中国経済の成長が止まる時

日本の新幹線に相当する中国の高速鉄道は、
今でも総距離数で約2万5千km。
2020年には3万kmを超えるとか。
日本に新幹線の総延長距離は約3千km。
中国では毎年日本の新幹線全部の長さを新設しているのです。

多分、日本に比べて工事費は相当に安上がりなのでしょう。
あの国は奥地以外平坦な地形が多いから、
トンネルの難工事なんてのも少ないはずです。
それに何といっても土地の収容がカンタン。

「ここに鉄道を通すから、お前らどけ」で済みます。
抵抗したら警察でも軍隊でも出して強制排除するだけ。
だから、1年で日本の新幹線分くらいは増やせるのです。
しかし、それにしても凄いですね。

もう何年かしたら、中国の国内は網の目のように
新幹線が走っている状態になりそうです。
なんか、眩暈がしそうではありませんか。
それで、よく安全運行ができますね。
まあ、事故が起こっても隠蔽してしまえば済むのでしょう。

中国は今、経済の構造を輸出頼みから内需中心へと
その体質を変えようとしています。
カンタンに言えば、世界の安物工場から脱し、
高級品を供給できる国になって、国内でも買わせようと。
まあ、日本や西欧諸国みたいな経済構造ですね。

しかし、中国は基本的にエネルギーや食糧を
輸入しなくてはなりません。そのために外貨は必要。
だから、高級品を製造するためのハイテク技術を、
外国の企業にタダで「寄越せ」と恫喝してきました。
もちろん、裏でも一生懸命盗んで来ました。

これに対して、アメリカはわりあいに寛容でした。
「中国もまあ、豊かになれば常識をわきまえるだろう」
そんな期待は150%裏切られ、中国は逆に自分たちの
ルールを世界に押し付けようと高慢ちきになりました。

ここでトランプ君がキレて今の貿易戦争が始まっています。
「知的所有権を保護せんかい! でないと関税かけるぞ!」
もうすでに中国からアメリカへ輸出されるものには
一部で高関税が掛けられていますね。

巷間言われるように、この貿易戦争は中国に分が悪いですね。
かといって「ごめんごめん、許して」なんて、今更言えません。
何といっても面子を重んじる国ですから。
仮に習君がそんな風になったら、一発で失脚するでしょう。

ということは、この米中の貿易戦争は当面続くし、
その対立構造は容易に崩壊しないように思えますね。
また、最近書いているようにこれはアメリカにとって単に
貿易赤字を減らすだけが目的ではなさそうです。

中長期的に中国の経済力を弱めて、アメリカへの挑戦を
退けようとする戦略であると考えられます。
であれば、これは中国の未来にとってはゆゆしきこと。
実は習君、そのあたりを理解しているような動きがあります。

しかし、中長期的(5年から30年程度)な時間を掛けなくても、
案外早くアメリカの狙いは具現化するのではないかと思います。
それは、前から私が唱えている中国経済の崩壊です。
それが起これば、あの国には大混乱が生じます。
そうなればアメリカの覇権に挑戦するどころではなくなります。

そもそも、中国経済はかなり歪な構造です。
毎年、高速鉄道を始めとした膨大なインフラ投資を行い、
そういう経済活動によってGDPを増やしています。
その投資は、ほぼ借金によって賄われています。

中国という国は下は庶民から上は巨大な国営企業まで
超が付くほどの借金まみれ体質なのです。
それでも、毎年毎年経済規模が増えていれば何とかなります。
つまりは「成長はすべてを癒す」のです。中内功の名言。

ダイエーという会社がありましたね。超借金まみれ。
でも日本経済がそれなりに成長していた間はもっていました。
ところがGDPが伸びなくなった途端に経営不振。
もうすぐダイエーという名前までなくなってしまうそうな。
まあ、それはいいのですが・・・

中国もマクロで考えると、経済が成長している内はOK。
その経済システムが崩壊することはないでしょう。
中国経済を成長させているのは、借金。その借金の
元になっているのは巨額の貿易黒字で流入する外貨=ドル。

アメリカは中国経済に流入する潤沢なドルを強制的に
減らそうとしているので。それがこの貿易戦争の本質。
そこのところを理解しないと、先を読み誤ります。
先日、日産が中国へ新たに1000億を投資して
新工場を建設すると発表していました。アホかいな。
それよりも今の在中アセットをどうやって平和裏に
引き上げるなり移転することを考えるべきでしょう。

毎年世界の主要国で最も早く発表される中国のGDPは
あまり信ぴょう性がありません。まあ、大まかな数字。
それよりも、ひとつひとつのニュースを見るべきですね。
特に注意したいのはデフォルトの話。日本的な視点でいえば
企業の倒産、ということになります。

あと、連中はすばしこいですからやばいと思ったらどんどん
海外に逃げます。資産を逃がして、家族を逃がして。
その関連でニュースが多くなったりすると、そろそろ。
人民元レートや上海総合指数も参考にはなります。
ただ、あれは共産党が介入していますから、そこは要注意。

習近平君や李克強君などのトップが失脚しても要注意。
あるいは、金融機能の一時停止みたいな措置もあり得ます。
現在の徳政令みたいなものですね。そうなればお終い。
まあ、そういうハードランディングは可能性が薄いと思いますが。

ありそうなのは、我々海外ウォッチャーにも分かるほどの
暴動の頻発でしょうか。あるいは治安機能の低下。
天安門事件の経済版みたいなこともあり得そうです。
いずれにしても、そこまで行けばそれはそれこそ
「リーマンショックの2000倍」は世界経済に悪影響。
私にはちょっと想像できない事態です。

早稲田大学エクステンションセンターで開講
マンションの選び方、買い方、住み方、売り方

3回目になりましたが、早稲田大学の市民講座で
集中講義を行います。今秋の10/13, 11/10の2日間。
今回は新築中古のマンション市場の現場をどう歩くか、
実践的なお話を中心にお伝えしていきます。

8月25日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:8月25日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室(4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

8月25日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は1組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2018/8/25 0:05 Comments (1)

1件のコメント

うーん気持ちは分かりますが、ちょっと中国経済を過小評価なのではないでしょうか。過去に日本の稼ぎ頭だった電機やITで、日本は中国勢に完敗しつつありますし、それこそ中国には圧倒的な内需があります。もちろん成長率は落ちるでしょうが、トランプの思い付きの貿易戦争くらいでは、ビクともしないほどの競争力が付いてきている気がします。

2018/08/27 23:29 | by AAA

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