6年後のマンション市場はどうなっている?

今日は思い切り寒いですね。
今年は暖冬だなんて、誰が言ったのでしょうか?
気象庁の長期予報と榊の予想は当たったことがない、なんて(笑)。
しかし、こういう外れ方はしてほしくありませんね。
歳をとると、暑いのにも寒いのにも弱くなります。
できることなら「暖冬」でお願いしたいのですが。

さて、1ドルが121円になってしまいました。
私は個人的に外貨建ての金融商品を持っていますが、
大量の外貨を使わなければならない立場でもあります。
痛し痒しなのですが・・・できれば円高でお願いできませんか?
外貨を使う方も辛いのですが、物価も上がっているではないですか。

さっきお買い物に行ってきたのですが、輸入食品が値上がりしています。
これからもズンズン上がるでしょうね。困ったものです。
建築資材も上がります。原材料はほとんど輸入品ですから。
新築マンションの価格が下落するのが遅くなります。
高いままでも何とか売れるのは都心だけ。
湾岸ですら販売スピードにブレーキがかかり始めました。

このままでは、来年はマンションデベのミニ倒産ラッシュになりそうな。
独立系の専業デベはもはやビジネスが成立しなくなります。
リーマンショック後にバタバタと倒産した独立系専業デベは、
その後に何社かが再生法だか更生法を使ってゾンビ化しました。
日本綜合地所やモリモトは、私が見る限り倒産前のノウハウそのままに
今でも開発分譲事業を継続しています。
さて、この波を乗り切れるでしょうか。

前回の不況期には何とかしのげたけれど、
今回の波をどう乗り切るか注目されるのは、
ゴールドクレスト、タカラレーベン、フージャース。

親会社があったり、専業でない大手が倒産することはなさそうです。
大成有楽不動産とかセコムホームライフ、大京、コスモスイニシア等です。
もちろん、財閥系は大丈夫。電鉄系もOK。
特に電鉄系なんか「儲けなくてもいい」会社ばかりですから。

できることなら、倒産しそうな会社からは
マンションを買わない方がいいと思います。
瑕疵担保責任保険とか、いろいろとリスクヘッジはされています。
でも、倒産して会社が消えてしまうといろいろと不都合がありますから。

時々、「倒産した会社が分譲したマンションは買わない方がいいでしょうか?」
といった相談や質問が寄せられます。
私の答えは「築10年以内なら避けた方がいいでしょう」。
築15年とか20年になると、分譲会社よりもそのマンションの状態が
そのまま資産価値に直結しています。
ブランドイメージの高いマンションでも、10年間に何度も雨漏りが見つかった、
みたいなマンションは絶対に買ってはいけません。

逆に、ノーブランドや倒産企業の分譲マンションでも、
「築20年とは思えないくらい状態がいい」というのは買い。
仕事柄よく中古マンションを見させていただきますが、
最近の築20年はかなり状態の良いものがありますね。
特にリフォームされていたりすると
「全然OKだね」というケースも結構多いものです。

日本もまもなく住宅取引の主流は中古になります。
「新築へのこだわり」は日本独特のものなのでしょうが、
これからはそれも薄れていくでしょうね。
特に郊外では新築マンションの価格が築10年モノの2倍くらいに
なっているケースが頻出しています。
それでも、新築を買っている人がいます。
10年で半額以下に価値が落ちることがハッキリ分っているのに。

さて、何のかんのと言っているうちに、今年も終わります。
オリンピック開催まで、あと5年半ちょっと。
競技会場の建築費が当初見積もりの倍ですか?
マンションの建築費はこの2年でざっと1.3倍くらいになりました。
15年前と比べれば倍以上でしょうか。でも、この2年で倍はヘンでしょう。
なんか恣意的に安く見せていた臭いがプンプンしています。
まあ、それは置いておいて・・・・

6年後、オリンピックが終わった後のことは、誰も何もいいませんね。
空家率はどれくらいになっているのでしょうね。
オリンピック期間中は「千客万来」で賑わった新豊洲の市場は、
その後でも人気の観光スポットになりえるでしょうか?

そして、東京のマンション価格はどうなっているのか?
新築マンションは首都圏でどれくらい供給されているでしょう。
どうやら、今年は4万戸程度らしいのですが、6年後は?

因みに、このブログは6年以上続いています。
6年前に今の状態は、まったく予想できませんでした。
もっとも予想外は「職人不足」。それによる建築費高騰。
6年前と言えば、確か総理大臣は麻生君だったかしら。
リーマンショックの大不況がヒタヒタと押し寄せるころ。
四半世紀お付き合いしている税理士の先生が
「今まででこんな不況は初めてです」とおっしゃった。
あれから、はや6年。で、次の6年は?

一言でいえば、このミニミニバブル崩壊の苦しみにのたうつ6年でしょ。
首都圏の新築マンション供給は、4万戸から2万戸まで落ちるはず。
近畿圏は1万数千戸レベルにまで縮小するでしょうね。
都心の高級賃貸が値崩れを起こして「買わなくてもいいじゃない」
みたいな風潮が蔓延するのではないですか。
賃料水準は、今の3分の2くらいまで下がるかもしれませんね。
それくらいに、賃貸市場は脆弱です。実需ですから。

6年後、日本の住宅市場は間違いなく下降局面です。

さて、またまた「バリ島セミナー」を開催いたします。
来年の1月27日(火)、場所はいつもの取り八重洲。
内容は今までとだいたい同じ。

今、最も有利な海岸不動産を

バリ島不動産投資セミナー

過去にAPECが開かれたインドネシア・バリ島では今、不動産価格が上昇中。年々海外からの観光客・長期滞在者は増える一方。物価が安く、治安面でも 良好な環境にあるため、日本人のリタイアメント&ロングステイアーが増加傾向。さらに、世界の好景気エリアから投資が集まるので、値下がりリスクも僅少。

