期は早いのかと。
しかし、そうなると世界経済の混乱はリーマンの比ではありません。
そもそも、表向きはGDP世界第2位の経済大国です。
そんな国の通貨が紙くずになるなんて・・・
考えただけでもぞっとしますね。

あまりにもぞっとするので、そのことを
声に出したり原稿に書いたりする人がいません。
もちろん、公にそういう発言をする人もいません。
でも、共産党政権の今までの行動様式と経済の法則を当てはめれば、
人民元は紙くずにならざるを得ないのです。
と、同時に共産党政権も実質的に崩壊するのでしょう。

でも、あの国には共産党に代わる統治組織がありません。
まあ、軍隊が出てきて臨時の軍事政権でも作るのでしょうか。
そいでもって、アメリカや日本に助けをこう・・・・
その間、地方の軍管区ごとに独立色が強まるとか。
張作霖みたいな乱世の梟雄が現れないとも限りません。

まあ、お隣さんがどんなに困ろうとも日本は日本です。
こっちに向けて核ミサイルでも発射しない限り「勝手にやってね」。
でも、世界経済は未曽有の大恐慌に突入するでしょうね。
混乱は2年や3年で収まるかどうか・・・

そんなこと、本当は起こって欲しくありません。
しかし、弾けないバブルなんてあろうはずがないのです。
4年くらい前なら、資本主義国によくある普通の
「バブル崩壊」で済んだかもしれません。
日本みたいに、せいぜい20年ほど「失う」ことで済みます。
しかし、あの規模だと・・・・

まあ、考えすぎても仕方がないのでこの辺でやめます。
みなさんはヨタ話だと思って忘れてください。
私も怖いので忘れることにします(笑)。

さて、資産価値レポートの更新情報です。
今月最後の更新は「大阪のタワーマンション」。
なんと、一気に新規が3物件も出てきました。
その中でも注目は「ブランズタワー梅田 North」。
中津駅徒歩1分に653戸ですよ。
東京なら「新大久保徒歩1分」みたいなとこ。
お向かいのセントラルマークは新築時より値上がりして
坪単価300万円くらいが相場観。さあ、どうなるのか。

他にもABCセンター跡地の南隣に「グランドメゾン新梅田タワー」。
こっちもABCセンターに後から競合が出てくるかも・・・
大阪のタワーもちょっと供給過剰ですね。
東京ほど中国人は買ってくれませんからね。

大阪のタワーマンション
価格 6190

■ジオ天六 ツインタワーズ、■シティタワー東梅田パークフロント、■ブランズタワー御堂筋本町、■リバーガーデン福島 木漏れ日の丘、■ブランズタワー・ウェリス心斎橋 SOUTH、■シエリタワー千里中央、■北浜ミッドタワー、■プレサンス レジェンド堺筋本町タワー、■シティタワー梅田東、■ザ・パークハウス 中之島タワー、■ローレルタワー南森町ル・サンク、■ザ・ファインタワー梅田豊崎、■プレミストタワー大阪新町ローレルコート、■(仮称)ザ・心斎橋タワープロジェクト、■グランドメゾン新梅田タワー、■クレヴィアタワー大阪本町、■ブランズタワー梅田 North

「榊淳司のお奨めマンション速報」

購読料 1ヵ月 1,590
※購読料金のお支払いはクレジットカードのみとなります。お申込みは コチラから  次のページの右下「カートに入れる」をクリックしてください

メルマガ



2 Comments

井上様

私が初めて中国に行ったのは1983年。
まだ、文化大革命の名残りがありました。
お土産に人民服を買って帰りました。
その後、数回行きましたが、最後は1995年ごろ。
まあ、最初に比べれば様変わりしていましたね。
今はもっと変わっていることでしょう。
20年くらい前に「中国はやがて崩壊する」といったタイトルの
ドイツ人が書いた本を読んだ覚えがあります。
知れば知るほど矛盾だらけの発展システムに
西側の理論を当てはめると「崩壊」となったのでしょう。
私も、ここ8年ほどでバブルの再生を都合6回は見ましたね(笑)。
いつも「これが最後だろう」と思いますが、また再生(笑)。
おもろい国ですね。
でも、考えてみれば当たり前で、バブル崩壊→共産党独裁の崩壊 ですから。
それは必死で支えるでしょう。
しかし、そろそろヤバイでしょうね。
国営企業のデフォルトが始まっているようです。
一部地域以外の不動産価格は下がっているようです。
共産党は、市場にどれだけ権力が介入できるのかの
壮大な経済学の実験をしているようなもの。
とてもやり切れるとは思えません。
人民元が紙くずになるのは今年か来年か、
はたまた5年後かどうかは分かりませんが、
必ずやその時は来ますね。
私は個人的に2018年頃かなあ、と思っています。
まあ、ただの当てずっぽうですが(笑)。
また、いろいろ教えてください。

ごきげんよう 榊淳司

2016/11/28 14:14 | by Sakaki Atsushi

榊さん、どうも。

中国での最初の生活は1984年からの3年間。
その後2012年までは、北京に1年、上海に14年。
84年当時は、皆さん貧乏。月給は日本人職員の百分の1。
でも皆さん、明るくユッタリ生活していましたし、
今よりはズッと平等だったんでしょう。
こういうのもエエなぁ、と思ったのでした。
しかし、基本、日本人は中国をバカにしていましたね。
技術が、もうどうしようもなく低かったし、
合理的でないやり方も・・。
まあ、これらは怖い共産政治で彼等の本来の資質を
抑えつけたいたからなんでしょう。

1990年代に入り、その抑えつけが無くなり、
自由にやれるようになると、4000年に渡って受け継がれた
DNAがアッチャコッチャで噴出。
金儲けは早い者勝ち。
そして、経済的に大国になり、軍事的にも・・
そして横暴が目立つようになる。

日本人のほとんどは、そういう中国は憎い、と思うようになって行った。
だから、週刊誌や新聞でのそういう反中国の記事は喜ばれる。
バブルは弾ける、人民元は紙屑、中国は崩壊する・・
でも、まあ、そういったことは、もう20年前から
日本の中国評論家が言い続けて来たこと。

中国に住んでた私は、バカじゃないの中国評論家は、
と冷ややかに見ていましたが・・
日本に住み始めて4年半、今は中国憎しで、
バブルは絶対弾け、人民元は紙屑、に完全に傾いています。

だから上海人のカアちゃんには、
早いとこ人民元を日本円に換えて送金せい、
北京の家も早く売ってしまえ・・と口が酸っぱくなるほど
言ってるんですが・・バカだから、未だに中国政府を信じてる。

外貨に換えての送金は、今は、なかなかスンナリ出来ない。
でも、なんとか上手くやれば年に最高で3000万円くらいは送金できる。
来年2月にはカアちゃんと上海に行き、それをやってきます。

さあ、中国はホントに崩壊するのかどうか・・
日本人のそういった願いは、今まで裏切られ続けてきた。
いやぁ、ワカラン・・日本人的な見方で行けば、
絶対そうなるんでしょうが・・いやぁ、ワカラン!!

2016/11/28 07:02 | by 井上@打浦橋@上海

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。