来年はデベロッパーの倒産続出?

最近の株価の動きが、いかにも怪しいですね。
昨日は500円超上がって、今日は約300円の下げ。
まあ、乱高下と言った動きなのですが、
これほど株価を動かすほどの材料は実に乏しい。
つまり、誰ぞの作為を感じるわけです。
犯人に疑われるのは、財務省の意を受けた日銀とGPIF。
消費税増税決定のために、なりふり構わず株価を維持しよう・・・

それにしても、日本経済は岐路に立たされています。
消費税を上げれば、来年の秋以降に大不況がやってくることは自明。
個人消費が大きく落ち込むことは確実。
企業業績も急激に悪化するでしょう。
また、あの民主党政権時代みたいに暗い世の中になります。

かといって、12月に安倍さんが大決断で消費税UPを延期すると・・・
それはそれで、すでに不況が鮮明化している、ということ。
実際、大きな企業が倒産していないだけで、経済指標はかなり悪化。
GDPがマイナスになっていることはほぼ確実。
主要メディアが財務省に囲われて、それを報じていないだけ。

一方、マンション市場はどうでしょうか?
去年ほどではないにしろ、この8月頃まではまずまず。
それなりに売れてきました。ところが・・・・
9月と10月はちょっと落ち込んでいる様子。
ひょっとして、失速?

特に湾岸エリアは、すっかり勢いを無くしましたね。
ベイズは大騒ぎした割には、やっと半分を超えたあたりでしょうか。
ティアロレジデンスや勝どきザ・タワーは戸数が多いせいか、
まだ5割の峠に届いていないはずです。
まあ、引渡しまでは2年もありますので、
この調子で販売を進めれば完成在庫になることはないでしょう。
でも、引渡しまであと半年のスカイズには、未契約住戸が
少しあるそうですが、どうなるのでしょうね?
まあ、何となれば台北あたりでフェアをやれば諸々何十戸も売れますか(笑)。

しかし、大変なのは「これから」ですね。
年内、株価は「維持」されそうな気配を感じます。
しかし、年が明ければそのツケを払わされる可能性が大。
不況感が強まれば、マンションも売れなくなります。
もっとも、今は販売物件が少ないので多少集客が減っても
それなりに格好はつきますけれど。

来年の今頃、マンション市場の風景はどうなっているのでしょう?
消費税が10%になっていれば、1年後はモデルルームに閑古鳥。
そもそも発売戸数が少なかった今年よりも、さらに減るはず。
「新築マンション」という市場の規模が小さくなるのです。
それは、私としては大いに困るところ。
できれば、市場規模をもう一度拡大して欲しいのですが・・・
しかし、これは大きな流れなので逆らうことは不可能でしょう。

業界内で生きていける人間の数も減りますね。
このまま市場の縮小が進めば、来年あたりは
独立系の専業デベロッパーが何社か倒産するはずです。
また、このブログで「注意情報」を出すことに・・・なんて。

だいたい、リーマンショック後に更生法や再生法、
はてはADRまでやって生きながらえたデベロッパーは、
そのビジネスモデルをまったく変えた気配がありません。
つまり「売れなくなったら半年で倒産」モデルなのです。
そんな企業を生き残らせること自体が不健全ですね。

逆に、あの大不況期になんとか生き延びたデベロッパーは
財閥系や超大手を除けば、ほとんどが異業種大手企業の子会社。
電鉄系や商社系、ゼネコン系、変わりどころではセコムの子会社。
NTTの子会社だって、潰れようがありません。
そういうところは、たとえ赤字を出そうと親会社の黒字と
連結決算で合算してしまえば平気。
本社の「使えない」オヤジどもの島流し先になっていればOK。
こういうのも、かなり不健全ですね。

5年後、10年後、マンション業界の風景はどう変わっているのか?
そりゃあもう、激変でしょう。というか、大幅縮小。
10年後に今の半分を保っていればいい方だと思います。
そのかわり、中古マンションの流通量が激増しそうです。
余った人員は、とりあえずそちらで吸収するしかないでしょうね。
特に販売系の方々は、ノウハウも似ていることですし。
さて、その時私はどうしましょうね?
バリ島あたりでのんびりリタイア、出来ていればいいのですが(笑)。

レポートの更新情報です。

この3カ月で、「東京のタワーマンション」は
物件の顔ぶれがあまり変わっていません。
それだけ市場の動きが鈍いのでしょうね。
ただ、新しいタワーもいくつか出てきました。
「クレヴィアタワー池田山」なんて、ちょっと玄人向き。
アマチュア向きは「パークホームズ豊洲ザ レジデンス」でしょうか。
ベイズよりも「買っていい度」が高いことは確か。
でも価格はかなり高くなると思います。

