オウム高橋と原発反対派の共通点は?

多分、自分が相当「変わっている」のだろうけれど、
他人様の言説を眺めていていつも不思議に思うこと。
それは「・・・大学の・・・教授が・・・で言っているように」とか
「アメリカの・・・専門家の・・・が唱えている」なんて、
自分以外の「権威」らしきものをもちだして、
自らの言動にハクを付けようとする方の多いこと、多いこと。
まあ、気持ちは分かります。

私・・・あまりそれをやりません。
というか、そういうのって「虎の威を借りる」何とかみたいで
自分の行動規範として潔しとできないのです。
「名こそ惜しむ」サムライの末裔としては、
そんな他人の権威を借りて相手を納得させようなんて、
恥ずかしくてできやしませんよ。
だいたい、他人の言っていることなんて丸々信用できませんから。

こういう天邪鬼な性格になってしまったのは、
やはり幼少期にくだらない日教組教師と遭遇しすぎたのでしょうね。
だから「戦争はいけません」「話し合いで解決しましょう」
「人間は平等です」「差別はいけません」なんて奴らが唱えても
ハナから「なんか胡散臭いなあ」と思い続けていたワケです。
まあ、連中が私に教えようとした嘘八百なんて、
少しばかり本が読めるようになると、
その浅はかさがすべてさらけ出されてしまいました。
しかし、多くの人々が未だにああいう呪縛から解き放たれていないのが残念。
先ごろ逮捕された高橋容疑者のように、何十年にも渡って
マインドコントロールが解かれていないのです。

先日、国立中学に通う中三の息子が憤慨して帰ってきました。
社会科の授業でディベートをやらされたそうです。
「原爆を落としてよかった」Vs.「原爆を落として悪かった」
だいたい、こういうテーマでディベートをやらせることすら、
広島・長崎の被爆者を冒涜しています。
原爆というのはノータイムで「悪」です。
たとえ戦争であっても、敵国の無辜の市民を殺すことは
国際法で明解に禁止している犯罪行為です。
それを「よかった」「悪かった」で議論するとは何事でしょう?

息子の通う中学校は、各教科共に
教科書を書く先生がウジャウジャいるそうです。
そういうところでさえ、GHQが占領中に仕掛けた「日本性悪説」の
マインドコントロールが解かれていません。
占領が終わって60年にもなるのに・・・なぜでしょうね?

可哀そうなことに、多くの人々は自分が呪縛されていることに気づかず、
能天気に「原発は危険だから破棄すべきだ」なんていっています。
ああいう人々にとって、「原発=原爆=戦争=いけないこと」という
単純な図式が頭の中で無条件に出来上がり、
「いけないことには反対しなければ」となっているのです。
まさに思考停止、と呼んでいい状況ですね。

「なぜ原発は危険なのか」「どこが危険なのか」「ではどうすれば危険を抑えられるのか」「原発が無ければ、その代わりはどうすればいいのか」

1941年に、アメリカから経済封鎖を受けた時に
日本の頭の固い軍部は「これは戦争しかない」と考えました。
確かに、それはひとつの選択肢です。
私は基本的に間違っていたとは思いません。
それは敵方のマッカーサーでさえ認めていることです。
しかし、あの時にいきなり英米だけに戦争を仕掛けるのではなく、
「蘭印進駐」という途が無かったのかと思っています。
その前に北部仏印進駐、南部仏印進駐をやっているワケですから
それに引き続いて蘭印進駐があってもよかったはず。
そうすれば、日本に戦争を仕掛けるかどうかで
アメリカとイギリスは相当に悩まなければいけなかったはず。
ローズベルトは「あなたの息子を戦場にやることはありません」といって
4回目の大統領選挙に勝利したばかり。
イギリスはヒットラーとの戦いに疲弊して、
とても日本とまで戦う余裕はなかったはずです。

「アメリカと戦争するしかない」と考えたのは当時の日本の指導部。
今、「原発は破棄するしかない」と叫んでいる連中と、
頭の固さではどこか似通っています。
結局、自分のアタマでアレコレの事象を冷静に判断してみて、
どれが現実的に国益に叶う選択肢なのかを見極めていません。
陸軍がこういっている、どこかの大学の先生がああいっている・・・
だから「戦争ありき」「原発反対ありき」なのです。

実は、この「原発反対」派の短絡的な発想回路は、
今の日本を覆っている思考的な貧困さと根っこのところでつながっています。
つまり、本当は自分のアタマで物事を考えたワケではないのに、
何かの権威に盲目的にしたがって、それをあたかも自分の考えの様に
錯覚してその方向にひたすら邁進し、他の考えを顧みない、というパターン。
高橋容疑者のマインドコントロールとも、基本的構造は同じ。

支那には2500年ほど前に孔子という説教上手なオヤジがいて
3500人ほどいたという弟子に諸々の処世訓を垂れたそうです。
そのひとつに「過ちて改むるに憚ることなかれ」というのがあります。
間違ったと思ったら、躊躇せずに方針を変更せよ、ということ。
いってみれば、当たり前ですね、これは。
でも、自分が過っているかどうかが分からなければ改められません。
高橋容疑者も原発反対派も、自分が過っていることに全然気づいていないのです。
自分のアタマで物事を考えることを行わずに何十年か過ごすと
脳内のそういうソフトがまったく動かなくなります。
そういう連中にとって「考える」ということは
「どこかの誰かが言っている『正しい』考えを探すこと」と同じ。
それは「考えている」のではなく「探している」のです。
こういう人を、孔子の言葉で表現すると
「やんぬるかな」ということになります。

