アメリカのアジア外交は失敗続き

私は20歳の時に同志社大学法学部の麻田ゼミに入りました。
最初の日に渡されたのがアメリカの外交評論誌フォーリンアフェアーズ
に掲載されたジョージ・ケナンの論文「Origin of cold war」。
A4サイズでびっしり50ページはあったでしょうか。

「これを来週までに読んでおいて」
麻田先生は涼しい顔でそうおっしゃいました。みんな顔面蒼白。
まあ、今なら読めますよ。英語の読み方知っていますから。
でも、当時は長文読むなんて高校のリーダーとか受験英語レベル。
50ページなんて、目もくらみますよ。

2年間、麻田ゼミで鍛えられました。麻田ゼミOBは多士済々。
大学教授は分っているだけで30人以上。キャリア外交官もいます。
外国の大学教授とか国連の職員もいます。詳しく知りませんが。
ジャーナリストも多いですね。政治家もいましたっけ。
同志社大学の学長も輩出しました。まあ、それはいいとして。

「Origin of cold war」は冷戦初期にソ連を封じ込めろ、
と主張するロシア専門家の主張です。ケナンは駐ソ連大使を経験。
今、なぜそれを思い出すかというと、中国。米中関係です。
アメリカは本格的に中国を抑え込もうとしています。

アメリカよ、やっとチャイコム(共産中国)の本質に気付いたか。
遅すぎますね。お人好しで、常に外交を失敗するアメリカ。
同志社大学・麻田ゼミの2年間で私は外交史の初歩を学びました。
その時には、まだソ連が健在でした。冷戦の後期ですね。

アメリカは日露戦争以降、日本には厳しい姿勢をとってきました。
そして、中国には大甘と言っていい外交政策を展開。
腐敗した蒋介石政権を一貫して支援してきました。
そして、1941年のハルノートで、日本に対して
中国大陸から一切手を引け、と迫りました。

敗戦後の東京裁判で、インド出身のパル判事が
「これほどの屈辱的な要求を突きつけられれば、ルクセンブルクのような小国ですら戦争を厭わないだろう」
そう言わしめた通告です。つまり、アメリカは
日本との戦争を欲していたのです。その結果、真珠湾攻撃。

アメリカの失敗は、日本を敵にして蒋介石の中国は味方だと
勝手に考えてしまったことです。これ、最大の過ち。
ルーズベルト(FDR)は日本を見くびっていました。
カンタンに捻りつぶせると思ったのです。NOOOOOO・・・

日本はアメリカとイギリスの勢力を東南アジアと
西太平洋から一時的にでも排除してしまいました。
東南アジアの人々は、自分たちと同じ肌をした日本人が
白人をあっという間に駆逐する光景に狂喜乱舞しました。
彼らの世界観はガラッと変わったのです。

1945年の8月、日本は戦争に負けました。
しかし、アメリカとイギリスは予想外の展開に戸惑いました。
東南アジアやアフリカの人々が、独立を求めたのです。
彼らは、それを理想ではなく現実的に可能だと考えていました。
日本軍が米英を叩きのめしたのを見ていたからです。

WW2後の世界は、米英が戦前に思い描いたのとは
ほど遠いものになったはずです。確かに彼らの嫌った
ナチスドイツと軍国日本は完膚なきまでに叩きのめされました。
しかしヨーロッパの東半分はヒトラーよりもたちの悪い
スターリンのソ連が勢力圏にしてしまいました。

中国大陸ではアメリカが支援した蒋介石の国民党ではなく
共産党の政権が誕生してしまいました。アメリカは
日本を排除して中国大陸での権益を狙っていたのに・・・
それで約30年。アメリカは「こんなはずじゃなかった」。

1970年代にアメリカはチャイコムと国交を結びました。
チャイコムは共産党の一党独裁で、反対勢力を認めません。
チベット人やウイグル人を毎年何万人も殺しています。
いってみればヒトラーよりも悪質な存在。
そのことには目を背けて、チャイコムを支援しました。

「経済的に豊かになれば政治体制も変わるだろう」
自由と民主主義を受容する政治体制に変化すると期待したのです。
アメリカ人はそういうところが、呆れるほどアホです。
それで、まんまと騙されました。

チャイコムはアメリや日本、西欧の先端技術を
盗みに盗み、利用しつくして経済を発展させます。
何といっても連中は金もうけが大好きです。
それで最近、やっと気づいたというわけです。
「あいつらの好きにさせといたらエライことになる」

アホですね、アメリカ。
そもそも、日本でなく中国に親しみを持ったのが失敗。
アメリカや西欧の文化や価値観と親和性があるのは
中国ではなく日本です。そんなこと少し考えれば自明。
でも、最初に台頭した日本よりも健気に頑張っている
ように見えた中国に親しみを抱いたのです。
何よりも中国人は日本人よりもウソが上手です。
正直な日本人よりも、見栄を張る中国人の方が
アメリカ人気質に近いところもあったでしょうね。

それで、アメリカは1905年以降のアジア政策で失敗を重ねます。
アジア政策での失敗が、ヨーロッパでの冷戦を招きます。
それは結局、地球規模での不幸を作り出したのです。
アメリカ人は最近ようやく「チャイコムは危険」という
基本認識を持ち始めたようです。

何度も言いますが、本当にアメリカってアホです。
ようやく日本人が1930年頃に抱いていた意識に
やっと追いついたのです。いい加減にせいよ、といいたい。

ユーチューブでの配信が続いています。
このシリーズ、これで何本目やろ?
これからもどんどん出てきます。

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会場はいつものところです。

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開催場所:セトル 2階会議室(以前の4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

12月1日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は1組様。
待ち時間はございませんでした。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

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2018/11/20 0:09 Comments (0)

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