虚心坦懐に眺めれば、湾岸タワーは暴落する

私はここで何度もしつこく書いている通り、
小学生の頃に日教組の出来のいい先生方から
「お前はどうして他の子どもと同じことができないのか」
という類の説教を死ぬほど聞かされたおかげで、
大人の言うことをハナから信用しない子どもになりました。
三つ子の魂百までというか、
そのことは大人になっても基本は変わりません。
どんなに世間的に「偉い」先生がおっしゃることでも、
はたまた私以外のすべての人間が「そうだ」ということでも、
ハナから100%信じるということが不可能な心を持ってしまったのです。

今でも、自分の拙いアタマで考えて納得するまでは、
何事にも疑問を持ち続ける性質なのです。
もちろん、社会の隅っこで生きる大人なので
「そうですよね」と、適当に相槌を打つことはできます。
また、営業的に「○○さんのおっしゃっていることは、××大学の◆◆教授の・・理論みたいに素晴らしい」なんてお調子を副えておくも、わりあいと得意です。
こういうことには、日ごろからの情報収集と、
人並みに鍛えた形而上の想像力が大いに役立ちます。
まあ、それはどうでもいいことですが・・・

そういう私にとって、大いに不思議なことは
「どう考えても・・・なるじゃない」とか
「子どもが考えても、結果は・・・でしょ」といった、
ちょっと考えれば誰でも行き着く「自明な結論」に対して、
多くのいい歳をした、表面的には立派な教育を受けた、
しかも社会的地位がある大人たちが、
捻じ曲がった解釈をしていることです。

分かりやすい一例を挙げましょうか。

●社会主義は上手くいかない

これなんか、今や世界の読書人の99.99%が異議を唱えない定理みたいなもの。
でも、20年ほど前にソ連という歪な政体が崩壊するまで、
日本のインテリ社会では必ずしも多数派の考えではなかったのですよ!
今だって、国会に議席を持っている人の何人かは、
この考えに同意しないでしょ。本当に不思議なことです。

もっと身近な例を挙げましょう。

●日本政府は、借金を返せない

政府の債務は様々あわせて1000兆円といわれています。
そして、日本国の税収規模は40兆円です。
どうじょう君は「消費税を上げることで財政が好転する」
みたいなイメージを国民に振りまいていますが、
消費税1%はマックス2兆円の税収増にしかなりません。
5%から7%に上げたところで税収は多くて4兆円。
実際は景気が後退するから、せいぜい3兆円でしょう。

分かりやすく「兆」を「万」に置き換えてみましょう。
日本君の借金は1億円。年収は400万円。
大騒ぎして消費税を7%にあげても年収は30万円増えて430万円になるだけ。
それで、どうやって1億円の借金が返せるのですか?

これは実にカンタンな算数です。
でも「国債は国内で消化されている」から、とか
「国には資産がたくさんあるから」という理由で、
日本の財政は破綻しない主張する経済学者が大勢います。
でも、返せないものは返せないのです。
いずれどうにかしかしなければいけないことに変わりありません。
ギリシアやイタリアは「帳簿上」で誤魔化していましたが、
ユーロに加盟していたばかりにバレてしまったようですw。
日本はどうするのでしょうね?
日銀の帳簿の中で誤魔化すか、インフレにするか、デフォルトにするか・・・

さらに身近な、不動産市場の例

●日本の人口は減る、住宅のストックは増える

日本の人口が減ることは、日本の財政が破綻するよりもさらに明解な真実です。
なぜなら、それは「帳簿上」で誤魔化せませんから。
そして、毎年取り壊されるよりもかなり多くの新築住宅が建設されています。
住む人が減っているのに、住宅は増えているのです。
その結果どなるのか?
「需要と供給の関係」を教えられた中学生にも分かる答えが待っています。

もっとも、これは経済学用語で言う「マクロ市場」での話です。
「ミクロ市場」では、逆の現象が起きることもあります。
しかしそれは、あくまで部分的で一時的な出来事。
なのに日本の住宅ジャーナリストや住宅評論家は
どうして特異なミクロ市場の予想しか語らないのでしょう?

そのミクロ市場の、もっと分かりやすい話。

●首都圏の湾岸タワーマンション市場は暴落する

うーん、ちょっとタイトルが過激でしょうかw。
でも、これはかなりリアリティの高いテーマです。
理由はいたってカンタン。
さっきの「需要と供給の関係」です。
勝どき、晴海、豊洲、有明、月島、東雲、辰巳・・・・
こういったエリアには、今後3-5年で1万戸以上の
タワーマンションが売り出される予定です。
私が戯言をいっているのではなく、
事業認可された開発計画の戸数や、すでに計画が発表された
プロジェクトの戸数を足していくとそうなるのです。
これが、庶民でも買える価格で販売されるのであれば、
さほどの問題ではありません。
むしろ、「めでたし、めでたし」と喜ぶべきでしょう。
しかし、残念なことにそうではありません。

すでに昨年話題なった「プラウドタワー東雲」や、
今年の春先から販売が始まるであろう「ザ・パークハウス晴海タワーズ」の
価格政策を眺めていると、とても「庶民レベル」とは思えません。
ざっくり見て、年収1,500万円以上の方が対象でしょう。
統計によると、1,500万円以上の給与所得者は全国に50万人。
そのうちの1万人ほどが、この3-5年以内の間に、
津波の心配もある東京の湾岸エリアで、
地震や停電になるとエレベーターが停まるタワーマンションを、
都合よく買ってくれるでしょうか?

もし、買ってくれなければどうなるのですか?
私が学校で習った経済学の法則によると、
価格というモノは買い手が見つかる水準まで下落するそうです。
それが「市場価格の形成」と教えていただきました。
今は、このアダム・スミス以来の原則に変化があるのでしょうか?

それにしても、社会主義のインチキ性から
湾岸タワーマンション市場の脆弱性まで、
どうして多くの人々はハッキリとモノをいわないのでしょう?
何も難しいことはないと思います。
虚心坦懐に考えれば、誰しも同じ結論に達するはず。
ただ、いろいろな立場上の都合や、そこから生ずる
無意識の願望がそれを妨げているだけです。
心を自由にすれば、そういったしがらみから逃れられます。
みなさん、一刻も早く日教組のくびきから脱しましょう。


2012/1/18 0:23 Comments (1)

1件のコメント

湾岸タワーの話題は、情報の非対称による、
庶民の犠牲が心苦しく感じておりましたの
で、このような見方や意見、警笛の発信、
そして大勢に読まれることはとても価値あ
ることだと思います。

一点質問です。このエリアの分譲価格に対
して年収1500万という記載は、のような計
算、視点なのでしょうか?

600万前後の人がまたとないチャンスだと
騙されて、貯金を頭金にローンや税制をフ
ルで活用して背伸びしててを出してしまっ
ている例が多そうにも見えます。

2012/01/21 12:00 | by でんでん

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