戦争を知らないニッポン人

毎月どこかのメディアへの連載の締切が13回ある、
というお話は何回か前に書かせていただいた通り。
私、これでもいちおうはマンションの専門家ということに
なっていますので、その13回はだいたいマンションのお話。
まあ、広げたとしてもせいぜい不動産。
関連して金融や経済のことを少し書く程度。

間違ってもこの私に「北朝鮮との開戦の可能性について何か」
なーんていう原稿の依頼は来ません。せいぜい
「北と戦争になった時の不動産市場は?」というのを、
半年くらい前に2本ほど書いたような覚えがあります。

わたくし、なかなかに無頓着です。
ネットでいろいろなサイトを見ていて、記事を読みます。
「コイツ、ええこと書いとるやん」と読んでいると・・
「アレ、これもしかして」 自分が何か月か前に書いたもの。
ということもよくあるのですよ。書いた先から忘れますし(笑)。
最近、1か所に載せると他に転載されるでしょう。
転載された場合は原稿料が1.何倍かにならんかしらん。

ということで、普段からマンションや不動産については
あっちこっちのメディアや自分の資産価値レポートで
げろを吐くほど書きまくっていますので、
このブログでは今後とも少々脱線しても許してね。
なーんてガラにもなくちょっとかわいく。

この前、スカイプでドイツ人の22歳の青年と話す機会がありました。
例のドイツ人のジョークである
1945年秋、廃墟になったベルリンの街をひとりの
日本人が歩いていると、ドイツ人から声を掛けられる。
『君は日本人か?』
『はい、そうですが・・・』
『君たち日本人は実によく戦った。立派だよ』
『はあ・・どうも』
『次にやるときにはイタ公は抜きにしよう』

というお話。年配の方ならみなさんご存じでしょ。
「君は知っているか?」とそのドイツ青年に尋ねたら、
笑いながら「知りません」。
あはは。あれはやっぱり日本でだけ通じるジョークだったのか。
まあ、どーでもええと言えばどーでもいいお話。

この頃思うのは「戦争が遠くなった」ということ。
戦争は私が生まれる17年も前に終わっていました。
しかし、私の子どもの頃には「兵隊へ行っていた」という
オッサンたちはゴロゴロその辺に転がっていました。
そういうオッサンたちの中には、戦争で経験したことを
自慢げに話してくれる人もいました。

実家の向かいの酒屋さんは戦争で足を痛めたとかで、
どっちかの足が曲がらないのにスクーターで毎日配達。
ああいう人達、もうみんな死んでしまったのですね。
1945年に日本が負けてからはや72年。
終戦時に20歳の人は92歳ですよ。30歳なら102歳。
まあ、大半は生きていませんわな。

それで、私たちは彼らから十分に話を聞けたのかというと、
そこにはちょっと後悔が残りますね。
もっと聞いておけばよかった、と思います。
私の子どもの世代になると、戦争に対するリアリティがゼロ。
「食べるものがなくてひもじい思いをした」という
話を体験者から聞いたことはほとんどないはず。

私は小さい時に父や母から散々その話を聞かされました。
食べるものも、住むところ、ろくに着るものもない時代。
多くの日本人は、そんな時代を生きてきたのです。
ちょっと信じられませんね。でも本当のお話。

「第一ホテルかい? この道をまっすぐ行きな。パンパンを150人数えたあたりで、左手に見えてくるよ」(「東京アウトサイダーズ」R・ホワイティング著)

これは1945年頃の東京で新来のGIに
道を聞かれたアメリカ人が答えた内容だそうで。
多くの若い日本女性は、アメリカ兵に身体を売るしか
自らと家族を養う方法がなかったそうです。

その頃、上野あたりには何百人という戦災孤児がいたとか。
彼らはその後どういう人生を送ったのでしょう。
もちろん、大人になる前に死んだ人も多かったはず。
あの戦争の犠牲者は300万人とも400万人ともいわれています。
どれほど多くの子どもたちが犠牲になったのか・・・

