新築マンション市場の急激縮小、さあどうする?

私がマンション広告のコピーライターとして、
最初に書いたパンフレットは川崎のちょっと高級な物件と、
土浦の「安かろう、悪かろう」の2つ。
この土浦のマンションを作った会社は、その3年後くらいに倒産。
川崎の方はバブル崩壊で痛手を受け、その後何とか他社と合併。
まあ、そんなことはどうでもいいのですが・・

土浦のマンションは、確か1680万円くらいで売っていました。
川崎は3000万円から5000万円くらいだったかな。
こちらはまあいいとして、あの土浦のような物件は
今後あり得ないかもしれません。
だって、今は建築費が戸当たり2300万円の時代ですからね。

あの時代、建築費はいくらだったのでしょう?
1680万円のうち、土地代+建築費が6割とすると1008万円。
このうち3割が土地代とすると、建築費は700万円ちょい!
あの時代、マンションは戸当たり700万円で建てられた!
それはいつかと申しますと・・・約27年前の話です。

しかし、27年前と今ではタクシー料金だって倍にはなっていませんぜ。
ましてや、アパートの家賃なんてほとんど変わらないか、
場所によっては当時の方が高かったですよ。
だって、手取り22.5万円の私が7万円くらいで探していましたから。

まあ、それだけ住宅の価値が下がっているということでしょう。
逆に建築費は3倍以上に高騰してしまった。
で・・・どうなるかというと、マンションデベという業種が
行き詰ってしまうワケです。
ここでも書いた通り、某デベの仕入れ責任者が嘆いました。
「もうマンション事業はできない・・」

この「戸当たり2300万円時代」が定着すると、
郊外ではマンション開発事業が成り立たなくなります。
でもまあ、長谷工はまだ1700万円で作れるそうですから、
野村と組んで無理くりに2000万円台後半の
オハナの事業を仕掛けるかもしれませんね。

私はマンションレポートの中身を更新するために、
おもに都心の市場を3-4か月に一度詳しく調べなおします。
減っていますね、物件数が。どんどん完売してしまっているのです。
この動き、徐々に準郊外に広がっています。

しかし、準郊外を超えると、あまり変わらなくなります。
千葉や埼玉の「郊外」では、動きが鈍いですね。
まあ、民主党政権時代の末期よりかはだいぶマシですが。
相変わらず、売れない物件では値引きです。

一方、都心の販売好調は年を越しても続くと思われます。
消費税増税前の駆け込み需要も多少はあるでしょうし。
ただ、それは郊外や一部湾岸に限られる可能性があります。
都心でマンションを探している方は、
消費税増税があまり関係ないことをよくご存じです。
だから、都心では駆け込みの需要増は起こらないかもしれませんね。

私のところに有料相談に来られる方の多くが、
都心エリアでマンションをお探しです。
ご予算は6000万円くらいからが多いですね。
そういう方って、かなり聡明でいらっしゃいます。
私のブログの読者は、この層が中心かなと思っています。

5年ほど前、このブログを本格的に始めた時に、
ターゲットの主軸は「年収600万円前後の第一次需要層」と定めました。
ところが、ふたを開けてみると、接触してくるのは
「年収1500万円超の専門職」が中心。
それって、一般給与所得者の上位0.9%です。なぜ?

別に難しい話を書いているつもりはありません。
ネは私立文系で、英語も喋れないアホです。
政治や経済の話題も、おぼつかない知識で勝手気まま。
ちゃんとした経済学徒も何人か取材や相談でいらっしゃいました。
「私、なんかヘンなこと書いていませんでした?」
「いえいえ、立派なものです」

うーん、なんかおかしい。
もしや、みんなで裸の王様にしようとたくらんでいる?
まあ、自分が恥をかく分には構いません。
一時の恥ですから。まあ、それはいいとして。

これだけ建築費が上がると、このブログのネタである
「新築マンション」は都心だけの産物になります。
もっと、私の読者が少なくなってしまう。どうしよう(笑)。
ああ、困った。困った。
だから、次なるネタはバリ島不動産と高齢者住宅に
移ろうかなんて、最近考えている次第です。

しかし、私と会う機会のある多くの読者は
「マンション以外の話題ももっと・・・」というご希望が
意外なことに結構多いのです。
しかし、この程度ではエッセイストで食えないし。
もう、小説を書くほどエネルギーもないし。
今時の原稿料って、本当に安いし(笑)。
今までのように、3,4年ごとに何か新しい収益の種を作るしかありませんな。
しんどいけど、楽しいことです。

ブログよりも過激な発言をお求めの場合は
私のツイッターをご覧ください。
twitter.com/SAKAKIATS

オーベルグランディオ横浜鶴見、ザ・パークハウス横浜新子安ガーデン登場
「神奈川の大規模マンション」全解説27物件
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このレポートに収録されているマンションは、■パークタワー新川崎,■ザ・パークハウス横浜新子安ガーデン,■オーベルグランディオ横浜鶴見,■リヴァリエ,■ドレッセ二子新地,■ドレッセ鷺沼の杜,■シティタワー武蔵小杉,■Brillia City横浜磯子,■ザ・タワー横須賀中央,■ライオンズ港北ニュータウンローレルコート,■ココテラス横濱戸塚ヒルトップ,■グランセレッソ横濱戸塚,■ユードリーム横濱戸塚,■ヒルコートテラス横浜汐見台,■ミソラシア横浜桜ヶ丘(YOKOHAMA ミソラの森プロジェクト),■サンクタスシティ長津田みなみ台レジデンス,■ブリージアテラス淵野辺,■プラウドシティ淵野辺,■グリーンシア川崎京町,■カワサキアイランドスイート,■ブランズシティ淵野辺,■ロイヤルタワー横濱鶴見,■オーシャンステイツ湘南平塚 グランフィールド,■ルネ追浜,■ザ・パークハウス 追浜,■ザ・ミレナリータワーズ,■クレストシティアクアグランデ,以上の27物件

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に榊淳司の連載コーナーが設置されています。
どうぞ、みなさん寄って行ってください。


2013/10/23 0:07 Comments (0)

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