不動産業界が進化する千載一遇のチャンス!

私は、もともとあまり手先が器用な方ではありません。
器用な人と言うのは、まず字を書くのが上手。
絵を描かせても上手。楽器を奏でさせても上手。
小学生の頃、男の子はみんなプラモデルを作りましたが、
上手な子の「作品」を見るたびに、
「なぜ俺はあんなに上手に作れないのだろう」と不思議でした。
でも、今から思えば手先が器用かどうかの違いですね。

この手先が「器用」か「不器用」かの違いは、
大人になってからの職業にも関係したりします。
「職人」系の職業は、だいたい手先の器用さを求められます。
だから、私のような不器用な人間は一般的な「職人」には向いていません。
私の場合は、頭がちょっとだけ器用(自分で思っているだけ)なので、
文章を書く「職人」になることにしました。
人間、生きていくためには何がしかの取柄を探し出すものです。

さて、私は手先が不器用なわりにはご飯を作るのが好きで、
休日は家族の昼食と夕食を担当しています。
これは結構ストレスの解消になる楽しい作業です。
当然、家族でガヤガヤと話しながら食事を摂ります。

そこで様々な話題が出てくるのですが・・・・
どういうワケか我が家の豚児たちは
「器用」型と「不器用」型に二分されています。
中学生くらいになると「将来どんな職に就くか」というのも
わりあいリアリティを帯びた話題。
「器用」型は芸術系、「不器用」型は学術系が志望のようです。
まあ中学生の時の妄想など、大人になって世の現実を知ってから
変わることがほとんどでしょうが。

また、自分だけではなく学校の友達が「・・・になりたい」ので
「・・・の学校に行きたい」という類の話題もよく出ます。
そこで、「お父さん・・・になるのは難しいの?」
などと聞かれることもままあるのです。
この間、豚児どもにまあまあウケた私の答えは

「子どもが親の職業を継いでいるような場合、
  その商売はまずチョロいと考えていい」
というもの。そして
「子どもがあまり継いでいないような職業は、難易度が高い」。

例えば、分かりやすいところで政治家やタレント・俳優。
これは、かなり「チョロい」部類に入ります。
「親の七光り」が効く業界だからなのか、二世三世だらけです。
一度なってしまいさえすれば、
その世界で生きていくのはかなり「チョロい」職業なのでしょう。

反対に、プロ野球選手や囲碁・将棋の棋士には、
ほとんど二世三世がいません。
あの長島や野村の息子にしたところが、
一度はプロに入りましたが大成しませんでした。
囲碁・将棋の世界では、二世がいるにはいますがごく少数。

音楽家や画家などの芸術系も同じ。
「親子で」というのもあるようですが、
共に名を成している例は稀です。
学者の場合は、少し割合は高まりますが、
決して「チョロい」方には入らないはずです。
つまり、ウチの豚児たちは前途多難・・・・

では「不動産屋」という職業はどちらでしょうか?
これは、私がわざわざ書く必要もないと思うのですが・・・
「超」を3つつけたいくらいに「チョロい」職業。
なぜなら、真の意味での競争が少ないからです。

まず、誰でも「不動産屋」になれます。
一応「宅建」と呼ばれる資格はありますが、
これは国家資格の中でもかなり「チョロい」部類にランキングされています。
何といっても合格率が17%前後もあるのですから。
私は試験前の2ヵ月間、通勤電車でテキストを読み、
直前の3日間は2-3時間かけて問題集を解きました。
のべにして60時間くらかけたでしょうか。
それで、ギリギリですが合格しました(汗)。
まあ、主婦や学生が片手間で取るような資格です。

また、別に「宅建」の資格を持っていなくても不動産屋にはなれます。
不動産会社は、社員の5分の1が資格者であればいいのです。
だから、資格を持っていない不動産会社の社員はたくさんいます。

さらに、業界にはあまり優秀な人材が集まらないので、
ちょっと気の効いた人間であれば、出世は難しくないはずです。
現に、多くのマンションデベロッパーでは「なんでこの人が」と
思えるようなお方に、ご大層な肩書きが付いていたりします。

人材が集まらないのは、人気がないからだと思います。
小学生くらいの子どもに「将来何になりたいか」と聞いても、
「不動産屋」と答えることはまずないはず。
私が知る限り、不動産屋になりたがっている小学生はただ一人。
サザエさんに出てくる「花沢さん」です。
彼女が猛烈にアタックしているカツオ君は、
「花沢不動産」の婿になることをかなり嫌がっています。
その理由は、花沢さんよりもカオリちゃんの方が好き、
ということだけではないと思うのですが。

私の知人のお兄さんに不動産会社の社長さんがいます。
かなりのやり手で、このご時勢でも相当儲けていらっしゃいます。
その社長さんが、最初の職業に不動産屋を選んだ理由がふるっています。
彼は学生時代にキャバクラのようなところでバイトをしていたそうです。
そのお店の客で妙にエバっている方々は、
みんな揃いも揃って不動産屋だったとか。
「あんなにエラそうにできて、お金も儲かるのなら」
と、卒業後に就職したのが大手不動産会社。
「まあ、将来独立できるのなら何でも良かったんだけど」
彼はメキメキと頭角を現して最年少の部長に。
20代で黒塗りの専属社用車を使っていたそうです。
まあ、彼なら他の業種でも成功していたと思います。

ただ、かなり「チョロい」職業である不動産屋ですが、
「親の仕事を継いでいる」例は、
ある程度大きな会社は別として、あまり見かけませんね。
親が不動産会社の社員で子どもも同じ業界に、
というケースも私は聞いたことがありません。
子どもには就かせたくない職業なのでしょうか?

来春大卒予定者の就職内定率が氷河期を下回っているそうです。
こんな時こそ、不動産業界は優秀な人材を獲得するチャンス。
また、このブログの読者には少ないでしょうが、
学生諸君もぜひ不動産業に注目して欲しいものです。
私は偶然にこの業界に深く関わることになりましたが、
仕事自体はそれなりに面白いし、やりがいもあると思います。
スケールの大きさや社会への貢献と言う点でも、申し分ありません。

しかも、今なら先輩諸氏に優秀な方が少ないので
業界をうまく泳ぐのは、かなり「チョロい」はず。
ポジションがあがれば、キャバクラでエバれるくらいは稼げます。
別にあんなところでエバる必要は何もない・・
というか、どこであろうと不必要にエバるのは、
多くの不動産屋の悪い癖なのでやめた方がいいと思います。
ただ、高い収入が得られるのは大きな魅力ではないでしょうか?

それに、私が何よりも気に入っている
この業界の大きな特徴のひとつは、
手先の「器用」さを必要としないことです。


2010/11/17 16:51 Comments (0)

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