「戦争だけはやったらあかん」
先日、85歳になる叔父さんはそういっていました。
戦争が終わったのは、彼が小学生の時だったはず。
それでも、その悲惨さは目に焼き付いているのでしょう。

今回の北朝鮮危機でつくづく思うのは、この国は
「防衛」というものをアメリカに頼りきっているという、
何とも不甲斐ない現実ですね。
例えば、三男ブーが気まぐれに日本を核攻撃してきても、
日本には反撃する手段がありません。

「もしそうなったらアメリカが北を核で攻撃する」
というのが暗黙の了解になっている日米安保体制。
しかし、これは明文化されているわけではありません。
仮に日本が核攻撃を受けても、トランプ君が
「核で反撃したら大変なことになるから、やっぱりやめた」
となっても、特に条約違反ということにはなりません。
つまり、アメリカは日本を見捨てることができるのです。

現状、三男ブーの敵はアメリカということになっています。
でも、あのブタはキチガイですからね。何をやるか分かりません。
先日の国連でのトランプ君の演説に北の外相の反論演説。
まるでヤクザのののしり合いではありませんか。
あんなの、今まで見たことありませんよ。

衆議院議員選挙が工事される10月10日前後に、
また北が何かやらかすと安倍君にはめっちゃフォローですね。
日本国内に何か落ちてきたりしたら、もう大変。
アメリカの挑発に北が発砲してもこりゃ大変。
アメリカ最強の第三艦隊、早くこーい。

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ちょっと待っていただくかもしれません。
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ただ、10分ほどお待ちいただいた方もおられました。

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2017/9/27 0:16 Comments (6)

6 Comments

トスカ兄さん、こんにちは。

何度も書きますが、憲法改正には北のミサイルが必要です。
できるだけ損害の少ないカタチで撃ち込んで欲しいですね。
何人か人が死ななければならないでしょう。
誰も死なないと、憲法改正の気運は高まりません。
まあ10人は必要でしょうか。尊い犠牲です。

憲法を改正すれば戦争のできる国になるでしょう。
やれ、とは絶対に言いませんが。
希望の党なんて、3年先まであるのかどうか。
この国に「夢も希望もない」とは言いませんが、
「儚い希望」であると思いますよ。

ではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/09/28 14:02 | by Sakaki Atsushi

まろたんさん、こんにちは。

しかしまあ、茶番劇ですね。
前原君、はからずも、という感じでしょうかね。
彼もだんだん顔が悪くなってきました。
私は大年増の顔が大嫌い。
自分がいかにも正義を行っているというような顔をして、
実は単にかき回しているだけ。
よくいますよね、そういう手合い。
権力を持たすとめんどくさくてしようがないご仁。
しかし、東京にはああいう低レベルなインチキ女に騙されて
知事選で投票したアホが291万人以上もいるわけです。
責任を取ってことごとく自裁して欲しいと思います。
そうなれば、この街もちいとはよくなるでしょう。

今日の東京は曇り空。
だいぶ涼しくなりました。

ごきげんよう 榊淳司

2017/09/28 13:59 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

先日上京の折り、時間がありましたので、
朝の山手線を一回りしました。久方ぶりに。
で、確認したのですが、例えば日暮里辺りの乗降客。
原宿辺りの人々とカオツキが違いますね。
トキオもやはり「西高東低」でしたわ。(笑)

かって、おぼっちゃまくん、おじょうちゃまくんと、
飲み友だちとして、お付き合いがありました。
彼ら・彼女らは、総じて、性格が良い、と。

こだわりが少ない。素直さ。などなど。
いわゆる、金持ちケンカせず、ですか。
ただ「成金」の子弟は知りませんが。

対して、ド貧民の子、ド底辺の子は、やはり・・・。
・・・の部分、御賢察下さい。(笑)
まあ、仕方ないのでしょうね。

慎太郎の言う「厚化粧のオオドシマ」が大暴れ、ですか。
絶望の党、いや、民進党も、もう、なりふり構わず。
「厚化粧のオオドシマ」の御尊顔に、なーんでか、
「北の刈り上げデブ」の御尊顔がダブっちゃて。(笑)

