明らかに衰退する日本の一断面が原発停止と生活保護バラマキ

トインビーは、文明が衰退する原因は
「自らの内にある虚ろなもの」であると言っています。
文明というものは外からの勢力によって滅びるのではなく、
常に内側にある「虚ろな」な部分によって蝕まれて衰亡の道を辿るそうです。

西欧人たちが「文明の衰退」を考えるときに、
真っ先に思い浮かべるのはなんといっても「ローマ」。
あれほどの繁栄を誇り、磐石のシステムを備えながら
最後は儚くもあっけなく消え去ってしまいました。
その「衰亡の歴史」についてはギボンや塩野七生の本をお読みください。

さて、わが日本も世界のなかで独立したひとつの「文明圏」を成しています。
そして、どうやら我々は衰退の道を辿っているようです。
ここのところの世間の動きを見ていて、
明らかな衰退の兆候を分かりやすく示してくれているのは
「生活保護」と「原発」の問題ではないかと思います。

最近問題になったお笑い芸人親族の「不正受給」のケースなど
実は氷山の一角でしかないのです。
今、日本全国で生活保護を受給している人数は208万人を超えます。
そして、その多くが外国人です。
真面目に働いた日本人たちの税金が、
「遊んで暮らすために」この国にやってきた外国人たちを
養うために使われています。
今回のあの顔相の悪い芸人の問題が大きく報道されたとき、
その扱われ方のほとんどは彼の収入や扶養義務の是非についてでした。
そんなことよりも、ああいったインチキ野郎の親がノウノウと
10年も「不正受給」できたのは制度的な欠陥があったからではないのですか?

実は、民主党政権になってから生活保護支給の基準が一気に緩みました。
あの政党の「内側にある虚ろなもの」・・・すなわち
旧社会党系の人々が有する政府への「ゆすりたかり」体質と、
在日外国人にたいする妙な媚態が招いた結果かと思われます。

そして、何度もここで取り上げてきた原発問題。
反対派は根掘り葉掘り「放射能被害」を探していますが、
未だ有効なものはゼロに等しい状態。当たり前ですが。
それでもって、日本全体の電力供給力を3割も停めている状態。
前にも書いたとおり、これは50年後100年後には「生類憐みの令」並みの
「とんだお笑い種」になることは、ほぼ確実です。
まさに、我らが文明は「内側になる虚ろなもの」によって衰退しているのです。

私は、ローマが滅びた最大の原因はキリスト教だと思っています。
しかし、これまでローマを研究してきた人々は、
ほぼキリスト教徒だったので、それを明言する文献は見かけません。
しかし塩野七生は、やや婉曲な表現ながらそういった主張をしています。
彼女はローマ世界以外の文明基盤を持つ、過去最高のローマ研究者でしょう。

さて、我らの日本文明が衰退している最大の原因も、
やはり精神的なところにあるように思えます。
その淵源は何とってもGHQが刷り込んだ「反日史観」です。
日教組、社会党(社民党)、朝日新聞、NHKなどがこれを繰り返し
日本人の心に刷り込んだことで、
多くの人々の精神の芯がすっかり歪んでしまいました。

国民の精神がしっかりしていれば、在日外国人に不当な圧力をかけられようと
不正な生活保護がこれほどまかり通る社会にはならなかったでしょう。
危険と安全を冷静に見極める平常心と、公共への奉仕と犠牲の精神があれば、
日本国中の原発を無意味に停めて年間3兆年もの
国富が失われる事態は避けられたはず。

ローマの末期、民衆は「パンと見世物」を政府に要求しました。
今の日本風に分かりやすくいえば、パンは生活保護。
見世物は軽薄なお笑い芸人が大量出演するバラエティ番組です。
そして、ローマ市民は兵士となる義務を厭い、傭兵に任せました。
日本が安保条約でアメリカの核の傘に入っているのとよく似ています。
飽食、健康志向、新興宗教ブーム、そして政治的な混乱。
日本は非常に分かりやすい軌跡を辿りながら衰退しています。

では、衰退の道から脱却するにはどうすればよいのか?
消費税を上げるとか自然エネルギーを導入する、などというのは小手先の話。
基本はやはり精神です。
最近映画になったM・サッチャーは1980年代に衰退していた
イギリスに改革をもたらし、概ね成功しました。
彼女はそれまで左翼勢力によって頽廃の窮みにあえいでいた社会にまず、
「努力するものが報われる」「自分で稼いで自分で暮らす」という
いってみれば「当たり前」の自助自立精神を「教育」し直しました。
結局、大半の英国人はそれを受け入れたことになります。

日本航空という会社が数年前、労働組合がのさばりすぎたせいで倒産しました。
そして最近、黒字復活しました。稲盛というかなり強烈な経営者が、
会社を滅ぼした労働組合をまず、葬ったからこそなしえたこと。
彼のやることを100%肯定するわけではありませんが、
労働組合ののさばる会社は、まず衰退する運命にあります。

今、大阪市の橋下市長がやろうとしているのも同じ路線。
彼には労働組合の他に同和という厄介な連中もいます。
でも、彼自身は自分の同じ出身であるという強みがあります。
そういった彼だからこそ成しえることがあるはずです。
これも同様、私は彼の政策を100%支持するものではありません。
しかし、大方の方向性には賛意を持っています。

原発反対も生活保護のバラマキも、あるいは経営や姿勢を危うくする労働組合も
いってみれば同根の病巣から派生してきたものです。
その多くは、先ほど申し上げたGHQの「反日教育」。
われら日本人はもともと自分たちの利益ばかりを主張して
他人の迷惑を顧みない貧しい道徳の民族ではありません。
国が危うくなれば、自らの命さえも差し出す高貴なモラールがありました。
今は、ちょっとばかり放射能があるガレキさえも受け入れを拒んでいます。
こうしたさもしい精神の根のほとんどは、GHQ以来の教育にあります。
もうひとつ、あげるとすればあのミョウチクリンな日本国憲法でしょう。
これらを断ち切れば、日本文明も衰退の道から脱却できるはず。
今の日本の政治指導者に求められている喫緊の課題は、
何よりもこの「精神文化の再構築」だと思います。

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2012/5/28 0:41 Comments (1)

1件のコメント

やすし・きよし、球児・好児やドリフ、玉川カルテットの頃は面白かったのに、笑っていいともとかひょうきん族あたりからお笑いがくだらなくなったように思います。その路線はいまのチャラいお笑い芸人による安易な作りのバラエティー番組でもさして変わらず。あんなのお笑いじゃなくていじられキャラの人間を茶化して喜んでるだけだ。いずれにせよ根底にあるのはいじめの精神。そうゆう他人を小バカにしたようなお笑い見てるとぶん殴ってやりたくなる。風雲たけし城もあれはほとんどいじめでしたね(まあけっこう笑ったけど)。個人的にはお笑いは大瀬ゆめじ・うたじ、灘康次とモダンカンカンが御贔屓です。でもやっぱり一番笑ったのは体をはってお巡りさんと大立ち回りのケンカをしたり自転車に乗ってスッテンコロリンした榊先生です。

2012/05/28 11:10 | by 政治の季節

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