乱立、乱戦! 湾岸エリアのマンション市場

私の事務所のある中央区新富というところから、
佃大橋というのを渡れば、そこは「佃・月島」という島です。
佃といえば「大川端リバーシティ」というタワーマンション銀座があります。
いわゆる、都心にタワーがニョキニョキと建ち始めた先駆け。
最初の1本が建ってから、およそ四半世紀が経過しました。

その「佃・月島」から南西に向かい、
月島橋という小さな橋を渡ると、そこは勝どき。
駅前には今、「勝どきビュータワー」という
55階建てのタワーマンションが完成。
現在、販売中だそうです。
売主はあのゴールドクレストですから、あと何年も売っているでしょう。

ここからさらに南西へ。
リチャード・ギアの派手な広告で知られる
「THE TOKYO TOWERS(TTT)」というふざけた名前の2本のタワーが南側に。
今では何本ものタワーに埋没して、完全に名前負け。
「だからマンションにはこういう大げさな名前をつけるべきではない」
というセオリーを証明する、見本のようなタワーマンション。

北のワンブロック奥では「クレストシティレジデンス」という
業界の化石みたいな大型マンションが、竣工後4年近くたつのに
いまだに完売しないまま販売が続けられています。
当たり前ですが、こんな不人気マンションは絶対に買っちゃあいけません。

TTTの横を抜けて朝潮運河を渡ると、1年ちょっと前に
コスモスイニシアが売り抜けた晴海レジデンス。
清掃工場の前にドカンと建っています。
そこから、晴海通りに向かって左側には、
住友不動産がタワーマンションを計画している
「晴海三丁目西地区計画 A2/A3街区」があります。
A1街区の「公団賃貸」はすでに完成。
「住友街区」の総戸数は約1500戸だそうです。

晴海通りに出ると、真正面はトリトン。
住友商事のデカいオフィスビルその他があります。
その北東側は、三菱地所と鹿島の「晴海二丁目地区計画」。
こちらもタワー2本で、約1800戸の計画です。
この2つのプロジェクトが本当に始まったら、
「晴海・勝どき」エリアのマンション市場はどうなるのか・・・・
考えただけでも恐ろしいものがあります。

そして、そこから晴海大橋というながーい橋を渡ったところが「豊洲」島。
さらにその向こうが「有明」という島です。
ここに、お台場とか東京ビッグサイト、フジテレビがあります。
そこまで自転車で行くと、かなり疲れます。
というか、普通の人はまず行かないでしょう。
私がレポートの取材で行くときは、たいていマイカーです。

さて、長々と位置関係を説明しましたが、
このあたりのマンション市場は今、大変です。
前にも書きましたが、市場化の波が急速に押し寄せています。
ミニバブルの残影を引きずった「昔の価格」物件と、
今の市場にあわせた「市場価格」物件が、まだらに交錯しています。

何度も書いていますが、取り残された「昔の価格」物件を
KYな数社のデベが、値引きをしないまま売り続けています。
ここで物件名を書いてしまうと、まず先ほどあげた
●クレストシティレジデンス
同じ売主ゆえに、あえて「昔の価格」でがんばる
●勝どきビュータワー
そして、タレント路線が大失敗しているにもかかわらず、
値引きの小出しで販売に手こずる
●ブリリアマーレ有明
●ブリリア有明スカイタワー
さらに、頑固に「昔の価格」にこだわる住友不動産系の
●シティタワー有明
●シティタワーズ豊洲ザ・ツイン
●シティタワー豊洲ザ・シンボル
この豊洲の2物件なんて、とうとう「0.775%」なんていう
独自の「優遇金利」まで出してきました。
本来の金利よりも「1.7%」優遇だそうですが、
それを誰が負担するのかと言うと、やはり売主のはず。
そういうめんどくさいことをせずに、ハッキリ値引きすればいいのに、
なーんて思うのは私だけでしょうか?

以上の7物件は、完全にマーケットアウトしています。
常識的なお考えの方は、まず買わないでしょう。
では、なぜ売主企業は諦めずに「昔の価格」を基本に
販売を続けているのか?
それは、時々「間違って」買ってしまう人がいるからです。
あまりよく調べずに、モデルルームに行って、
営業マンの言うことだけを信じて、
ついついハンコを押してしまいます。

そして、買ってから「ちょっとおかしいな」なんて思い、
ネットで調べていると、私のサイトに行き当たります。
「まさか・・・」と思いつつ、レポートを買って、読んで・・・
「愕然」となさいます。
しかし・・・かわいそうですが、これは自己責任です。

ただ、新興のゴクレは仕方がないにしろ、
ああいう大手・財閥系のそうそうたる企業が
初心な素人を騙すような販売を続けていることに、
私はかなり憤りを感じています。

だからこそ、このエリアについては丹念に市場を観察し、
小まめにレポートの内容を更新しています。
今回、最新情報に更新したのは

始まった大混戦 「晴海・勝どき・月島」
マンション市場を分析【2010年11月改訂版】

価格 3,960

豊洲の不振物件を尻目に、銀座から「ひとつ手前」の佃で
「市場価格」物件を売り抜けようといている住友不動産。
勝どきで「価格破壊」を仕掛けてきた長谷工プロジェクト。
否応なく「市場化」の波に表れる「晴海・勝どき・月島」の
マンション市場を詳細にレポートしています。

あわせて、同エリアの他の3つのレポートもご参照ください。

榊淳司のマンションレポート001
ミニバブルの残影 豊洲タワーマンション市場
【2010年11月改訂版】 価格 3,980

榊淳司のマンションレポート003
東京湾岸・有明エリア マンション市場に異常アリ
【2010年11月改訂版】 価格 3,960

湾岸エリアの救世主?
東雲・辰巳エリア
市場価格物件、続々登場
価格1,980

「買ってもいい」マンションを探すのなら・・・・

榊淳司のマンションレポート【番外編】
今、注目のマンション 首都圏編 2010年 秋冬号

年内限定販売 特別価格1,490


2010/11/9 17:41 Comments (1)

1件のコメント

ニュースで住●不動産の9月中間連結決算について「不動産賃貸事業は減収減益だったがマンション事業が好調」とありましたが、売れないマンションは言い値の資産扱いですか?
勝どきの某には2年前(もっと前か?)に見学に行ったな~。

2010/11/10 09:08 | by 匿名

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