最初に申し上げた通り、私は何事も自分のアタマで考えてから判断します。
時には、大半の人々と違う結論に達することもあります。
それに、いつもそれが正しいとは限りません。
しかし、今まで半世紀の人生はあらかたその方針で過ごしてきました。
大まかに言って8割がたは正しかったかと思っています。
それが証拠に、今でも世間の一部からは蛇蝎の如く嫌われながらも
こうしてのうのうと楽しい人生を過ごしております。
それに、少なくとも自分で考えて判断したことなら、
結果が悪かろうと後悔しません。

もちろん、自分の判断なら誰の責任にもできません。
もともと、人間はすべて自分の責任で毎日を生きています。
「誰それがこういったから・・したのに、ダメだったじゃない!」
というのは「私は自分で何も考えていないアホでございます」と言っているのと同じ。
大人が言うにはあまりにも恥ずかしい台詞です。

そんな私が2冊目の本を書きました。
何度か紹介しているように、タイトルは「磯野家のマイホーム戦略」。
ここには、他のどの住宅評論家やジャーナリスト、コンサルタントも
言っていない(あるいは「言えない」)くらい大胆な内容が
山の様に盛り込まれています。
「へえ、こんなこと言っちゃっていいの?」
きっと、読まれた方の大半はそう思うでしょう。

本の中では、日本の不動産市場の未来を推測するために
様々なデータを使っている箇所はあります。しかし・・・
「・・・大学の・・・教授が書いた・・・にある通り・・」
なんて、他の権威の引用なんてひとつとしてありません。
最初から最後まで、全部自分の考えです。
よくあるような、最後に載せる「参考文献一覧」なんてのも、もちろんナシ。
だって、誰も言わないことをいうワケですから、
参考にできる書物や資料などほとんどありません。

先ほど、担当してくれたWAVE出版の編集者から連絡があり、
アマゾンでは6月30日から発売が始まるそうです。
一部書店でも6月30日から発売開始。
でも大方の書店の店頭に並ぶのは7月の3日から5日くらいでしょう。
何度も申し上げているように、出版に合わせたセミナーを7月7日に開催。
参加費は1500円ですが、漏れなく私の新著プレゼント。
本の値段は1470円ですから、セミナ―参加費は30円。
1時間ほど私が話しますので、その分が30円です。
でも、30円以上の内容は十分にあるはず(笑)ですから、
ぜひご参加ください。
セミナーの後で、今一番お買い得なマンションを紹介する
「余丁町コーポラティブ計画」の説明会も開催します。
そちらにもぜひご参加ください。

7月7日(土)榊淳司新著出版記念セミナー
「日本の幸せ住宅未来図 今、どのマンションを買うべきか?」

セミナーの参加申込みはこちらより

セミナーの終了後は引き続いて同じ会場で
「余丁町コーポラティブ計画 説明会」を開催。
計画現地はすぐ傍ですから、私と建築家・大村氏がご案内します。
何といっても駅から徒歩3分で「伯爵通り」に面した瀟洒なマンションを
平均坪単価250万円で計画しております。
周辺の築5年程度の中古マンション相場が270-280万円です。
都心の中古マンション市場はあと2,3年は堅調に推移すると予想されますから、
竣工する頃でも「中古よりも安い新築」になっているはず。
こんな「奇跡」のようなマンション計画の内容を、
私から詳しく説明させていただきますので、ぜひご参加ください。
こちらの方は、参加費が無料です。

説明会の参加申込みはこちらより


2012/6/20 14:33 Comments (2)

2 Comments

ちなみに、私はバリバリの日本人です。念のため。

2012/06/20 23:21 | by チェリー

榊さんが原発賛成派という趣旨の文章をよく拝見します。
このサイトは、榊さんのサイトですから、原発反対派を好きなようにこき下ろすのも自由だと思います。

ただ、いずれ、また日本で原発事故が起こるとは思いませんか?
理由は、日本人が運用しているから・・・。

よくも悪くも日本人は、災難を受け入れて立ち上がるのが得意な民族です。
その代わりに、あらゆるリスクを想定して、あらゆる手を打つというのを面倒くさがる傾向があります。
やってるつもりでも、どこかで面倒くさがる。あるいはコストなんてのを持ちだして、様子見を決め込む。
どこかで、災難は自分だけには起こらないなんて楽観的なところがあったりもします。

そう考えると、それが数十年先か数百年先かは分かりませんが、きっとまた同じことを繰り返します。

「またやるに違いない。」
これが私が原発に反対する理由です。
もっとも、ここでコメントする程度の軽い反対論者ではありますが・・・。

2012/06/20 22:59 | by チェリー

RSS feed for comments on this post.


Leave a comment

※こちらへ書き込みいただいたコメントは、承認後全て表示されます。
マンション購入に関する個別相談等こちらへ表示させたくない場合は、
専用フォームからお願いいたします。