「一つの中国」という虚構

毎回トランプ君の話題で恐縮ですが、なにせおもしろいことばかりしてくれます。
台湾の蔡総統と電話会談したのは、ただの気まぐれかいなと思っていました。
これに中国が猛反発したことに関して、トランプ君はツイッターで反撃。
彼に対して感情的な反発は控えた方が良さそうですね(笑)。

中国はしきりに「一つの中国」の原則を踏み外すな、
というサインを送っています。
アハハ。笑うしかありません。「一つの中国」っていったい何なのでしょう?
いってみれば、それは1972年に創り上げた壮大な虚構でしかありません。
「中国と呼べる国は一つしかない」という、中国共産党の主張のことです。

我々が「コクレン」と呼んでいる組織は、日本語の正式名は「国際連合」。
英語では「United Nations」。これは第二次世界大戦時には、
日本語で「連合国」と呼んでいた国々のことです。
つまり日本が負けた第二次世界大戦の戦勝側「連合国」の組織が
そのまま今の国際連合に成り代わったわけです。

中国では今でも国連のことを「聯合国」と表記しています。
自分たちが戦勝国側であることを暗に主張しているのです。
中国共産党の軍隊は一度として日本軍に勝てませんでした。
だからこそ、彼らはカタチの上だけでも戦勝国でありたいのです。
まあ、そのことは今日の本題ではありませんが。

さて、中国大陸は第二次世界大戦が終わってから約2年後には
実質的に今の共産党が支配していました。国共内戦に勝利したのです。
敗れた国民党軍は台湾に逃れます。
しかし「中華民国」を名乗る台湾政権は1971年まで国連の
加盟国であるばかりか、拒否権のある常任理事国でした。
今の中華人民共和国のもつ五大国の権利を持っていたのです。

ところが、今の中国が「一つの中国」しか認められないと主張。
国連には「中国として」加盟することを条件としました。
1971年、今の中国はアルバニア決議による国連に加盟し、
台湾の「中華民国」政府が持っていた常任理事国に成り代わりました。

1972年、アメリカは中華人民共和国と国交を結ぶと同時に
それまで同盟関係にあった「中華民国(台湾)」と国交を断絶。
今と基本的には同じ国際関係の枠組みが構築されたのです。
台湾は「中華民国」を名乗るも、国連からは追放されました。
今では「地域」の扱い。五輪に参加するときでも中国に邪魔されます。

中国にとって「一つの中国」は絶対に譲れない概念です。
尖閣諸島は百歩譲って日本のモノでもいいかもしれません。
現に、50年とか70年前に中国で刊行された地図には
立派に日本領として明記されています。
でも、台湾に関する潜在主権だけは絶対に譲れないのです。

台湾は台湾で「中国が一つの中国と言うのならそれでよし」という建前。
「我々は『台湾』としてひとつの国家を形成し、国連に加盟する」
と言う考えを持つ人々がいます。これが「独立派」。
今の蔡総統の民進党はそういう考えの人の集まりだそうです。

ところが、今の中国にとってそれは絶対的に受け入れられない考え方。
今の台湾はいつか「両岸統一」によって中国に組み込まれなければ
いけない「一つの中国」の一部なのです。香港もマカオもそうです。
今の中国は19世紀の帝国主義国の様に露骨な領土拡大方針です。

その台湾の総統と次期アメリカ大統領が電話で話し合うなど、
今の中国にとっては「絶対に」受け入れられないことです。
中国は、台湾の総統OBである李登輝氏が日本に入国することさえ
猛烈な抗議で阻止しようとする国です。

もっとも李登輝氏は京都大学卒業の熱烈な親日派。
今の日本をふがいなく思っている古武士のような人物です。
彼は隠れ台湾独立派と目されています。
中国は、李登輝氏が大嫌い。もちろん、私は大好き(笑)。

現大統領のオバマ君は、中国に対して大甘の政策を採ってきました。
奥さんのミシェル女史は、ほぼ中国のエージェントと言っていいお方。
オバマ君の時代に南シナ海を自国のテリトリーにガッチリと組み込み、
東シナ海の尖閣諸島に繰り返し圧迫を加えました。

トランプ君は、そういう中国がお好きではない模様。
日本にとっては好ましいことではありませんか。
ヒラリー君は半ば中国のエージェントみたいなものですから、
彼女が大統領になっていれば日本にとっては最悪ですね。

でも、気になるのはお隣の韓国。
世界に冠たる嫉妬ブタ大国の朴君は退陣がほぼ決定。
ところが、次期大統領が誰になっても反日路線は続きそう。
というか、あの国は経済が行き詰って二度目の破綻に至りそうです。

よるとさわると日本の悪口ばっかり叫んでいますが、
実力はまだ遠く日本に及びません。
国全体がビョーキ。それでいて悪口のストーカー。
日本は極力相手にしないのが一番なのですが、隣国です。

さて、トランプ君が大統領に就任すると、
どのような対中政策を採るのかが注目されます。
「一つの中国」を受け容れるのは条件次第・・的な発言もあります。
台湾が「独立」すると言い出した場合、軍事衝突は不可避。
今の世界は日本人がぼんやり考えているほど安定していません。

例えば、南シナ海ではアメリカ海空軍による「航行の自由」作戦が
オバマ政権の時代よりも頻繁に行われるはずです。
中国の習君は、指をくわえてみているのしょうか?
もちろん、習君は軍事的な冒険をやりたくはないでしょう?
でも長老とか上海派、共青団、それに軍などから突き上げられます。
日本人からすると「おもろー」という世界。
まあ、なるべく日本には火の粉が飛んでこないように祈ります。

さて、資産価値レポートの更新情報です。
杉並区のタイトルを最新情報化。
やはり停滞感が目立ちますね。物件数は変わりません。
プラウドシティ阿佐ヶ谷は、ほぼ完成在庫ですね。
ここでは値引きが目立ちませんが、郊外の完成在庫では
野村不動産らしい値引きが再開した模様。
阿佐ヶ谷でもどこまで我慢できるか、ですね。
実需物件は本当に動かなくなりました。
株価の上昇で市況にいい感じを与えればいいのですが。

杉並区総集編
価格 6,790

■クリオ杉並高井戸、■ザ・パークハウス 杉並高井戸プレイス、■プラウドシティ阿佐ヶ谷、■ジーエスグランド永福町、■コディア八幡山、■デュフレ阿佐ヶ谷、■ザ・パークハウス 浜田山季の杜、■ブランズ南荻窪、■パークホームズ杉並善福寺川緑地、■ヴィークコート荻窪、■ザ・パークハウス 杉並上井草、■ブライズ方南町、■クレアホームズ永福町 蒼の邸、■クレアホームズ永福町 耀の邸、■シティテラス荻窪、■シティテラス杉並方南町、■プレシス芦花公園、■ディアナコート浜田山

1月21日 (土)榊淳司の不動産売却ご相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:1月21日(土)13時~17時
開催場所:セトル 4階会議室
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

1月21日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回のご参加は3名様で、待ち時間はゼロでした。
21日はどうだか分かりませんが、
「押すな押すな」ではなさそうだと思います。

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2016/12/14 14:02 Comments (0)

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