世界と共に日本の住宅価格も下落するか

日曜日には、たまったマンション購入のご相談を
まとめて対応させていただきました。
しかし、一般の購入意欲はさして衰えていませんね。
こんなに高くなって、どう考えてももうすぐ下がりそうなのに、
まだ買いたいという人がウジャウジャいるのにビックリ。

日本人は「家を建てる」とか「マンションを買う」
というのを、何か神聖な行いみたいに考えますね。
それで「家を建てた」とか「マンションを買った」
という人をほめたたえます。アホかいなと思います。

私は個人的にどっちも何回かやりました。
まあ、最初のうちは気分が悪くありません。
でも、何年かすると面倒くさくなって、負担を感じます。
それで、売れるものは売ります。もう売りました(笑)。

そんなんねえ、売れる時には売った方がいいですよ。
特に、今後資産価値が下落しそうな物件なら
とっとと売りましょう。その方がお気楽です。
でも、そういう風に考えない人も多いみたいですね。

ここ数年のうちに、日本の不動産の所有制度が
ほんの少し変わりそうな気配が出てきました。
そのひとつが、所有者をはっきりさせるという方向。
登記を義務にするとか、相続において不動産だけ
分離放棄を認めるとか。実現すれば、それはええこと。

今でも、ちょっと田舎に行けば古い住宅はタダみたいなもの。
むしろ「お金払うからもらって」なんてのもあります。
まあ、一軒家はまだ始末が付きやすいですよ。
所有者さえ分かればええのですから。
始末が悪いのは区分所有のマンションですよ。

すでに、廃墟化が進む分譲マンションが
地方に行くといくつかあるみたいですね。
どないするのでしょうね。他人事ちゃいますよ。
そういう危機感をまとめたのが拙著である
「すべてのマンションは廃墟になる」でございます。

これを土曜日に悪戦苦闘の上で解説動画に編集して
ユーチューブに上げました。まあ、みたってください。
自分で自分が喋っている動画、何回も見るの
かなり辛いですよ。なんせこんな顔ですからね(笑)。

さて、日経のニュースで世界の住宅価格が下がっている、
みたいなのが土曜日あたりに流れていましたね。
リーマンショック後の不況を脱するために
各国とも異様なほど金融緩和をしていましたからね。
世界中でお金が余ったわけで、それは住宅の価格も
上るのが当然です。日本の局地バブルなんて、
ロンドンや香港に比べたら可愛いものです。

シンガポールでも一等地のマンションは坪単価にして
2千万円も3千万円もするらしいですね。
ニューヨークの一部もそうだとか。よう知りませんが。
「だから東京の不動産はもっと上がる」なんていう
論調も見られましたね。最近見ませんけど(笑)。

東京というか、首都圏は3千数百万人という
世界でも一番と言っていいほどの都会なんですよ。
そこで取引される不動産の中心は中古マンション。
つまり首都圏の中古マンション市場というのは
おそらく世界一の規模であるはずです。

「アメリカの不動産取引は日本よりも合理的で消費者保護が進んでいる」
なーんて議論もよく見かけますね。
まあ、なーんもしらんエンドを業者がうまく
騙している、という構図はよろしくありませんね。

しかし、エンドでも賢い人は賢いですよ。
そうカンタンには騙されてくれません。
不動産屋の世界なんて、かなり底が浅いものです。
特にエンドを相手に中古マンションの売買を仲介するなんて、
ハッキリ言って新入社員でも二月目にできるはずです。
新築マンションの販売ならもっとカンタンです。
まあ、宅建に3回も4回も落ちる人は別にして。

まあ、それはおいておいて・・・
そういう首都圏のマンション市場というのは、
それなりに成熟しています。その成熟市場で形成される
取引価格というものは、概ね需給で決まります。
ただし、都心や一部湾岸の新築マンションは別。
そういう物件は住むためではない需要がありますから。

表参道や番町の高級マンションは、坪800万円前後かな。
わけのわからん新築は坪1千万円を超え始めましたね。
しかし、それでは中々実需の買いが入りません。
東京は世界のお金持ちが好んで住む街ではないので
坪単価2千万円とか3千万円のマンションを買う人なんて、
コンマゼロゼロ・・パーセントくらいしかいません。

そういう日本の不動産市場の事情も考えずに、
「ロンドンやシンガポールより安い」という議論は、
何とも幼稚ですね。もういっぺん市場論から勉強すべき。
まあ、それもいいとして・・・

多分、今年は世界全体で金融が引き締まりそうな感じです。
当然、住宅の価格も下落基調になるでしょう。
日本ではこのままだと10月1日に消費増税です。
日本の不動産市場にとってはダブルパンチみたいなものです。
思った以上の幅で下落が始まるかもしれません。

2002年頃、山手線沿線の徒歩10分くらいで売り出された
新築マンションの相場観は、坪単価200万円ちょいでした。
その頃と今を比べると日本の経済規模も個人所得も、
ほとんど変わりはないのです。失業率だけは
その頃の方がかなり高かったですけどね。
あと、マンションの建築コストは倍以上に跳ね上がっています。

多くの人は、目の前の事象しか見えていません。
未来は現在の延長線上にあると考えています。
そして、たとえていうのなら多くの人が想定する
5年先の可変率は、今を100としたら95から
105の間で収まっているのです。そんなわけありません。

まあ、凡人の想像力なんてそんなものです。
でも、実際には50から150の間でもちっとも
おかしいということはありません。
少なくとも、私がこの30年ほどマンション市場を
眺めてきた経験値は、そういう変化を想定します。

新しいユーチューブでの動画を制作しました。
資産価値レポート「東京のタワーマンション」のPRです。
新しい編集ソフトを使い始めたので
まだタイトルを入れた程度です。
ただ、音がやや小さいのでボリューム上げてください。

ゲンダイさんでのユーチューブでの配信も続いています。
このシリーズ、これで何本目やろ?
これからもどんどん出てきます。

2019年3月2日 (土)榊淳司の不動産売却相談会

この相談会を開催して3年余り。
すでに十数物件、総額6億円以上の相談物件を
ご希望価格に近い成約で売却できました。
不動産の売却に関して、価格や時期でお悩みの方のご相談を
わたくしが無料で受けさせていただきます。
そして、最善の売却プランをご提案します。
売らなくてもいい物件の売却はお勧めしません。
会場はいつものところです。

開催日時:3月2日(土)13時~17時
開催場所:セトル 2階会議室(以前の4階から2階へ変更になりました)
(東京都中央区日本橋横山町4−11 「馬喰横山」駅より徒歩1分)

3月2日土曜日の13時から17時まで、
私が相談会場におりますので、どうぞご自由にお越しください。
とくにご予約などは不要です。
ただし、順番におうかがいしますので、
ちょっと待っていただくかもしれません。
ちなみに、前回の参加者は4組様。
待ち時間がございました。
次回も同じようになるかどうかは分りません。

「榊淳司のお奨めマンション速報」

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2019/2/25 10:00 Comments (0)

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