失礼しました。
ごきげんよう。

2017/09/28 05:05 | by まろたん

榊さん、こんにちは。

>「戦争だけはやったらあかん」

現代の日本では、海外に軍隊を派遣して天然資源を確保するといった必要はありませんから、日本が直接関係する戦争は日本が攻撃される場合に限られそうです。その中でも、日本の領土にミサイルが飛んで来る可能性が最も高いかもしれません。離島が外国に占領された場合、自衛隊が奪還作戦を展開するかどうかは、私にはわかりません。いずれにせよ、日本が好んで戦争を始めるなどということは、まずあり得ないでしょう。ところが、「戦争だけはやったらあかん」とおっしゃる方は、日本が先制攻撃する場合を念頭に置いているような気がします。そういう方は、日本が先制攻撃を受けた場合でも戦争したらあかんと、主張されるのでしょうか。すなわち、攻撃されても無抵抗のままでいなさいと。

日本は攻撃されても反撃しないのであれば、近隣の某国にとっては日本にミサイルを撃ち込みやすくなります。すなわち、「私たちは戦争しません」などと公言しようものなら、戦争が起こる可能性はかえって高まってしまうのです。というわけで、自らの体験に基づいて「戦争だけはやったらあかん」と主張される方は、ちと考え直して頂けないものかなと、私としては思ってしまいます。

「希望の党」は、「鬼謀の党」や「棄望の党」にならないようにして頂きたいものです。

ごきげんよろしゅう。

2017/09/28 02:54 | by アル中のトスカ兄さん

まろたんさん、こんにちは。

また選挙。民進党と希望が合流?
アホ臭いですね。
昨日はバリ島の会があって湾岸エリアの
「リゾート」を称するホテルで宴会。
今日の昼頃、事務所に戻りました。
あれやこれやのお金持ち話をたっぷり。
どれもこれも貧乏な私にはリアリティのない話。
まあ、庶民は庶民らしく生きるしかおまへん。

ニッポンねえ。どうなることやら。
私はまだ20年程度生きようと思っていますから、
このアホな現実の流れに付き合うのでしょうね。
小池君に投票したバカがウヨウヨいるこのバカな街で・・・

それではまた ごきげんよう 榊淳司

2017/09/27 14:55 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

今日、当地は雨。
気温は上がらずやや寒いくらい。
こうして秋が深まってゆくのでしょう。

戦争知らずのニッポン人。
アメリカの庇護のもとでの豊かな暮らし。
俗に言う「平和ボケ」状態。

北朝鮮も問題児ですが、そう認識しても、
平和ボケ民族、何も出来ません。
アンポを唱えるだけです。アメリカバンザイと。

それはそれとして、救いがありませんが、
我が国は「内部」からヘタってゆくと思考します。
世界「未曾有の少子高齢化」によって。
核ミサイルも飛んでこない分、ジワジワと、
まるで「成人病」に冒されように。ジワジワと。

まあ、これは「後世」のニッポン人が直面すること。
現世のニッポン人にとってはヒトゴト。
やはり「平和ボケ」となります。
ですから、めいめい「自衛」するしかありません。
「ワタシの自衛」のひとつは「脱トキオ」でした。

まもなく平成が終わり、2020五輪の宴が終われば、
ニッポン、景色が変わっているでしょう。
「キボウの党」もキボウで終わっていることかと。(笑)
今回、改憲の動議が実現し、国民投票まで至れば・・・。

いやいや、どのようになろうと、ワタシは「傍観者」です。
つまり「棄権」。何もかも傍観者です。
平和ボケ・ポピュリズムには、ニヒリズムしか。
あとは野となれ、アホウドリ。(笑)

気温の変化が激しいこの季節。
くれぐれも御自愛を。
ごきげんよう。

2017/09/27 09:48 | by まろたん

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