全部まとめて読みたい方はこちら

東京のタワーマンション
価格 12,900

【Ⅰ港区エリア】 ■アークヒルズ仙石山レジデンス、■グランドメゾン白金の杜 ザ・タワー、■シティタワー麻布十番、■東京ベイシティタワー、■クレストプライムタワー芝、■インプレストタワー芝浦エアレジデンス、■GLOBAL FRONT TOWER、■ベイクレストタワー、 【Ⅱ 純都心エリア】 ■大江戸タワーレジデンス、■コンシェリア西新宿TOWER’SWEST、■OWL TOWER、■ザ・パークハウス 西新宿タワー60、■THE GRAND MILLENNIA TOWER&SUITE(グランドミレーニア)、■スカイフォレストレジデンス、 【Ⅲ 城南エリア】 ■大崎ウエストシティタワーズ、■クレヴィアタワー池田山、■クレストタワー品川シーサイド、■パークタワー山王、 【Ⅳ 湾岸エリア】 ■勝どきビュータワー、■DEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)、■ザ・パークハウス晴海タワーズティアロレジデンス、■KACHIDOKI THE TOWER、■BAYZ TOWER&GARDEN、■シティタワーズ豊洲 ザ・ツイン、■シティタワーズ豊洲 THE SYMBOL、■パークホームズ豊洲ザ レジデンス、■ブリリア有明シティタワー、 【Ⅴ 郊外エリア】 ■アトラスタワー曳舟、■パークタワー板橋、■シティタワー赤羽テラス、■プラウドシティ蒲田、■ステーションツインタワーズ糀谷、■アトラスタワー府中、■王子飛鳥山 ザ・ファースト タワー&レジデンス、■シティタワー金町、■プラウドタワー立川、 以上の36物件を収録。

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【Ⅰ港区エリア】■グランドメゾン白金の杜 ザ・タワー、【Ⅱ 純都心エリア】該当なし【Ⅲ城南エリア】■クレヴィアタワー池田山、【Ⅳ湾岸エリア】■勝どきビュータワー、■ドウ・トゥール(DEUX TOURS CANAL&SPA)、■勝どき ザ・タワー(KACHIDOKI THE TOWER)、【Ⅴ 郊外エリア】■プラウドシティ蒲田、【Ⅵ 神奈川エリア】■リヴァリエ
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に榊淳司の連載コーナーが設置されています。


2014/10/21 16:27 Comments (2)

2 Comments

まろたんさん、こんにちは。

確かに、仲介手数料の「両手」は民法の精神に反します。
また、エンドユーザーに著しい不利益を与えています。
改善すべきなのですが、まあ当面はこのままでしょうね。
不動産ほどエンドをないがしろにしている業界は
珍しいのではないかと思っています。
私は不動産と広告と教育の業界しか知りませんが。

証券界は人員が半減しましたか。
そういえば、私のまわりにも元証券会社が何人もいます。
みんなガッツがあるので、それなりに成功していますね。

マンション広告にも狭い業界があって、
半減なんてものではありませんね。
グラフィック系は4分の1くらいになりました。
まあ、私も4分の3の一部です(笑)。

いらん子だらけの世の中で生きるのはラクではありませんね。
そう言えば、先日の週刊誌の電話取材は
「65歳から住宅にいくらかかるか?」という内容。
すごーくおおざっぱでしょ(笑)。
だから、すごーくおおざっぱに答えてきました。

どの業界もすぼむ一方。
生き残るには何かが必要です。

ではまた、コメントお待ちしています。

ごきげんよう。  榊淳司

2014/10/22 13:45 | by Sakaki Atsushi

榊さま。

> 業界内で生きてゆける人の数も、減りますね。

周知のことですが、証券業界は手数料自由化とネット取引を契機に、
あっと言う間に、業界人が半減しました。
かっての17万人が、今や8万人余り。

因みに、業界の猛反対に負けずネット取引を強行突破したのは、
業界の異端児、松井証券の大将・松井道夫でした。
野村・大和の大将が「あいつだけは生かしておけん!」
と叫んだとか、どうだとか。
松井道夫、ワレカンセズのヤリタイホーダイでしたね。

それはともかく。
今はまだ、顧客層にネット取引を避ける高齢者がいますが、
10年もすれば、そういう顧客層はいなくなり、
ほぼネット取引の顧客だけになる。

と、業界内には、さらに「いらん子」が出てきます。
さあ、この士は何をするんでしょうか?

また、ご存知の通り、銀行業界も激減しましたね。
かって「都銀・13行」だったのが、合併につぐ合併で、
あれよあれよと、今「メガ・3行」に。
泡沫でしたが「さくら銀行」なんていうのも、確かありましたね。(笑)

そして今、「地銀」が狙われているそうです。
多過ぎて、これからの人口減に対応できない、と金融庁。
地銀の業界では疑心暗鬼、自分のところは大丈夫か?
とかなんとか、そんなトッピクを雑誌で読みましたわ。

ま、戦後、ニッポンの経済成長を担って来た業界は、
今や、すべからく多過ぎまっさ。
「過剰」ですわ。
もはや「いらん子」ばっか。

長いこと内輪・ドメスティックで生きてきた衆ですから「平和ボケ」。
カオ見りゃわかる。(笑)

住宅業界も、新築から中古物件取引にと、榊さまは言われる。
御意。その通りでしょう。
が、うまく変身できるでしょうか?

一例として、仲介手数料の「両手取り」の慣行ですが、
あれは「双方代理」でイリーガルでは?
いわゆる「利益相反」では?
ナイカナイカ、道頓堀よ。(笑)

このまま続行ですか?
不明朗は他にもありますが、ま、このあたりで。

好き勝手な御託を並べました。
ま、変わり目・潮目でしょう。

あ、それはそうと、アベちゃん。
消費税増税は「延期」でっか?
ま、それが身のためのような気もしますが。

古来、兵法に曰わく。
「撤退」は敗北にあらず。
タクティクスのひとつである、と。

戦いに於いては、
「攻める」ときよりも「兵を引く」ときのほうが、
難しいと、軍師の言葉あり。

どうなりますか。

ごきげんよう。

2014/10/21 21:20 | by まろたん

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