大学教授はなぜ文章が下手くそなのか

大学の受験科目に国語というのがありますね。
2年半前に新聞に載っていたセンター試験の問題を、
自宅のソファに寝ころんで、ビールを飲みながら
解いてみました。結果は正答率が80%ちょっと。
15年くらい前には85%だったので、ちょっと落ちました。

聞くところによると、旧帝国大学に合格するためには
理系でも最低80%以上は取れなきゃいけないようですね。
東大だと90%超えていないと無理だとか。ふーん。
まあ、それはいいとして。

最近、原稿を書くために学術論文をいくつか読んでいます。
嫌になりますね。あの文章の分かりにくさ、下手くそさ。
学術論文は編集者の手を経ていないので、その書き手が
「これでいい」と思ったままの状態で出てきます。

説明不足だし、辻褄はあっていないし、わけ分かりません。
あんなもの、普通の雑誌などには絶対に載せられません。
さっと読んで何が書いてあるのか理解不能なものは
メディアになんて絶対に出せませんからね。

私は月に何本もメディアのインタビューを受けます。
それが原稿になって上がってきて「チェックしてください」
となるのですが、ほぼ赤字を入れません。
中身が間違っていなかったらいいや、という主義。
文章が多少稚拙でも、直しているときりがありません。

今まで1回だけ、どうしようもなくてほぼ自分で
書き換えてしまったことがあります。その時、
担当してくれたお方は、前年まで大学院におられて
論文を書いていらっしゃったとか。アウトな文章でした。

書籍を作る編集者さんと話しているとよく聞く話。
「大学の先生の上げてくる原稿は恐ろしいくらい使えません」
まあ、あの論文を読んでいるとそう思いました。
アレを雑誌に載せられるレベルにするのは相当大変。

なぜ、大学の先生って文章が下手なのでしょうね?
少なくともセンター試験では80%以上の正答率が
叩き出せた人々でしょ。やっぱり学科の国語と
文章力は違う種類の能力なのでしょうか。
思い当たることはたくさんありますね。

日本人が海外に留学して、向こうの大学で英語の
レポートなんか出しますね。返ってくるとたいてい
冒頭に赤字で English! と書かれているそうです。
つまりは「もっとキチンとした英語で書け」という意味。

私は、ちゃんとした日本語の文章が書けない人間は、
英語になるともっと目茶苦茶な作文になっているのでは
ないかと想像しています。つまりは、文章力は
何語で書くかという以前の問題ではないかと。

私は大学生の答案を採点する立場にはありませんが、
一般の方々から日々相談のメールをいただきます。
また、そんな方々とその後で面談することもあります。
そこで思うのは、高い偏差値の学校を出ているお方でも、
メールの文章がかなり稚拙だということも珍しくありません。

ホリエモン氏が「電話をかけてくる奴はサイテーだ」的な
発言を何年か前になさっていた記憶があります。
私もそのお考えには大賛成。電話はよほどの緊急手段です。
まずはメールです。メールはこちらの時間を不意に奪いません。
だから相手への気遣いがあるのならメールでしょう。

メールというものが世の中に行き渡った時、私は思いました。
もしかしたら、これで日本人の作文能力が底上げされるか、と。
SNSが広まった時も、同じように期待しました。
でもどちらの期待も今のところ裏切られているようです。

つくづく思います。この国の学校教育は腐っています。
英語を話せない英語教師が英語という科目を教えています。
日本語のきちっとした文章を書けない国語教師が、
国語という科目を教え、作文を指導しています。
スッキリした文章を書けない大学教授が大量に存在します。
それ、あかんのと違うん!

私は学校を出てから最初の1年以外、ずっと文章を
書くことで生活の糧を得てきました。今もそうです。
それも一般人が読む文章を書くのが仕事です。
何よりも分かりやすくなければなりません。
そういう私からすると、あの学術論文の文章を読むと、
ふつふつと怒りがこみあげてきます。
「お前ら、これで学問しとるとおもとるのか!」

日刊ゲンダイのユーチューブ第2弾が公開されました。

早稲田大学エクステンションセンターで開講
マンションの選び方、買い方、住み方、売り方

3回目になりましたが、早稲田大学の市民講座で
集中講義を行います。今秋の10/13, 11/10の2日間。
今回は新築中古のマンション市場の現場をどう歩くか、
実践的なお話を中心にお伝えしていきます。

9月29日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

を開催することにいたしました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
会場はいつものところです。

開催日時:9月29日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室(4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

9月29日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は4組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2018/9/26 16:58 Comments (0)

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