日本でも注目されはじめたこの「バリ島不動産への投資」と「不動産取得による長期滞在」について、その初歩的な現地の不動産事情の説明から、実際の物件紹介までA to Zで行うセミナーを開催します。

今回は10名様限定。東京駅から徒歩1分の会場で参加費はお一人様1000円。定員になり次第締切です。当日は少人数でのコミュニケーションを重視した内容にしたいと考えています。

開催日時:2015年1月27日(火) 午後6時30分より

開催場所ビジネストランスファー会議室(:JR「東京」駅から徒歩1分)

(東京都中央区八重洲1-8-17 新槇町ビル6階)

主  催:榊マンション市場研究所,バリ悠々倶楽部

参加費用:お一人様 1,000円(税込) 定員10名 定員になり次第締切

セミナー内容

1 講演「今なぜ、バリ島への不動産投資&定住なのか?」 30分程度
講師 榊淳司(榊マンション市場研究所代表)

2 講演「バリの不動産事情」 30分程度
講師 八神誠(バリ島悠々倶楽部・現地法人 代表)

3 質疑応答、その他ご相談 1時間程度

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    日時

    2015年5月16日(土)(開場午後1時15分)

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    フリガナ

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    ご住所

    (例)〒104-0041 東京都中央区新富1-17-4山下ビル402

    目的

    住むため管理投資

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    2014/12/6 23:38 Comments (2)

    2 Comments

    まろたんさん、こんにちは。

    年間30万人減ですか。私は20万人前後かと思っていました。
    200万人というのは、千葉市が丸ごと2つに千代田区をオマケできます。
    おそろしいことですね。アメリカ軍の原爆をもなしえなかったスケール。
    一極集中とはまさにその通り。アメリカみたいですね。
    マルクスの言った通り、多くのタミは資本の奴隷となります。
    彼が間違っていたのは、それでも革命は起きない、ということ。
    21世紀は日本没落の世紀かもしれませんね。
    ある種の生物が集団自殺するように、日本人という種は
    今ここに存続の危機に立たされているのでしょう。
    いつかこの話題も取り上げてみたいところ。

    では、また「ヨタ」をお待ちしています。
    ごきげんよう。 榊淳司

    2014/12/08 15:48 | by Sakaki Atsushi

    榊さま。

    > 6年後のマンション市場は、どうなっているか?

    と。いやはや壮大な予測ですね。
    今の時代、6年というのは、かっての半世紀に相当、
    壮大なるタームでしょう。
    マンション市場に限らず、すべてが激・激・激変では?

    キーワードは「淘汰」でしょうか?
    その結果としての、さらなる「格差」でしょうか?
    マンション市場は、新築から中古へのシフト。
    賃貸料が3分の2に激減も、との大胆予測。
    大家さんは採算割れ、無条件降伏では?

    そこで激しくスパークするのは、
    やはり物件・企業・ひとの「淘汰」ですね。
    思い知れ、「適者生存」のリアリズム。
    冷徹な光りを放つ、この「掟」。
    敗残者には、今よりも更に冷酷非情な時代ですから。

    6年後、生きていれば、私は71。
    またまた、大台かあ!。(笑)
    この6年間、年平均135万人が死に、105万人生まれる。
    年・30万人減り、6年間で約200万人減ると。
    この200万人分、日本のあらゆるものがちじむ。

    200万人相当の、社会・経済のダウン・サイジング。
    「時間」は冷酷非情に刻まれる。
    泣いても、笑っても、ただただ変化、変化、変化。
    待ってはくれません。

    国債バブルは6年間で、積み増し200兆円、アンド・モアー?
    そのころ黒田バズーカは、どうなっているのでしょうね?
    アベノミクスは?
    時間かせぎの結末は、「あとは野となれ・・・」ですか。
    身震いするような、わくわくするような。(笑)

    そんな日を迎えても、
    まだ夢のようなことを、言っているのでしょうか?
    この国のタミ草は。
    厚化粧して。(笑)

    > 今、社会階層の二極化と言うけど、実体は一極化だ。

    と、内田樹が書いています。

    上流・上層のみが一極化し、それ以外は極にならず「バラバラ」。
    だから実体は二極化ではなく、上層一極化だと。
    その通りですね。いい「ツカミ」です。

    タミ草どもを、生きるか死ぬかの競争に追い込み、けり合いさせる。
    その果てに分断されて、バラバラ・ばらばらです。
    「分断して統治する」ここに極まれり、ですね。

    人口構成はともかく、総人口が半減しても6000万人。
    昭和20年・敗戦時は、7000万人だったそうですから。
    ノープロブレム、ですか?
    どんと・まいんど、ですか?
    ばらばらグーミン・あほんじんから「淘汰」されて、
    残留部隊は「少数精鋭」となるかどうか。(笑)

    日本は落ち目とは言え、まだまだ経済大国。
    ちゃぶだい返しの急降下は、先進諸国が認めないでしょう。
    口出し、手出しで、阻止して来るでしょう。
    が、ゆっくりと沈んでゆくのは、認めるでしょう。
    「緩慢なる死」なら。(笑)

    30年くらい掛けて。
    こびりついた厚化粧を落として。
    スッピンになったら、みんな逃げていったりして。(笑)
    冷たいよなあ!

    夜も更けてまいりました。
    ヨタもこのくらいで。

    ごきげんよう。

    2014/12/07 23:41 | by まろたん

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