あと20年、日本はノーベル賞ラッシュだけど・・・

私が小学生だった時代、ノーベル賞といえば湯川さんと朝永さん、
そして文学賞の川端康成に平和賞の佐藤栄作。
それからソニーにいたという江崎玲於奈さんくらいのもので、
全員の名前をそらんじておりました。
今は「日本国籍保有者」だけで17人にもなってしまいました。
もう全然、覚えられません。
自然科学3部門だけで14人もいて、世界で7番目だそうです。
ちなみに、自然科学3部門の受賞者は世界21カ国にわたりますが、
モンゴロイド(黄色人種)の国では日本のみ。
「アジア」というくくりの中でも、
インドとパキスタンに物理学賞が一人ずついるだけ。

もうお気づきでしょう。
あの礼儀をわきまえないGDP世界第2位の隣国は、
自然科学3部門はおろか、ノーベル賞のあらゆる部門で
一人の受賞者も出していないのです。
ただし、「中国系」の受賞者は数人いるようです。
そのうちの一人は「私は中国人ではない」とおっしゃっているそうです。

10月8日追記
中華人民共和国公民初のノーベル賞受賞、
劉暁波氏(りゅう・ぎょうは) 氏に心からお祝いを申し上げたい。
これからも「中華人民」の「平和」に貢献して欲しいですね!

さらに、「世界で最も優れた文字を発明した」ことがご自慢の半島国家も、
過去に平和賞の受賞者がひとりいるだけ。
その理由となった「南北首脳会談」は後に、
北の独裁者に200億円ものカネを払って
「会っていただいた」のがバレて、
国際的な赤っ恥を掻いていました。

この両国は、とにかく日本のことが大嫌いで、
ことあるごとに無礼な振る舞いにおよびます。
半島の人々に言わせると
「日本人には独創性がなくて外国の猿真似ばかり」
「そのくせエラそうにするので世界中で嫌われている」
のだそうです。
それって、ほとんど自分たちのことを言っていますね(笑)。

サミュエル・P・ハンティントンという学者が
1998年に著した『文明の衝突』という世界的ベストセラーがありますが、
その中で日本はひとつの独立した「文明圏」となっています。
ちなみに、朝鮮とベトナムは「中華文明圏」に属するそうです。

つまり、我々は世界のどことも文明を共有していない、
かなりユニークな存在だとみなされたのです。

道理で・・・異文明の「近隣諸国」からは
中々理解してもらえないワケですね(笑)。

私は、日本の文明というか・・・精神的な部分、特にモラルの面では
プロテスタントの国々にとても近いと思っています。
具体的には米英独、オランダ、スイスなどです。
16世紀からこの方、日本を訪れたヨーロッパ人の印象記が
ほとんど好意と賛意に満ちたものばかりであるのに対して、
お隣の半島については違和感や嫌悪感を表す記述にあふれているのも、
わが文明と欧州のそれが「近しい」からではないでしょうか?
これについても、いつか書いたのでこれくらいに。

その「近さ」がアカデミズムへの取り組みにも反映され、
欧米の価値観で判断されるノーベル賞の受賞に
つながっているのだと思います。
中華文明の近隣諸国は、目下そのあたりを
懸命に学んでいる最中のようです。

まあ、それはいいとして・・・・
私のいつもの「当てずっぽう」予想では、
日本はこの先20年ほどはノーベル賞受賞者を量産すると思います。
なぜでしょう?

その理由は、受賞適齢期である
40から70歳にかけての方々の層が厚いと思われるからです。
彼らはほとんど戦後に教育を受けています。
戦後の教育が戦前より優れている、と言っているのではありません。
むしろその逆ではないかと思いますが、その話は別の機会に。

まず、環境が恵まれていたこと。
日本の経済が豊かになりつつあった時期に、
彼らは学究生活の基礎を固めています。
若き日々を消耗させる兵役もなくなっていました。

本人が希望すれば、自力で費用が賄えなくても、
海外での勉学が可能でした。但し、本人が優秀なら。
したがって、国際学術語である英語の能力も、
戦前とは比べ物にならないくらいレベルアップしています。
そして、何よりもハングリー精神が残っていました。

さて・・・今、日本は長い衰退期の初期にあります。
日本中の何もかもが衰えているのです。
何よりも、若い人々が相対的に勉強しなくなりました。
外国への留学に意欲を燃やす人々も少なくなっています。
アメリカの名門大学で学んでいるアジアからの留学生の数では
日本はすでに異文明の近隣2国から遠く離されています。

国内にしたところが、「ゆとり教育」などというバカげた試みが
10年以上にもわたって続けられてきました。
こんなことをしていて、国が衰退しないワケがありません。

先日もこのブログで書いたように、
我が家には中学生の子どもがいます。
定期試験の前になると、私は臨時の家庭教師をやらされます。
数学の内容などを見ていると、
私のころは2年生で習った内容を3年でやっている感じです。
それでも、我が家の豚児はうまくこなせないようで
「お父さん、2次関数なんて人生で何の役に立つの? 
お父さんは何か役に立った?」
などという困った質問をしてきます。
確かに、文系人生を歩んできた私にとって、
高校卒業以来このかた、
2次関数などは宇宙の塵と同じくらい縁のないものでした。
「うーん・・・35年ほどたって、
お前みたいな馬鹿な子が聞きに来たときに、教えられるんだよ!」

まあ、日本がすべて我が家のようにバカになっているとはいいませんが、
今の若年層の「学力」とそれに対する「熱意」が、
40歳以上の世代よりも確実に衰えているのは、
誰しも否定できないでしょう。

だから、あと20年ほどは今までの「貯金」で
ノーベル賞受賞者を輩出できますが、
それ以降は確実に異文明の近隣諸国に逆転されるでしょう。

我々がこの衰退から抜け出すために必要なものは、
未来への「希望」です。
「子どもたちの世代が、自分たちよりも豊かで幸せになる」という
希望を持てれば、社会全体が自然と元気になります。
大人たちが希望に満ちた表情で努力していると
それを見ている子どもたちも勉学に励むでしょう。
そういう空気の中から未来のノーベル賞受賞者が出てくるのです。
また、未来に希望があると、みんながお金を使うので、
自然と景気もよくなるでしょう。

ただ、この「希望」を人工的に作り出すのは、なかなか難しいもの。
少なくとも、今の菅政権にそれを期待するのは、
ペンギンに向かって「お前も鳥なら空を飛べ」と言うようなもの。
今の日本に必要なのは、ペンギンではなくて鷹か鷲です。
ただ、見渡す限りそれに当たる人物がいなさそうですが。

まあ、政府なんぞに頼らず、
自分たちに出来ることからやるしかありません。
私としては、多くの人々が廉価で良質な住まいを得られるように、
様々な方面からチャレンジしていきたいと思います。

そして、我が家の豚児どもが勉学をサボらぬように、
しっかりと見張らねばなりません。


2010/10/7 17:53 Comments (2)

2 Comments

たしかにゆとり教育は大失敗でしょうね。
気がつけば祝日もやたらと増えました。
最近大学の月曜日は休みが多くて先生泣かせとききます。

子供は土曜日も勉強してくれたほうが親も助かるんですけどねー。

2010/10/07 21:14 | by ちょっとまって~

40代、贅沢し放題だと揶揄されるバブル世代ですが(^_^;)、子供の頃は駄菓子屋の奥にある小上がりのもんじゃ台に憧れながらもデビューすることは経済的にかないませんでした。今はひどい格差社会だと言われますが、「遊びに行きたい」などとは言えないほどオンボロのアパートに住んでるクラスメートだとか、子供ながらに乗り越えられそうにない貧富の差があるのは子供でも思い知らされることでありました。大人になると「足るを知る」くらいで良いのでしょうが、子供の頃は足りないことがたくさんあるくらいで丁度良く、ゆとりなんてあっちゃダメでしょうね。

2次関数は「相乗効果」を目に見える形にしてくれるものですから役に立ちますよ。

2010/10/07 19:31 | by Coo

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